福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

韓国映画と不良の通訳

2020年06月30日 |  〇映画・映画音楽

대가리3 「番長3 不良の後輩たち」 〇〇---
(1120)



2020年に公開されたインディーズ系の学園アクション。

シリーズ第3作、と謳ってはいるが、実際は第2作と
関連作品の総集編のような内容になっている。


△解放村(ソウル市龍山区)の解放教会も登場<映画より>

つまり、2学年の番長になった主人公が、学内の
もめ事を解決し(第2作の内容)、さらにソウルの
街で悪さをしている日本人の不良グループに制裁を
加える(関連作品の内容)、というもの。


△なぜか世宗大王の銅像前で記念撮影する日本人の不良たち<映画より>

日本人ギャルが旭日旗デザインのスマホケースを
使っているのは、あまりにも戯画的でいただけ
ないが、日本人不良のイメージとしては、そこそこ
特徴をとらえていて面白かった。


△光化門広場を歩く日本人不良たち。一番左が通訳。<映画より>

ただ、通訳を務めていた日本人の不良が、日韓の不良間の
衝突を回避しようと、ギリギリまでウソの(平和的な?)
通訳をしていた姿は、いくら娯楽作品とは言え、ちょっと
悲しくなり笑えなかった。

なお、日本人不良たちは、劇中、一貫して日本語を
話していた。


△日本人不良(韓国人俳優)たちの日本語にはハングル字幕<映画より>

俳優たちの努力には敬意を払いたいが、日本人の
「ヲタク」が聞いても、ところどころで、ハングル
字幕の助けがないと理解できないくらいの日本語の
レベルではあった。



(終わり)


済州出身、癒しの伝道師

2020年06月29日 |  〇映画・映画音楽

들리나요? 「聞こえますか?」 〇〇〇--
(1119)



2020年に公開されたドキュメンタリー映画。

CBS(キリスト教放送)のミニプレゼン(講義)番組、
세바시」(세상을 바꾸는 시간, 15분/世の中を変える
時間、15分)で大ブレークした1人のクリスチャン・
タレントが、聴覚障がい者の父親に人工内耳の手術を
受けさせる過程を記録したドキュメンタリー番組。

彼のプレゼン(トークショー)は、人と人との
소통/疎通」(コミュニケーション)の大切さを
テーマに、観客を共感と癒しで包み込む。


△キム・チャンオク氏の講義(トークショー)はどこでも満員<映画より>

時折、挟み込む毒舌によるブラックな笑いが、全体の
中で、まるで質のいい香辛料のような役割を果たして
いるのが、聞いていて小気味よかった。

もし内耳の手術がうまくいったら、一番聞いてみたい
音が連れ合いの声だと言った父親に対して母親が
投げかけた言葉が、「ヨンビョン(このクソったれ)」。

家族の中で父親は、酒癖の悪い暴君でもあったのだ。

「ヲタク」もすっかり、彼の話術のファンになって
しまった。

そういう彼にとって、聴覚障がい者である父親が
抱えてきた「疎通」の困難さを少しでも緩和して
あげることが、彼が長年背負い続けてきた「宿題」
だったとのこと。


△済州島の草原をジープで走る主人公<映画より>

実に見ごたえのある人間ドキュメンタリーであった。


△彼の故郷は済州島<映画より>

また、彼の出身地であり、今でも両親が暮らす
済州島の自然の美しさにも魅せられてしまった。


(終わり)


福岡に韓流唐揚げ

2020年06月28日 | 【日常の韓国】

「ヲタク」の自宅近くにあるスーパーの入り口横で、
クロワッサン鯛焼きやたこ焼きと並び、韓国風の
甘辛唐揚げが売られていた。


△スーパー入り口の屋台(移動販売)コーナーにヤンニョムチキン

「ヤンニョムチキン」とは、韓国語の「양념치킨」を
カタカナにしただけの直輸入語。味付け唐揚げ、
くらいの意味になる。

さて、この韓流唐揚げ。

福岡の地に定着していくのだろうか?

