福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

絆を回復した3人家族

2025年03月05日 |  〇映画・映画音楽
세상 참 예쁜 오드리  「人の世は美しい オードリー」 〇〇---
(2203)



2024年に公開された家族ドラマ。

食堂を営む1人親の母親が若年性の認知症にかかったことをきっかけに、
確執を抱え分解しかけていたワケあり母子家庭の3人が、家族の絆を
回復していく物語。


△絆を回復した3人家族

極端すぎるエピソードが連発するなど、少なからず強引な展開では
あったが、総じて心温まる家族の物語だった。

(終わり)

板門店は対話の窓口

2025年03月03日 |  〇映画・映画音楽
판문점   「板門店」 〇〇〇〇-
(2202)



2024年に公開されたドキュメンタリー映画。

朝鮮半島における「南北分断の象徴」である板門店(参考:ウィキ)を、
停戦体制からの脱却と朝鮮半島の平和構築に向けた「対話の窓口」として
期待する視点から描かれた歴史ドキュメンタリー。


△北側の板門閣。見えないが、こちら側(南側)には「自由の家」。

これまで、いわゆる板門店ツアーなどには一度も参加したことのない
ブログ主ではあるが、この映画をきっかけに、板門店、すなわち共同警備
区域(参考:ウィキ)の地理など、ごくごく基本的なところから学ばせて
もらった。

なお、突拍子もない話ながら、ブログ主はこの映画を見ながら、アメリカの
お騒がせ大統領(2期目のトランプ政権)が任期内に、米朝の国交樹立に
踏み切ることに、ふと、淡い期待を抱いてしまった。

(終わり)

安重根役はヒョン・ビン

2025年02月26日 |  〇映画・映画音楽
하얼빈  「ハルビン」  〇----
(2200)



2024年に公開され、490万を超える観客を動員した歴史ドラマ。

1909年10月、清国のハルビン(参考:ウィキ)で日本の初代韓国統監
(参考:ウィキ)、伊藤博文を暗殺したアン・ジュングン(安重根/参考:
ウィキ)を、民族的な英雄として称える歴史観に立って描かれた歴史
ドラマだ。


△主人公を演じたのは人気イケメンスターのヒョン・ビン(参考:ウィキ

不謹慎な例えながら、もし仮に現在、ウクライナに侵攻しているロシアの
大統領を暗殺するウクライナ人が現れたとしても、とても、その人物を
英雄視などできないブログ主は、やはり、アン・ジュングンの英雄視に
ついても強い違和感を感じてしまう。

それでも、この映画をきっかけに、少なからず関連する歴史の学習は
できた。

(終わり)

刑事と脱獄囚の友情

2025年02月23日 |  〇映画・映画音楽
강적   「強敵」 〇〇〇--
(2198)



2006年に公開された異色の刑事物アクション。

1人のワケあり刑事が脱獄囚と協力しながら、脱獄囚を使い捨てに
しようとした黒幕を逮捕に追い込むまでのスリリングな展開の物語。


△主人公の刑事(左)と脱獄囚

なかなか見ごたえのある映画だった。

(終わり)

全永録も70代に

2025年02月22日 |  〇映画・映画音楽
친구야! 친구야! 「友よ!友よ!」 〇〇---
(2197)



1990年に公開された青春映画。

歌手のチョン・ヨンノク(全永録/参考:機械和訳ナムウィキ)が主演し、
友情をテーマに描かれた映画。

主人公が学生運動に身を投じていた時も、運動から身を引いた後も、常に
変わらぬ友情を維持してきた2人に、悲しい運命が待ち受けていた・・。


△映画の中、カフェの舞台でアマチュア歌手として歌うチョン・ヨンノク

ところで、チョン・ヨンノクと言えば、大げさに言えば、ブログ主の
人生に決定的な影響を与えた歌手。

韓国語を専攻していたわけでもない若き日のブログ主が、本気で韓国語に
取り組むきっかけになったのが、彼のヒット曲だった。

전영록 - 그대 우나봐(君が泣いてるようだ)1985年

なつかしく歌を思い出しながら、彼の映画を初鑑賞させてもらった。

今回、ネットで彼のプロフィールと近況を確認しながら、昨年、彼が
70歳になったことを、今さらながらに知った。

チョン・ヨンノクが、すでに70代・・。

これには、自分の年齢も忘れて驚かされた。

ブログ主が韓国語を学んできた、この40年を越える月日を、あらためて
意識させられ、一気にしんみりとした気持ちになってしまった。

人生は長いようで実に短い。



せいぜい、これから先も、彼の歌に触発されて深みにハマった韓国語と
ともに、この人生をできる限り楽しんでいきたいものである。

(終わり)

孤独な青年の幻想世界

2025年02月21日 |  〇映画・映画音楽
 세입자   「賃貸生活者」 〇〇---
(2196)



