■세자매 「3姉妹」 〇〇〇〇-
(1368)
2021年1月に公開されたインディーズ系の家族ドラマ。
主人公はプサンで生まれ育った3女1男兄弟の3姉妹。
3姉妹は、現在、それぞれの幸福と不幸を抱えながら、
肩を寄せ合うようにソウルで暮らしている。
△教会で執事を務める次女が手にする「十一租」献金袋<映画より>
4人兄弟の心には、暴君のような父親の惨い暴力に
耐えながら育った生育期の記憶が、深い傷として
残っている。
△次女と長女の外食の場にチラッとチャジャン麺(奥)が登場<映画より>
ある日、3姉妹は父親の誕生日を祝うため、そろって
プサンに帰郷する。しかし、牧師を招いて開かれたその
宴席で、末っ子の長男が父親に向かって放尿し、お祝いの
場を台無しにする。
今は教会で長老も務めている父親の偽善に対する、
彼なりの復讐だった。
牧師に謝罪する父親に対して、兄弟のリーダー格の
次女が、「家族に謝罪しろ」と涙ながらに詰め寄る。
△長男の放尿で大混乱に陥った父親の誕生日祝い<映画より>
年老いた父親は、怒ることも謝罪することもせず、
ただ宴会場の分厚い窓ガラスに何度も額を打ち付け、
真っ赤な血を流す。
明確な幸福も破滅もない家族のドタバタ劇だったが、
3女1男兄弟の絆(きずな)の強さに、じわっと
心が温められるような映画だった。
なお、この映画にはプサン方言のみならず、「제부
(1368)
2021年1月に公開されたインディーズ系の家族ドラマ。
主人公はプサンで生まれ育った3女1男兄弟の3姉妹。
3姉妹は、現在、それぞれの幸福と不幸を抱えながら、
肩を寄せ合うようにソウルで暮らしている。
△教会で執事を務める次女が手にする「十一租」献金袋<映画より>
4人兄弟の心には、暴君のような父親の惨い暴力に
耐えながら育った生育期の記憶が、深い傷として
残っている。
△次女と長女の外食の場にチラッとチャジャン麺(奥)が登場<映画より>
ある日、3姉妹は父親の誕生日を祝うため、そろって
プサンに帰郷する。しかし、牧師を招いて開かれたその
宴席で、末っ子の長男が父親に向かって放尿し、お祝いの
場を台無しにする。
今は教会で長老も務めている父親の偽善に対する、
彼なりの復讐だった。
牧師に謝罪する父親に対して、兄弟のリーダー格の
次女が、「家族に謝罪しろ」と涙ながらに詰め寄る。
△長男の放尿で大混乱に陥った父親の誕生日祝い<映画より>
年老いた父親は、怒ることも謝罪することもせず、
ただ宴会場の分厚い窓ガラスに何度も額を打ち付け、
真っ赤な血を流す。
明確な幸福も破滅もない家族のドタバタ劇だったが、
3女1男兄弟の絆(きずな)の強さに、じわっと
心が温められるような映画だった。
なお、この映画にはプサン方言のみならず、「제부
(弟夫)」<姉が妹の夫を呼ぶ呼称>や「형부(兄夫)」
<妹が姉の夫を呼ぶ呼称>、「서방(書房)」<婿などに
対する呼称>など、「ヲタク」にもなじみ深い親族呼称が
登場し、見ていて背中がむず痒くなるような感情まで
抱かされた。
なぜなら、プサン出身の韓国人妻(故人を含み2男3女
兄弟の次女)を持つ「ヲタク」自身が、「弟夫」であり
「兄夫」であり「書房」でもあるからだ。
(終わり)
<妹が姉の夫を呼ぶ呼称>、「서방(書房)」<婿などに
対する呼称>など、「ヲタク」にもなじみ深い親族呼称が
登場し、見ていて背中がむず痒くなるような感情まで
抱かされた。
なぜなら、プサン出身の韓国人妻(故人を含み2男3女
兄弟の次女)を持つ「ヲタク」自身が、「弟夫」であり
「兄夫」であり「書房」でもあるからだ。
(終わり)
■간이역 「簡易駅」 〇〇---
(1367)
2021年に公開された悲恋の物語。
末期がんの宣告を受けた女性が仕事をやめ、7年ぶりに
故郷の南原(ナムウォン)に帰る。そして、幼なじみで
初恋相手の青年と再会する。
