福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

犬のお面の意味する所

2023年01月11日 |  〇映画・映画音楽
원수는 우리집 거실에서 만난다 「仇は家の居間で会う」 〇----
(1773)



2021年に制作されたインディーズ系の短編コメディ。

ギャンブルで破産した母親が同性愛者の息子のアパートに転がり込み、
親子間で「性戦争」が勃発するというナンセンスなドタバタ劇。


△バイセクシャルの男性を間において争う母と息子

全くそんなつもりもないまま、韓国映画を通じて、韓国語のみならず
様々な性的指向性を持った人々の存在について学ばされている。


△犬のマスクを被って息子との「d/s(支配/従属)」プレーに臨む男

それにしても、ある種の性的指向を満足させるために、犬のマスクを
被って興奮する人までいるとは驚きだ。

人間世界の深淵をのぞかせてもらった気がした。


(終わり)

時間旅行者の失恋

2023年01月09日 |  ┣銀幕のチャジャン
동감    「同感」 〇〇〇--
(1772)



2022年に公開されたファンタジックな学園ドラマ。

同じ大学に通う女子学生と1990年代の男子学生が、古びた不思議な
アマチュア無線機での交信を通じて時間を超えた交流を始める。

そして、現代の女子学生が90年代の男子学生の恋人と男子学生の
親友の娘であることがわかり、男子学生はあわてる。


△90年代の大学生と交信する女子大生を演じた女優はチョ・イヒョン

やがて、男子学生は女子学生の存在、つまり未来が教えてくれた通り、
失意の中、恋人との別れを迎える。

結局、最後に、作家になった男子学生が現代にも顔を出し、彼が
「時間旅行者」だったというオチで終わるのだが、正直、結末に至る
展開はブログ主の頭を混乱させただけで、映画に没入した心は置き去りに
されたまま、奇妙な喪失感に襲われてしまった。

要するに、結末に説得力がなかったという話だ。

なお、この映画には、久しぶりにブログ主の大好物である韓国式中華の
チャプチェパ(炒肉飯)が登場した。


△1990年代の工学部機械工学科新入生歓迎行事で

惜しくもセリフのみでの登場にとどまったが、大いにブログ主を喜ばせて
くれた。ここでは感謝の意味も込め、そのシーンの会話を記録しておく。

新入生女子:학생식당보다 공대식당이 맛있대.그 감자탕아랑 또 뭐랬죠?
3年生男子:잡채밥.
新入生女子:잡채밥이 맛있대.
その友人女子:잡채밥.
新入生女子:다음에 먹자.

新入生女子:学生食堂より工学部食堂の方がおいしいって。えっと、
      ジャガ鍋ともう一つ、何だっけ?
3年生男子:チャプチェパ
新入生女子:そう、チャプチェパがおいしいって。
その友人女子:チャプチェパ
新入生女子:今度、食べようよ。


(終わり)

後輩は中年男が大好き

2023年01月09日 |  〇映画・映画音楽
아! 개운해   「ああ!スッキリ」 -----
(1771)



2014年に制作されたインディーズ系の短編映画。


△専門サイトを利用しアパートにタイプの出張マッサージ師を呼んだ後輩

同性愛者の青年2人が繰り広げる短いエピソードを描いた作品。
先輩は後輩が好きだが、後輩はお腹の出た中年男を好んでいること
から起きるすれ違いと、先輩の秘められた悦びを描いている。

ブログ主とは、性的指向も映画的趣向も全く合わない作品だったが、
こんな世界もあるのか、という感慨だけは抱かされた。

ちなみに、最近の韓国語の俗語では、同性愛者を「이쪽」(こちら)
と言う。


(終わり)

元カノは日本が大好き

2023年01月08日 |  ┣銀幕のチャジャン
그 겨울, 나는  「その冬、僕は」 〇〇〇〇-
(1770)



2022年に公開された社会派の青春映画。

母親の借金の肩代わり、就職した恋人との別れ、バイト先の宅配会社で
遭遇した同僚の事故死、外国人労働者たちといっしょに働く危険な工場・・。


△韓国人同士、照れながら日本語で会話する元カノと新恋人候補(職場の上司)

ある年の冬、予備校で警察官採用試験の勉強を続けてきた30前の
青年を次々と試練が襲う。青年は、一旦はその年の受験をあきらめるが、
工場の狭い住み込み部屋で再び受験に向けた独学を再開したところで
映画は終わる。

その年の試験の結果は明らかにはされない。

結果のいかんに関わらず、厳しくつらい現実の中、春が来ることを
信じて懸命に生きる青年を、自然と応援したくなる、なかなか
見ごたえのある映画だった。

ところで、この映画ではブログ主こだわりのチャジャン麺(韓国式
ジャージャー麺)が、会話の中で最低4回以上登場した。


△中央が主人公青年

なかでも、「동네 짜장면」(町のチャジャン麺)というセリフが
2度登場したが、これは「町のどこにでもいる取るに足らないヤツ」
くらいに解釈した。


△生意気な年下の社員に対して

こうしたセリフを聞くにつけ、韓国社会において、いかにチャジャン麺の
存在感が大きいか実感できる。


(終わり)

妻に逃げられた色男

2023年01月07日 |  〇映画・映画音楽
사랑한다,사랑하지 않는다  「愛してる、愛していない」 〇----
(1769)



2011年に公開された家族ドラマ。GYAOにて鑑賞。

結婚してまだ5年の若い夫婦が主人公。夫婦は共に職を持ち、子どもは
いない。そんな夫婦の妻に夫以外の男性ができ、妻は離婚を決意。夫は
妻を愛するがゆえに、妻の意思を受け入れる。そして、妻が荷物を
整理し家を出て行く夫婦最後の1日の様子を描いたのがこの映画。