2024年に公開されたファンタジックな社会派青春ドラマ。インディーズ
系の白黒映画だ。

主人公の青年は殺伐とした都会の1人暮らしの中で、徐々に精神のバランスを
くずして行く。いつしか、賃貸暮らしの彼のアパートの浴室には、彼から
浴室空間を賃貸した不思議な夫婦が暮らし始め、さらに、その夫婦から
浴室の天井空間を賃貸で借りた正体不明の女性も加わる。


△浴室からの「ドア」を上り、天井で暮らす謎の女性に会いに行く青年

彼は職場での転勤希望がやっと叶うが、権利関係が複雑に入り組んで
しまったアパートの清算問題で暗礁に乗り上げ、身動きが取れなくなる。
これは、韓国社会における不動産や賃貸契約をめぐるややこしい現実の
反映なのかもしれない。

最終的には、彼が眠りから覚め、全てが彼の夢(幻想)だったことを
匂わせながら、彼が、また元の1人暮らしに戻ったところで、映画は
終わる。

ブログ主の趣向には合わない映画だったが、例によって韓国語の聞き取り
学習と割り切り、最後まで鑑賞させてもらった。


(終わり)

同性愛カップルの今昔

2025年02月19日 |  〇映画・映画音楽
럭키, 아파트 「ラッキー、マンション」 〇〇〇〇-
(2194)



2024年に公開されたインディーズ系の家族ドラマ。


△孤独死した老婆の魂を追悼する2人

主人公の女性2人はアラサーの同性愛者で、新しく購入した中古の高層
マンションで同居を始めたばかり。そんな2人が、階下の部屋の異臭騒ぎに
巻き込まれる。そして、その部屋で孤独死していた老婆の縁者を探す中で、
老婆が同性愛者だったことを突き止める。現在もなお、周囲の無理解や
偏見に苦しめられることの多い2人は、老婆とその恋人の人生に思いを
馳せながら、2人だけの小さな葬儀を上げる・・。

ブログ主の趣向には合わない映画だったが、なかなか見ごたえのある
ヒューマンなドラマだった。

(終わり)

悪魔祓いの修道女

2025年02月16日 |  〇映画・映画音楽
악    「悪」  〇----
(2192)



2024年に公開されたインディーズ系のオカルト映画。

主人公は、悪魔祓いの神父を補助する修道女。



彼女は、少女時代、姉が家出をした後に起きたカルト教団の集団自殺
事件で生き残った過去を持つ。20年ぶりに会った姉には、彼女を
「殺人者」と罵る悪霊が乗り移っていた。彼女は、悪霊の口を封じようと
でもするかのように、神父に無断で1人で悪霊と闘い、最後に悪霊(姉)に
十字の杭を刺し込む・・。

一体、彼女は何を隠したかったのだろう?映画の題名の「悪」は、何を
意味しているのか?20年前の事件の真相や姉の悪霊払いの結果についても
そうだが、映画を見ながら抱かされた数々の疑問は何一つ解明されない
まま、映画は終わってしまう。

無料で韓国語の聞き取り学習をさせてもらっておいて、作品の完成度に
ついて批判的なことを書けた義理ではないが、少なくとも、ブログ主に
とって非常に不親切な映画だった、とは言えよう。

(終わり)

メディアの暴力に復讐

2025年02月15日 |  〇映画・映画音楽
카인의 도시  「カインの都市」 〇〇〇--
(2191)



2024年に公開されたノワール風の復讐劇。

ある人気の調査報道番組の誤報により、家業が倒産し、1人親の母親が
自死に追い込まれた過去を持つ高校生が、報道番組の看板記者に自らの
命を投げ打った壮絶な復讐劇を繰り広げる。

物語は、復讐の対象になった記者と復讐劇に巻き込まれていく記者の
1人息子である高校生(犯人の同級生)、2人の視点を軸に展開していく。


△同級生による父親(記者)に対する壮絶な復讐劇に巻き込まれていく主人公

ブログ主の趣向には合わない映画だったが、虚無的な結末に行き着く
サスペンス風の物語に、すっかり引き込まれてしまった。


(終わり)

AI技術で作った映画

2025年02月09日 |  〇映画・映画音楽
나야,문희  「私よ、ムンヒ」 〇----
(2187)



2024年に公開されたインディーズ系の実験的な短編映画。

韓国映画界のレジェンド女優ナ・ムンヒ(参考:タウム)を主人公に、
最新のAI技術を駆使したファンタジックな映像世界が展開される。


△一体、誰がこんなシュールな映像を期待したというのか?