故郷の南原でずっと彼女のことを思い続けていた青年も
また、若年性のアルツハイマーを患っていた。
△全羅北道南原市の旧・書道駅舎と主人公<映画より>
命と記憶の「폐역(廃駅)」で再会した2人は
恋をし、2人は残された時間をいっしょに過ごす。
愛し合う2人にとって、その時間は「50年の価値を
持つ3か月」だった。
△現在は公園になっている旧・書道簡易駅<映画より>
「ヲタク」の趣向には合わない映画だったが、物語の
展開には、そこそこ引き込まれた。
(終わり)
(1367)
2021年に公開された悲恋の物語。
末期がんの宣告を受けた女性が仕事をやめ、7年ぶりに
故郷の南原(ナムウォン)に帰る。そして、幼なじみで
初恋相手の青年と再会する。
故郷の南原でずっと彼女のことを思い続けていた青年も
また、若年性のアルツハイマーを患っていた。
△全羅北道南原市の旧・書道駅舎と主人公<映画より>
命と記憶の「폐역(廃駅)」で再会した2人は
恋をし、2人は残された時間をいっしょに過ごす。
愛し合う2人にとって、その時間は「50年の価値を
持つ3か月」だった。
△現在は公園になっている旧・書道簡易駅<映画より>
「ヲタク」の趣向には合わない映画だったが、物語の
展開には、そこそこ引き込まれた。
(終わり)
■경축! 우리사랑 「ビバ!マイラブ」 〇----
(1366)
2008年に公開された異色のラブコメディー。
50歳の中年女性が、家の離れに下宿している30歳の
苦学生と生まれて初めて恋に落ちる。
△青年に食事を運ぶ主人公女性<映画より>
クリーニング店で働きながら放送大学で学ぶ青年は、
うんと年の離れた年上女性が好み。
△青年は「チャジャン麺嫌い」で年増好き<映画より>
「ヲタク」の趣向には到底、合わないドタバタ
恋愛劇だったが、物語の展開にはそこそこ引き込ま
れてしまった。
ただし、感情移入は全くできなかった。
(終わり)
(1366)
2008年に公開された異色のラブコメディー。
50歳の中年女性が、家の離れに下宿している30歳の
苦学生と生まれて初めて恋に落ちる。
△青年に食事を運ぶ主人公女性<映画より>
クリーニング店で働きながら放送大学で学ぶ青年は、
うんと年の離れた年上女性が好み。
△青年は「チャジャン麺嫌い」で年増好き<映画より>
「ヲタク」の趣向には到底、合わないドタバタ
恋愛劇だったが、物語の展開にはそこそこ引き込ま
れてしまった。
ただし、感情移入は全くできなかった。
(終わり)
■마돈나 「マドンナ」 〇〇〇--
(1365)
2015年に公開された異色の犯罪ドラマ。
人知れず自分の赤子を川に沈めた過去を持つ看護
補助士の主人公女性が、臓器摘出のため闇から闇に
葬られようとしていた胎児の命を救うため、人知れず、
2度目の罪を犯してしまう物語。
結局、胎児の母親(あだ名が「マドンナ」)の命まで
救うことはできなかったが、主人公の人生にしろ
胎児の母親の人生にしろ、それはまさに韓国版女性
残酷物語。
とても当ブログで紹介できないような、性犯罪関連の
おぞましい俗語も登場していた。
実に暗く重苦しい内容の映画だった。
△妊婦の知人から妊婦あてのコーヒー豆を受け取った主人公<映画より>
それでも、この映画では、胎児の母親が好きだったという
コーヒー豆に関心を引かれてしまった。
△日本では「イルガチェフェ」の名で流通している高級豆<映画より>
エチオピア産のイルガチェフェなる豆だ。
調べて見ると、いわゆるモカ・コーヒーの中でも
イルガチェフェ村でのみ生産処理されるスペシャルティ
コーヒーだとのこと。
ちなみに、昔からモカを好んでいる「ヲタク」では
あるが、そんな高級豆は今まで一度も飲んだことがない。
△運よく、目下、特別セールの期間中
そこで、試しに「ヲタク」が世話になっている北九州の
業者のサイトを見ると、決して手が出せない程、高価な
