日本人は日本人論が好きである。この理由は、たぶん、自分がまず日本人であると思い、かつ日本人は非日本人とは大きく違っていてそれが自分たちの問題の根底にあるからと思っているところにあるのではないでしょうか?
そしてまたさらに深いところには、ベルサイユ条約の五列強のうち唯一非西洋文化圏の出身であり、今も(今のところ?)先進国中で唯一の非西洋国である、というところがあるでしょう。
日本人は世界の先進国である欧米諸国とは全く違う文化の出身であるにもかかわらず非欧米人の中で唯一彼らに比肩しうる能力を示している。これは誇るべきことではあるが、何か不安を催す事態でもある、という感覚があるようです。
西洋人やアジア人から、日本人は優れている、日本人は奇跡を起こした、と褒められるたびに何か不安を感じます。その奇跡を起こした能力といわれるものは実際何なのか?それは偶々うまくいっただけでまもなく消えてしまうのではないか?それとも自信をもって安心していてよいのだろうか?
この疑問を語るためにさまざまな日本人論が論じられているのではないでしょうか?
日本人は西洋人とは違う。それは顔や身体を見れば明らかです。つまり遺伝子群としてかなり違う。住んでいる場所も世界地図の反対側です。それに言葉が全然違う。文字も違う。横文字を見ると頭が痛くなる、と最近の若者は言いませんが、実は英語が嫌い、怖い、という人は今もまだ多い。
日本人は、他のアジア人とも違う。自分たちの利点として、規律正しい。協調性が高い。生活水準が違う、科学技術も優れている、などと思っています。結論として日本人は西洋人に負けない程度の仕事能力を持ち、現実処理の潜在能力を持っている、と思っているようです。
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