ちなみに、その日、「ヲタク」が買ってしまったのは、
クロワッサン鯛焼き(小豆餡)。



(終わり)


ソウルの水色の街と映画

2020年06月28日 |  〇映画・映画音楽

수색역 「水色駅」 〇〇〇--
(1118)



2016年に公開されたインディーズ系の青春映画。

2000年代初頭、サッカーワールドカップ開催に
向けた大規模な再開発が始まる直前のソウル・
水色(スセク)洞が、物語の舞台。

かつて、再開発前の水色洞には、韓国最大の
ごみ埋め立て地に隣接し、低所得者たちの集住
地区が存在していた。

主役は、幼なじみで仲良しの4人組高校生。


△コネスト韓国地図より

高校卒業後、4人のうちの1人は親の青果店を継ぎ、
1人は工場に就職。そして、暴力系の再開発(不動産)
会社にスカウトされた1人は事故で半身不随の障がいを
負い、もう1人は再開発会社の職員を殺害した挙句、
自死してしまう。

再開発により、まるで何も存在しなかったかの
ように、きれいさっぱり消えてしまった街と
そこで繰り広げられていた人間の生活。

この映画は、4人の高校生たちの数奇な青春物語で
あると同時に、今は亡き「水色」の街と生活に対する
追悼歌のような作品である。


(終わり)


韓国のモンゴル人女優

2020年06月26日 |  ┗注目女優

열혈형사 「熱血刑事」 〇〇〇--
(1117)



2020年に公開された刑事物ラブコメディ。


△モンゴルの警察署(映画より)

ソウルで発生したモンゴル人モデルの失踪殺人
事件を受け、韓国のドジ刑事とモンゴルの美人刑事が
ソウルとウランバートルを舞台に共同捜査を行い
ながら、お互い、恋心が芽生える。

そして、事件も解決し、恋も成就するという二重の
ハッピーエンド。


△主演女優は韓国で活動するモンゴル人女優のヤンツカ(映画より)

この映画で印象に残ったのは、モンゴルの砂漠で
繰り広げられたカーチェイス。


△モンゴルでカーチェイス(映画より)

追われる車(犯人側)はレクサスのLXで間違いない。


△犯人側の車にはレクサスのエンブレム(映画より)

ただし、追う方の車の車種がわからず、フラストレー
ションが高まった。


△追跡の途中で故障してしまった警察の車(映画より)

中国車の可能性が高いとは思うが、メーカーを
確定することができなかった。

解像度の低いネット動画で映画を見ているので、
どのシーンでもエンブレムが不鮮明にしか
写り込んでなかったのだ。



(終わり)


我が家の豚カルビ

2020年06月25日 |  〇我家の韓国料理

これを韓国料理と言ってよいのかどうか。


△豚カルビ、最後の一片

豚カルビの甘煮。

圧力なべを使った(妻の)料理だ。


(終わり)


韓国映画と手打ちうどん

2020年06月25日 |  〇映画・映画音楽

침입자 「侵入者」 〇〇〇〇-
(1116)



2020年6月公開のサスペンス映画。

サイコパスの集団のようなカルト教団に妻を
殺害され、残された1人娘まで奪われようとした
男が、孤立無援の状況の中でカルト教団と闘う。

最後は、男が勝利を収め、教団の悪事が全て
表に出て、半分のハッピーエンド。

なかなか見ごたえのある「ヲタク」好みの映画
だった。

ところで、この映画には例のチャジャン麺
(韓国式ジャージャー麺)は登場しなかった。


△おいしそうな韓国式うどん(映画より)

その代わりと言っては何だが、珍しく韓国式の
手打ちうどん(손칼국수)が登場していた。


△故郷手打ちうどん-MENU-

映画の中とは言え、これで7000ウォン。
約700円である。

韓国の物価は、かなり高い。




(終わり)


プサン宝水洞と美女

2020年06月24日 |  ┗注目女優

국화꽃향기  「菊の花の香り」 〇〇---
(1115)



2003年に公開されたラブロマンス。

大学時代に出会った先輩女性と後輩男性の美しくも
悲しい恋物語だ。

ヒロインは交通事故で婚約者と両親を失い、その後、
深い失意の日々を送る。

しかし、彼女には、長年、彼女のことだけを
思い続けてきた、大学の読書同好会の後輩で
アメリカ帰りの青年がいた。彼女は、ついに
彼の一途な恋心を受け入れ、結婚する。