豆でもないことがわかったので、思い切って注文してみた。
△「ヲタク」のメールより
家に届くのが楽しみである。
(終わり)
(1365)
2015年に公開された異色の犯罪ドラマ。
人知れず自分の赤子を川に沈めた過去を持つ看護
補助士の主人公女性が、臓器摘出のため闇から闇に
葬られようとしていた胎児の命を救うため、人知れず、
2度目の罪を犯してしまう物語。
結局、胎児の母親(あだ名が「マドンナ」)の命まで
救うことはできなかったが、主人公の人生にしろ
胎児の母親の人生にしろ、それはまさに韓国版女性
残酷物語。
とても当ブログで紹介できないような、性犯罪関連の
おぞましい俗語も登場していた。
実に暗く重苦しい内容の映画だった。
△妊婦の知人から妊婦あてのコーヒー豆を受け取った主人公<映画より>
それでも、この映画では、胎児の母親が好きだったという
コーヒー豆に関心を引かれてしまった。
△日本では「イルガチェフェ」の名で流通している高級豆<映画より>
エチオピア産のイルガチェフェなる豆だ。
調べて見ると、いわゆるモカ・コーヒーの中でも
イルガチェフェ村でのみ生産処理されるスペシャルティ
コーヒーだとのこと。
ちなみに、昔からモカを好んでいる「ヲタク」では
あるが、そんな高級豆は今まで一度も飲んだことがない。
△運よく、目下、特別セールの期間中
そこで、試しに「ヲタク」が世話になっている北九州の
業者のサイトを見ると、決して手が出せない程、高価な
豆でもないことがわかったので、思い切って注文してみた。
△「ヲタク」のメールより
家に届くのが楽しみである。
(終わり)
■이 안에 외계인이 있다 「この中に宇宙人がいる」 -----
(1364)
2021年に公開されたSFコメディ。
宇宙人が地球侵略を開始した近未来を背景に、
地下室に逃げ込んだ8人の人間が主人公。
彼らは、8人の中に混じった1人の宇宙人を
あぶり出し処刑するが、結局、その1人だけが
人間で他の7人が全員宇宙人だったという
オチが明かされて映画は終わる。
△一番左が慶尚道出身の男、その右に英韓バイリンガル男<映画より>
「ヲタク」の趣向には全く合わない映画だった。
特に印象に残るようなシーンもなかったが、強いて
言えば、登場人物8人のキャラクターにバラエティーを
持たせるためか、慶尚道方言丸出しのがさつで自己中な
男(俳優は浦項市出身)と英語が母語のマヌケな男
(いわゆる帰国子女か?)が登場していた点は、
ちょっとだけおもしろかった。
ただし、安易に少数者を笑いのタネにしようとする
メンタリティーが感じられないわけでもなかった
ので、「ヲタク」の場合、心から2人を笑い飛ばす
ことはできなかった。
(終わり)
(1364)
2021年に公開されたSFコメディ。
宇宙人が地球侵略を開始した近未来を背景に、
地下室に逃げ込んだ8人の人間が主人公。
彼らは、8人の中に混じった1人の宇宙人を
あぶり出し処刑するが、結局、その1人だけが
人間で他の7人が全員宇宙人だったという
オチが明かされて映画は終わる。
△一番左が慶尚道出身の男、その右に英韓バイリンガル男<映画より>
「ヲタク」の趣向には全く合わない映画だった。
特に印象に残るようなシーンもなかったが、強いて
言えば、登場人物8人のキャラクターにバラエティーを
持たせるためか、慶尚道方言丸出しのがさつで自己中な
男(俳優は浦項市出身)と英語が母語のマヌケな男
(いわゆる帰国子女か?)が登場していた点は、
ちょっとだけおもしろかった。
ただし、安易に少数者を笑いのタネにしようとする
メンタリティーが感じられないわけでもなかった
ので、「ヲタク」の場合、心から2人を笑い飛ばす
ことはできなかった。
(終わり)
■그 강아지 그 고양이 「その犬 その猫」 〇〇〇--
(1363)
2013年に公開されたインディーズ系の恋愛映画。