ブログ主の趣向とは異次元の映画だったが、例によって韓国語の聞き取り
学習と割り切り、最後まで鑑賞させてもらった。


(終わり)

南米に命をかけた韓国人

2025年02月06日 |  〇映画・映画音楽
보고타  「ボゴタ」 〇〇〇〇-
(2186)



2024年に公開された異色の犯罪映画。

物語の舞台は、南米コロンビアの首都、ボゴタ(参考:ウィキ)。標高
2600mを超えるアンデス高原に位置する巨大都市だ。時代背景はアジア
通貨危機(参考:ウィキ)で韓国経済が大打撃を受けた1990年代末。

すでに当地で成功していたベトナム戦争の戦友を頼って移民する父親と
ともにボゴタに渡った韓国系移民の青年が主人公。


△ボゴタの街を見おろす裸一貫の韓国系移民青年

その彼が、韓国からの密輸入品(主に衣料品)を扱う同胞の裏社会に
足を踏み入れ、権謀術数渦巻く血なまぐさい抗争を生き抜き、ついには
大富豪へと伸し上がっていく。

中南米事情の勉強にもなる、なかなか見ごたえのある、非情系(?)の
韓流ハードボイルド映画だった。

(終わり)

姉と妹の絆が回復

2025年02月02日 |  〇映画・映画音楽
언니 유정   「姉、ユジョン」  〇〇〇--
(2184)



2024年に公開されたインディーズ系の家族ドラマ。

忙しく働く30代の女性看護師が主人公。名はユジョン。彼女は、母親が
他界した後、幼い妹を母親代わりになって育ててきた。家では時間的に
すれ違う生活が当たり前になっているが、妹も今や高校生。成績優秀で
大学進学を目指しまじめにがんばっているものとばかり思っていた。

しかし、その妹が、突然、学校で起きた嬰児死体遺棄事件の容疑者として
逮捕される。妹は、逮捕後、姉に対しても黙秘を続ける。


△すれ違いの生活の中で、妹の苦しみや恐怖に気づけなかった姉

姉は、事件の背後に隠された真相に迫りつつ、同時に、妹との真に人間的な
繋がりを回復させて行く。

物語の展開に関して、様々にわかりにくさ(説明不足)を抱える映画では
あったが、それなりに見ごたえのある作品だった。

(終わり)

軍手と韓国語と映画

2025年01月25日 |  〇映画・映画音楽
소방관    「消防士」 〇〇〇--
(2182)



2024年に公開され、380万を超える観客を動員した社会派映画。

2001年、ソウル・弘済(ホンジェ)洞の多世帯住宅放火火災事件により
消防士6人が命を落とした、現実の惨劇(参考:機械訳日本語ナムウィキ)を
題材に創作された作品。


△当時、レスキュー隊には「防水」服や軍手(목장갑)の支給しかなかった

なかなか見ごたえのある映画であった。

個人的には、韓国語を学び始めて40年を超えるブログ主が、初めて
「목장갑(軍手)」という韓国語を意識的に学んだ映画だった。

(終わり)

混沌とした白黒映画

2025年01月23日 |  〇映画・映画音楽
우리와 상관없이  「私たちと関係なく」 -----
(2181)



2024年に公開されたインディーズ系の白黒映画。

主人公は1人の女優。ある映画の撮影終了後すぐに脳卒中で倒れるが、
さいわい意識は回復し、退院した彼女の元を様々な関係者が見舞いに
訪れる。ただ、関係者の映画に関する話には矛盾する内容も含まれ、まだ
記憶が不鮮明な彼女を混乱させる。

後半部では彼女が出演した映画らしきものが流される。しかし、息子として
登場した青年が娘の彼氏になったり、娘として登場した女性が息子の
彼女になったりと、見ていてわけがわからなくなってしまう。


△意識を回復し、退院した女優を訪ねた関係者たち

もしかすると、後半部は、関係者の話に混乱した女優の、混沌とした
記憶世界をそのまま描き出しているものなのかもしれない。

いずれにしろ、その混沌とした世界に付き合わされるのは、ブログ主に
とって、かなりの苦痛が伴う時間になった。

正直、ブログ主が嫌いなタイプの映画ではあったが、韓国語の聞き取り
学習と割り切り、自分なりの作品理解を深めるために、2度ほど鑑賞
させてもらった。

(終わり)

不気味なサイコ少女

2025年01月22日 |  〇映画・映画音楽
귀신골목 「幽霊横丁」  〇〇---
(2180)



2024年に公開されたホラーミステリー。数編の作品のオムニバス。


△手作りの薬品の入ったスプレーで殺人魔の神経を麻痺させた少女

ブログ主の趣向には合わない映画だったが、連続殺人魔の男が、何も
知らずに天才的なサイコ少女を誘拐してしまい、逆に少女に命を奪われて
しまう(警察は自死と判断)作品については、けっこう見ごたえがあった。

(終わり)