やっと幸せを手に入れたかに思えた彼女を、
今度は不治の病が襲う。彼女は、1人娘を
出産した後、静かに息を引き取る。


△彼女の黒髪からは菊の花に似た香りが(映画より)

悲劇のヒロインを好演したチャン・ジニョンは実に
美しかったが、作品的には全く「ヲタク」の趣向に
合わない映画だった。


△エンドロールの「場所協賛」に宝水洞の名も(映画より)

ところで、この映画はソウルと釜山の2都市で
ロケが行わている。


△ロケ地はプサンでも言葉は全て標準語(映画より)

釜山からは、「ヲタク」もよく知る宝水洞の古本屋街が
登場し、「ヲタク」の目を楽しませてくれた。


△本の影からヒロインをこっそり見つめる後輩男性(映画より)

劇中、宝水洞は、主人公らが学生時代、読書同好会の
活動の一環で訪れた街だった。



(終わり)


韓国映画と少年と濁酒

2020年06月23日 |  〇映画・映画音楽

아부지   「父ちゃん」  〇〇〇〇〇
(1114)



2009年に公開された社会派の家族ドラマ。

時代は1960年代の終盤。全羅道のある小学校を舞台に、
「百姓の子に学はいらない(中学校には行かせない)」と
言い張る頑固な父親の考え方を、演劇活動を通じ
変えた先生と子どもたちの物語。(※韓国での
中学校完全義務教育化は2004年。)

なかなか見ごたえのある作品だった。


△早朝、牛に別れの挨拶をする父親(映画より)

特に、父親が最後に、子どもの進学のために大切な
牛のヌロンイ(意訳:黄なこ)を売る決心をし、牛に
気持ちを伝えたシーンには泣けてしまった。

様々な意味で韓国の工業化や民主化を支えたのは、
貧しい農村だった。


△牛車に乗って中学受験に向かう息子と父親(映画より)

今さらながらに、その事実に気づかせてくれる
映画だったと言える。


△千鳥足で遅刻して先生に体罰を受ける少年(映画より)

ところで、この映画で印象に残ったシーンは、
何といっても酒を飲んで学校に遅刻し、罰で立た
された廊下で寝込んだ問題児。


△廊下に立つこともできず、寝込んでしまった問題児(映画より)

最初は理解ができなかったが、彼が飲んでいたのは、
酒(술)は酒でもマッコリ(濁酒)だった。

確かに、甘く発酵したヨーグルト酒のようなマッコリ
(全てのマッコリがそうではない)なら、子ども
だってガブガブ飲めてしまう。

朝からマッコリをひっかける子どもがいたって、
決して不思議な話ではない。



(終わり)


赤いけど甘い韓国料理

2020年06月22日 |  〇我家の韓国料理

赤いけれども甘い韓国料理もある。



今夜の酒のつまみの一つが、テンジャンチゲ。韓国風の
味噌汁だ。

味噌や玉ねぎ、ジャガイモ、ズッキーニの甘みエキスの
おかげか、見た目は辛そうに見えるが、全く辛くない。

唐辛子の辛味が甘みエキスの総攻撃を受け、むしろ
甘みが勝っている。

ただし、これはあくまで「ヲタク」の味覚を基準に
した話なので、万人にあてはまるとは限らない。


(終わり)