捨て猫を飼うことになった男と捨て犬を飼うことに
なった女が出会い、繰り広げるドタバタ恋愛劇。
心の温まる、なかなかいい映画だった。
特に犬の演技力(?)には感心させられた。
ちなみに「ヲタク」は、この映画を中国語の字幕
付きで見た。
その関係で、印象に残ったのは韓国語の中国語訳に
関するもの。具体的には、アニメーション部分の
シーンで出て来た犬と猫の鳴き声の擬音語だ。
△車の中から犬の鳴き声<映画より>
犬の場合、韓国語の「멍멍」(モンモン)に対して、
中国語の「旺旺」(ワンワン)。
△車の中から猫の鳴き声<映画より>
猫の場合、韓国語の「야옹」(ヤオン)に対して、
中国語の「喵」(ミヤオ)。
韓国語にしろ中国語にしろ、外国語の擬音語や擬態語
ほどやっかいなものはない。
折に触れ、感覚に刷り込むような努力をするしかない
だろう。
(終わり)
(1363)
2013年に公開されたインディーズ系の恋愛映画。
捨て猫を飼うことになった男と捨て犬を飼うことに
なった女が出会い、繰り広げるドタバタ恋愛劇。
心の温まる、なかなかいい映画だった。
特に犬の演技力(?)には感心させられた。
ちなみに「ヲタク」は、この映画を中国語の字幕
付きで見た。
その関係で、印象に残ったのは韓国語の中国語訳に
関するもの。具体的には、アニメーション部分の
シーンで出て来た犬と猫の鳴き声の擬音語だ。
△車の中から犬の鳴き声<映画より>
犬の場合、韓国語の「멍멍」(モンモン)に対して、
中国語の「旺旺」(ワンワン)。
△車の中から猫の鳴き声<映画より>
猫の場合、韓国語の「야옹」(ヤオン)に対して、
中国語の「喵」(ミヤオ)。
韓国語にしろ中国語にしろ、外国語の擬音語や擬態語
ほどやっかいなものはない。
折に触れ、感覚に刷り込むような努力をするしかない
だろう。
(終わり)
■페이스 메이커 「ペースメーカー」 〇〇---
(1362)
2012年に公開されたスポーツ根性ドラマ。
△棒高跳びの選手(マドンナ)を演じた女優はコ・アラ<映画より>
30kmまでのペースメーカー役として若いエース
選手を支えて来たアラサーのマラソン選手が主人公。
その彼が、唯一の家族である弟とマドンナらに支え
られながら、右足の持病を克服し、オリンピックで
銀メダルを獲得するまでの物語。
△魅力的だったコ・アラ<映画より>
この映画で印象に残ったのは、何と言っても、
主人公と弟が小学校時代の運動会を回想したシーン。
△主人公の小学校時代の運動会<映画より>
日本の運動会と全くと言っていいほど同じである。
△主人公が出場したかけっこ<映画より>
日本統治時代の学校文化が、現代韓国の小学校
にも、ほぼそのままの形で引き継がれている。
△日本の小学校の運動会、と言っても誰も疑わないだろう<映画より>
以前から知っていた事実ではあるが、あらためて、
このシーンには驚かされた。
(終わり)
■나는 나를 해고하지 않는다 「私は私を解雇しない」〇〇〇--
(1361)
2021年2月公開。実話を元に作られたインディーズ
系の社会派フィクションドラマだ。
主人公の女性は、苦学の末、難しい採用試験を
突破し、民営化された送電系の大企業に就職した。
しかし、就職して7年、課長代理になった頃、
人員整理の対象になってしまう。学閥も人脈も
持たない女性社員の悲哀だった。
そして、下請けの小さな送電線補修事業所に
出向に出され、ほどなく本社を解雇されてしまう。
△送電線を歩く主人公(代役か?)<映画より>
彼女は、悩んだ末、送電線補修の専門作業員と
して生きて行くことを決意し、高所の作業と
悪戦苦闘しながらも、仲間に支えられながら
鉄塔作業をマスターしていく。
なかなか見ごたえのある作品だった。
この映画で印象に残ったのは、例によって映画の
本筋とはあまり関係のないシーン。
△コンビニで紙パック焼酎を買う主人公<映画より>