△妻に逃げられる夫を演じたのは色男ヒョン・ビン

例によってブログ主の趣向には全く合わない映画だったが、リスニング
学習と割り切り最後まで鑑賞した。


(終わり)

主役は映画監督

2023年01月06日 |  〇映画・映画音楽
   「塔」  -----
(1768)



2022年に公開された白黒のドラマ映画。

地下1階地上3階建てのビルを舞台に、1人の映画監督とその娘、そして
3人の女性との関係をバラバラの時系列の中で描いた映画。


△主演男優は独立系映画の常連、クォン・ヘヒョ

非商業系の映画とは言え、正直、ここまで「わけのわからない」映画を
鑑賞したのは久しぶりである。例によってリスニング学習と割り切り、
最後まで鑑賞した。

断る必要もないとは思うが、これはあくまでブログ主の主観的な感想
である。


(終わり)

クレイマー大王の再婚

2023年01月05日 |  ┗注目女優
애정결핍이 두 남자에게 미치는 영향 「愛情の欠如が2人の男に及ぼす影響」
(1767)  〇〇---



2006年に公開されたナンセンスなラブコメディ。

正義のクレイマーとして非のある企業を脅し小銭を稼いでいた家主の
中年男が、店子として入居したバツイチ美女に恋をし、ドタバタ劇に
続くどんでん返しの末、晴れて結婚にこぎつけ2人で食堂を開くまでの
物語。


△マドンナを演じた女優はイ・ヘヨン

ブログ主の趣向には全く合わない映画だったが、マドンナを演じた
イ・ヘヨンは、なかなかいい味を出していた。


(終わり)

日韓航路とミニプラモ

2023年01月04日 | 【日常の韓国】


この正月、博多港(福岡市)で貿易関係の仕事をしている長女から、
1台のミニプラモをもらった。韓国オタクであるブログ主のために彼女が
わざわざ確保してくれた、ありがたい一品だ。

その一品とは、日韓航路(博多港ー釜山港)を走るカメリアラインの
コンテナを積んだトレーラーのプラモデル。

飾るところがすぐには思いつかないので、当面は、大事に保管しておく
つもりだ。


(終わり)

80年代の韓国美人女優

2023年01月03日 |  ┗注目女優
바보선언  「バカ宣言」 〇〇〇〇-
(1766)



1983年に公開された異色のラブコメディ。


△片足の悪い主人公の青年

左足に障がいを持つ1人の貧しい青年が、女子大生に憧れる1人の
美しい娼婦に恋をし、繰り広げられる悲しい純愛物語。


△主演女優は若き日のイ・ボヒ

エキセントリック且つメルヘンチックな、独特の表現手法で描かれた
作品だ。


△美しく化粧をほどこした女性の遺体を運ぶ青年と相棒

鑑賞を開始してしばらくは、その独特の表現方法になじめず、反発に
近い感情まで沸いて来たが、中盤部あたりから、物語の展開にすっかり
引き込まれてしまった。

ブログ主的には、なかなか見ごたえのある映画だった。


(終わり)

ちょい辛キムチのソース

2023年01月03日 | 【日常の韓国】


正月早々から、こじつけの韓国ネタである。



佐賀市のお好み焼き屋(チェーン店)で「長ねぎのチョレギサラダ」を
賞味してきた。以前、紹介した記憶もあるが、「チョレギ」とは韓国の
저래기」(慶尚道方言?)に由来する言葉である。



また、いっしょに行った末っ子(大学3年生)が発見した、新登場の
「ちょい辛キムチ」ソースも、味見程度に賞味させてもらった。



肝心のお好み焼きも上手に焼き上げ、2023年の今年も気持ちのいい
スタートを切ることができた。

(終わり)

韓映画と漢字の時間割

2023年01月02日 |  〇映画・映画音楽
바보들의 행진   「バカたちの行進」 〇〇---
(1765)



1975年に公開された青春ドラマ。2人の男子大学生を主人公に、
青春の哀歓をコミカルに描いた作品だ。

ブログ主の趣向には合わない映画だったが、映画が製作された
70年代当時の韓国社会の世相は、けっこう新鮮だった。

例えば、マドンナ役の2人の女子大生の名前は、ヨンジャとスンジャ。
書くまでもないことだが、韓国で女性の名前に「ジャ(子)」が
使われなくなって久しい。

今となっては逆に、日本式の「ジャ(子)」が、70年代の若者世代に
おいてもなお、大勢を占めていたことに驚かされる。



また、主人公らが通う大学の廊下に掲示された大きな時間割には、
漢字(日本で言う旧字)が使われていた。



現在、周知の通り、韓国では日常の生活空間でもネット空間でも、
漢字を目にすることは、ほぼない。


(終わり)

80年代の韓国名作映画

2023年01月01日 |  〇映画・映画音楽
바보사냥  「バカ狩り」  〇〇〇--
(1764)



1984年に公開された青春ドラマ。

精神病院を逃げ出した2人の青年が、2人のユートピアである南の
無人島をめざして旅する波乱万丈の物語。1人は公害恐怖症の男で、
もう一人は強い自殺願望に取りつかれた男。ともに現代文明の犠牲者
とも言える2人だが、旅の道中に知り合った人々と新しい縁を結び
ながら、最後には病も完治し、それぞれの幸福に向かって新たな
人生を歩み出す。


△様々なバイトをしながら南の無人島をめざし旅する2人

ブログ主の趣向には合わない映画だったが、物語の展開にはそこそこ
引き込まれた。

(終わり)