佐賀駅と韓国語と警官

2020年06月22日 |  〇4言語表示等


△JR佐賀駅南口

2020年6月下旬、「ヲタク」は佐賀市に住む末っ子と
いっしょにJR佐賀駅前(南口)を訪れた。


△駅南口から左手に商業施設

つい最近、駅前に新しくオープンしたばかりの
商業施設を見物するためだ。


△佐賀駅前に新しくオープンした商業施設

その際、例によって「ヲタク」は、駅周辺で目に
ついたハングルを手当たり次第に写真に収めた。



さすが、というべきか。



佐賀駅では構内から周辺部に至るまで、日・英・中・韓の
4言語表示が基本だった。



今回、「ヲタク」も佐賀市内で白人男性と2度(中年と
青年)、イスラム教徒(女性のヒジャブからわかった)の
家族連れと1度すれ違った。



当然のことながら、佐賀も大いに国際化している。


△佐賀駅バスセンター前

4言語での案内は必要最少限度の「オモテナシ」に
過ぎない。



関係部署には今後とも、是非、地道な努力を続けて
行ってほしいものである。



ところで今回、「ヲタク」は佐賀駅構内で突然、
警官2人から呼び止められ、注意を受けた。



ちょっと大きめの1眼レフカメラで「意味不明」の
撮影を繰り返していたことが、よほど目立って
しまったと見える。



あるいは、誰かに通報でもされてしまったのか。

警官は、佐賀弁混じりの穏やかな口調で「盗撮の
問題もあるので、駅構内での写真撮影については、
駅に許可を取ってからお願いします(主旨)」と
語りかけてきた。

おおよそ撮りたい写真は撮った後だったので、「ヲタク」は
注意を受けた後、素直に謝り、カメラをしまい、撮影を
やめた。


△新型コロナの影響からか閑散とした白山名店街

なお、最後に末っ子のアパートに戻る途中。

コインパーキングに車を止め、白山名店街の入口
付近でもハングルをカメラに収めた。



無料Wi-Fiの案内も4言語でなされていた。



新型コロナウィルスの騒動が収束したあかつきには、
是非、賑わいを取り戻してほしい商店街である。


(終わり)


佐賀の短大とハングル

2020年06月21日 | 【日常の韓国】


△佐賀市内の某女子短大(グーグルマップより)

当ブログで特定の学校の宣伝をする気はないので、
学校名も書かなければ、リンクもしない。

今回、ここで触れる学校は、この春、「ヲタク」の
末っ子が入学した佐賀市内の大学のすぐ近くにある、
私立の女子短期大学。

「ヲタク」の記憶が正しければ、この短大は、その昔、
「ヲタク」が福岡市内の大学に通っていた頃、親しく
していた佐賀出身の先輩の妹さんの母校でもある。

先輩は、佐賀の実家に「ヲタク」を遊びに連れて
行ってくれた折り、「ヲタク」に妹さんを紹介して
くれたが、結局、「ヲタク」と妹さんには縁が
なかった。

今となっては妹さんの容貌も思い出せないが、なぜか
先輩がわざわざドアを開け、のぞかせてくれた(?)、
床も見えないほど乱雑に散らかった妹さんの部屋の
様子だけはよく覚えている。(今、考えても、ひどい
お兄さんである。)

さて、その女子短大に、この春、新しいコースが
生まれたとのこと。


△今年スタートした「韓国語文化コース」(学校のホームページより)

その名もずばり「韓国語文化コース」。


△この短大では全コースの学生の韓国留学も支援(学校のホームページより)

韓国と地理的に近く、相互交流も盛んな北部九州の
短大ならではの、新しく意欲的な取り組みだ。


△「キム・ジェジュン」を知らなかった「ヲタク」(学校のホームページより)

これには、若年層にもファン層を広げた韓流ブームが
大きく影響しているに違いない。

ホームページ(上画像)で目にしたキム・ジェジュンとは、
おそらく東方神起の元メンバーのことなのだろう。


△日本の大学の韓国研究センター(学校のホームページより)

この学校、短大としては日本で唯一、韓国研究センターも
設置しているというから、その取り組みも本格的だ。

思い起こせば「ヲタク」自身、大学の教養科目として
開講されていた朝鮮語(韓国語)を初めて学んだのが、
19歳の時(1年後期)だった。

同好の端くれの1人として、この短大で韓国語を
学び始める学生さんに、心からのエールを送りたい。




(終わり)


「状況室」という韓国語

2020年06月20日 |  〇語彙と表現

正直に書こう。

テレビの深夜放送で洋画(※「ピクセル」日本語
吹き替え版)を見ていて、米ホワイトハウスの
シチュエーション・ルーム(situation room)」なる
カタカナ英語を初めて耳にした。

直訳すれば「状況室」。

そしてピンときた。

この用語こそ、近年、韓国で多用されている漢字語
상황실(状況室)」の原語に違いないと。


△ネイバー英韓辞典より

実際、英韓辞典で確認してみると「situation room」は
상황실」と訳されている。

ところで、「situation room」にしろ「상황실」にしろ、
日本語では「緊急対応室」あるいは「緊急対策本部」
くらいに訳すのが適当だろうか。

カタカナ英語の「シチュエーション・ルーム」や直訳調の
「状況室」では、意味が通りにくいのは間違いない。


(終わり)