出向に出されて精神的に落ち込んでいた彼女が、
コンビニで紙パックの焼酎(팩소주)を買う場面だ。
△紙パックの焼酎は1個100円前後<画像は映画より>
韓国人が焼酎好きであることは「ヲタク」も
よく知っていたが、うかつながら、紙パックの
焼酎が売られていることまでは知らなかった。
(終わり)
(1361)
2021年2月公開。実話を元に作られたインディーズ
系の社会派フィクションドラマだ。
主人公の女性は、苦学の末、難しい採用試験を
突破し、民営化された送電系の大企業に就職した。
しかし、就職して7年、課長代理になった頃、
人員整理の対象になってしまう。学閥も人脈も
持たない女性社員の悲哀だった。
そして、下請けの小さな送電線補修事業所に
出向に出され、ほどなく本社を解雇されてしまう。
△送電線を歩く主人公(代役か?)<映画より>
彼女は、悩んだ末、送電線補修の専門作業員と
して生きて行くことを決意し、高所の作業と
悪戦苦闘しながらも、仲間に支えられながら
鉄塔作業をマスターしていく。
なかなか見ごたえのある作品だった。
この映画で印象に残ったのは、例によって映画の
本筋とはあまり関係のないシーン。
△コンビニで紙パック焼酎を買う主人公<映画より>
出向に出されて精神的に落ち込んでいた彼女が、
コンビニで紙パックの焼酎(팩소주)を買う場面だ。
△紙パックの焼酎は1個100円前後<画像は映画より>
韓国人が焼酎好きであることは「ヲタク」も
よく知っていたが、うかつながら、紙パックの
焼酎が売られていることまでは知らなかった。
(終わり)
■손 「手」 〇----
(1360)
2020年に製作されたナンセンス・ホラーコメディ。
地下の下水道空間に生息していた手のゾンビたちが、
主人公夫婦の暮らすアパートの便器から地上に姿を
現す。
夫婦は、手のゾンビたちと死闘を繰り広げるが、
明確な勝敗がつかないまま、中途半端な形で映画は
終わってしまう。
「ヲタク」の趣向には全く合わない作品だったが、
それでも、この映画を通じて新しい韓国語に出会えた
ことは収穫だった。
以下、その収穫について簡単に紹介しておく。
(1360)
2020年に製作されたナンセンス・ホラーコメディ。
地下の下水道空間に生息していた手のゾンビたちが、
主人公夫婦の暮らすアパートの便器から地上に姿を
現す。
夫婦は、手のゾンビたちと死闘を繰り広げるが、
明確な勝敗がつかないまま、中途半端な形で映画は
終わってしまう。
「ヲタク」の趣向には全く合わない作品だったが、
それでも、この映画を通じて新しい韓国語に出会えた
ことは収穫だった。
以下、その収穫について簡単に紹介しておく。
△妻が夫に「×××を持ってきて」と言ったシーン<映画より>
日本語ではラバーカップ(つまり取り)などと呼ばれて
いる掃除道具がある。
△夫が持ってきたのはラバーカップ<映画より>
浴室の排水口がつまった時などに活躍する、パコパコ
させながらつまりを取る、あの掃除道具のことだ。
△ラバーカップに火をつけ、手のゾンビと格闘する夫婦<映画より>
韓国語では、あの道具のことを
「뚫어뻥」(トゥロポン)
と呼ぶ。
「뚫다」(通す、貫く)という動詞と「뻥」(ポン)と
いう擬音語を合成して出来た言葉のようだが、何とも
おもしろい道具名を考え付いたものである。
どことなく愛嬌さえ感じてしまう。
日本語ではラバーカップ(つまり取り)などと呼ばれて
いる掃除道具がある。
△夫が持ってきたのはラバーカップ<映画より>
浴室の排水口がつまった時などに活躍する、パコパコ
させながらつまりを取る、あの掃除道具のことだ。
△ラバーカップに火をつけ、手のゾンビと格闘する夫婦<映画より>
韓国語では、あの道具のことを
「뚫어뻥」(トゥロポン)
と呼ぶ。
「뚫다」(通す、貫く)という動詞と「뻥」(ポン)と
いう擬音語を合成して出来た言葉のようだが、何とも
おもしろい道具名を考え付いたものである。
どことなく愛嬌さえ感じてしまう。
(終わり)
■용루각 2 : 신들의 밤 「龍楼閣2:神たちの夜」 〇〇〇--
(1359)
2021年2月に公開されたインディーズ系アクション。
前作「龍楼閣」に続くシリーズ第2作目だ。
表向きは中華料理店「龍楼閣」の店員を装う主人公
たち(武術の達人、天才ハッカー、凄腕探偵など)が、
社会の闇にはびこる悪の正体を暴き、社会的な
制裁を加える物語である。
△主人公らの拠点は中華料理店「龍楼閣」<映画より>
今回の悪は、悩める女性たちを金銭的、性的な
食い物にするキリスト教系カルト教団の教祖。
おしゃれな喫茶店を勧誘の入り口として利用し、
裏で悪徳政治家ともつがっている元ヤクザの男だ。
この映画で意外(残念)に感じたのは、中華料理店が
拠点になっているにもかかわらず、チャジャン麺
(韓国式ジャージャー麺)が全く登場しなかった点だ。
△ご飯とチャジャンソースが主人公らの貧相な賄い飯<映画より>
かろうじて、主人公らが賄い飯としてご飯を
チャジャン(炸醤)ソースにからめて食べる
シーンが登場したが、何とも貧相な印象を受けた。
やはり、いくら賄い飯でもチャジャンソースには
ご飯ではなく、しっかり麺をからめて欲しかった
ものである。
なお、エンドロールでの撮影地紹介を元に、今回
初めて確認したのが「龍楼閣」のロケ地。
映画に登場する「龍楼閣」は、京畿道南楊州市に
実在する「北京飯店」だった。
△ロケ地は実在の「北京飯店」<カカオ地図より>
ちなみに、「龍楼閣」の電話番号は「北京飯店」と
同じだった。(上記2枚の関連画像には加工を加え、
下3桁の数字は隠している)
このどうでもいいような小さな発見が、けっこう
大きな自己満足を「ヲタク」にもたらしてくれた。
(終わり)
(1359)
2021年2月に公開されたインディーズ系アクション。
前作「龍楼閣」に続くシリーズ第2作目だ。
表向きは中華料理店「龍楼閣」の店員を装う主人公
たち(武術の達人、天才ハッカー、凄腕探偵など)が、
社会の闇にはびこる悪の正体を暴き、社会的な
制裁を加える物語である。
△主人公らの拠点は中華料理店「龍楼閣」<映画より>
今回の悪は、悩める女性たちを金銭的、性的な
食い物にするキリスト教系カルト教団の教祖。
おしゃれな喫茶店を勧誘の入り口として利用し、
裏で悪徳政治家ともつがっている元ヤクザの男だ。
この映画で意外(残念)に感じたのは、中華料理店が
拠点になっているにもかかわらず、チャジャン麺
(韓国式ジャージャー麺)が全く登場しなかった点だ。
△ご飯とチャジャンソースが主人公らの貧相な賄い飯<映画より>
かろうじて、主人公らが賄い飯としてご飯を
チャジャン(炸醤)ソースにからめて食べる
シーンが登場したが、何とも貧相な印象を受けた。
やはり、いくら賄い飯でもチャジャンソースには
ご飯ではなく、しっかり麺をからめて欲しかった
ものである。
なお、エンドロールでの撮影地紹介を元に、今回
初めて確認したのが「龍楼閣」のロケ地。
映画に登場する「龍楼閣」は、京畿道南楊州市に
実在する「北京飯店」だった。
△ロケ地は実在の「北京飯店」<カカオ地図より>
ちなみに、「龍楼閣」の電話番号は「北京飯店」と
同じだった。(上記2枚の関連画像には加工を加え、
下3桁の数字は隠している)
このどうでもいいような小さな発見が、けっこう
大きな自己満足を「ヲタク」にもたらしてくれた。
(終わり)
■아나키스트 「アナーキスト」 〇----
(1358)
2000年に公開された韓中合作の歴史ドラマ。義列団の
史実を元に創作された漫画チックなフィクション時代劇だ。
主人公は、1920年代の上海で義列団に参加し、挫折
する5人の朝鮮人アナーキスト(無政府主義者)にして
テロリスト。全員、架空の人物たちだ。