韓映画と韓国仏教の今

2020年06月19日 |  〇映画・映画音楽

아홉 스님  「9人の僧」 〇〇---
(1113)



2020年5月に公開された仏教ドキュメンタリー。


△「霜月禅院」での冬安居に参加した9人の僧侶たち(中央とその左の僧侶を除く)

韓国仏教の最大宗派、曹渓宗に属する僧侶9人が、
一冬90日間をバラック風の禅院に籠り、修行に
打ち込む冬安居の様子を記録した作品。


△寝床は1人用テント

90日間、禅院の入り口は施錠され、僧侶たちは
監禁された状態。

食事は1日1食。専用の小さな取り出し口から
供給される弁当を食べるだけ。


△小さな窓口から運び込まれる食事

禅院の中では一切の会話が禁じられた「黙言」修行。


△座禅に励む僧侶たち

睡眠時間を確保した単純な時間表に則り、定期的な
休憩をはさみながら、90日間をただただひたすらに
座禅と礼拝に打ち込む。

肉体的にも精神的にも非常に過酷な修行である。

実にめずらしい映像を見させてもらった。

ただし、「ヲタク」自身、この種の修行には、
魅力も興味も感じなかった。

たとえどんなに厳しい修行をしても、とても悟れ
そうにない自分がいることを自覚しているからだ。

ちなみに、「ヲタク」も仏教徒。

実家は浄土真宗本願寺派。母方の実家は禅宗系の
曹洞宗。幼い頃通った保育園は、曹洞宗のお寺が
経営する小さな保育園で、お寺の本堂や境内で
遊んだ記憶も残っている。

とは言え、生まれてこの方、悟りとは全く縁のない
恥多き人生を歩み続け、少なくとも生きている間は、
解脱(げだつ)も心身脱落(しんじんだつらく)
とてもできそうにないことを確信する、煩悩まみれの
愚か者である。

つくづく、「ヲタク」のような人間は、なるべく
他人様に迷惑をかけないよう身をつつしみながら、
自分の人生をしっかり楽しみ、最後は阿弥陀如来に
おすがりするしかない、という思いを強くしている
今日この頃である。



(終わり)


韓国人と蒙古人の連携

2020年06月18日 |  〇映画・映画音楽

기도하는 남자 「祈る男」 〇〇〇--
(1112)



2020年に公開されたサスペンス風家族ドラマ。

主人公は、都市部の開拓教会で伝道に取り組む
中年牧師。

副業で夜間の代行運転をやりながら、雑居ビルに
設けた教会で伝道に励んでいるが、信者も増えず、
家賃の支払いも滞ったまま、家主からはついに
強制退去を宣告される。


△教会の入り口には「用役」を使った強制退去を通告する張り紙が(映画より)

おまけに義理の母のがんの手術にかかる高額の
治療費も準備しなくてはならなくなった。

せっぱ詰まった彼が、お金を手に入れるため、
知人のモンゴル人社長から借りたビデオカメラで
盗撮した動画をネタに、不倫中の大教会の
牧師を脅迫するが、逆に拉致され、激しい
暴行を受ける。


△地域でモンゴル人労働者を支援していた主人公(映画より)

しかし、同じくお金に苦しんでいたモンゴル人
青年と手を組んだ報復(暴行と車の強奪)には
成功した。

そうこうする中、なかなか突破口を見いだせない
ままにいた彼に、思いもよらなかった大逆転劇が
訪れる。

何んと、ひき逃げ事故で死亡(実は自殺)した
義理の母親が、複数の生命保険に加入していた
のだった。

そして、手にした保険金を元に新しく建築した
開拓教会も、多くの信者を集め、彼の伝道も
軌道に乗っていく。


△主人公が郊外に新築した教会(映画より)

神に仕える牧師が、神にではなく身内の自己犠牲と
お金に救われたわけだ。

皮肉な話ではあるが、けっこう見ごたえのある
作品だった。


(終わり)