△左端の人物のみ濃い全羅道方言を話していた<映画より>
5人の仲間のうち1人は組織を裏切って暗殺され、
3人は闘争路線の食い違いから組織を除名された後、
日本軍の高官相手にテロを決行し命を落とす。
この物語は、刑務所に収監され唯一生き残った男が
1949年、独立後の韓国において過去を回想する形で
展開した。
「ヲタク」の趣向に合わない上に、物語の組み立てや
人間描写も雑だった。
(終わり)
(1358)
2000年に公開された韓中合作の歴史ドラマ。義列団の
史実を元に創作された漫画チックなフィクション時代劇だ。
主人公は、1920年代の上海で義列団に参加し、挫折
する5人の朝鮮人アナーキスト(無政府主義者)にして
テロリスト。全員、架空の人物たちだ。
△左端の人物のみ濃い全羅道方言を話していた<映画より>
5人の仲間のうち1人は組織を裏切って暗殺され、
3人は闘争路線の食い違いから組織を除名された後、
日本軍の高官相手にテロを決行し命を落とす。
この物語は、刑務所に収監され唯一生き残った男が
1949年、独立後の韓国において過去を回想する形で
展開した。
「ヲタク」の趣向に合わない上に、物語の組み立てや
人間描写も雑だった。
(終わり)
■가을로 「秋路」 〇〇〇〇-
(1357)
2006年に公開された社会派のメロドラマ。
時は、三豊百貨店崩壊事故(1995年6月)の悲劇から
10年が過ぎた頃。
事故で愛する婚約者を失った男と、生き残りはした
ものの心に深いトラウマを抱えて暮らしている女性が、
亡くなった女性(婚約者)の思い出に導かれるように
して出会い、未来に向かって2人で寄り添いながら
生きて行こうとする物語。
内容は、あくまでフィクションではあるものの、
犠牲者らへの追悼の念がこもった、なかなかいい
映画だった。
△屋上で縄跳びをしながら気分転換する女性<映画より>
この映画で印象に残ったのは、生存者の女性が
住宅の屋上で縄跳びをするシーン。
△時折、襲ってくる過呼吸などの症状に苦しめられている<映画より>
映画の設定では、彼女の家は、丘陵地の住宅街で
美容室(ロケ地は西大門区弘恩洞)を営んでいた。
△住宅街の階段を下る彼女<映画より>
ちなみに今回は、残念ながら、ロケ地になった
住宅街を特定することはできなかった。
(終わり)
(1357)
2006年に公開された社会派のメロドラマ。
時は、三豊百貨店崩壊事故(1995年6月)の悲劇から
10年が過ぎた頃。
事故で愛する婚約者を失った男と、生き残りはした
ものの心に深いトラウマを抱えて暮らしている女性が、
亡くなった女性(婚約者)の思い出に導かれるように
して出会い、未来に向かって2人で寄り添いながら
生きて行こうとする物語。
内容は、あくまでフィクションではあるものの、
犠牲者らへの追悼の念がこもった、なかなかいい
映画だった。
△屋上で縄跳びをしながら気分転換する女性<映画より>
この映画で印象に残ったのは、生存者の女性が
住宅の屋上で縄跳びをするシーン。
△時折、襲ってくる過呼吸などの症状に苦しめられている<映画より>
映画の設定では、彼女の家は、丘陵地の住宅街で
美容室(ロケ地は西大門区弘恩洞)を営んでいた。
△住宅街の階段を下る彼女<映画より>
ちなみに今回は、残念ながら、ロケ地になった
住宅街を特定することはできなかった。
(終わり)
■#아이엠히어 「#僕はここにいるよ」 〇〇〇〇〇
(1356)
2021年に公開された仏韓合作映画で、フランスの
男優、アラン・シャバが主役を演じた大人のラブ
コメディ。
フランスでレストランを経営している初老の男が、
インスタで仲良くなったフランス語のできる韓国の
若い女流画家に会うため韓国を訪れる。
しかし、いくら待っても約束したインチョン空港に
彼女は現れない。
彼は、膨らむだけ膨らんだ彼女に対する甘い幻想から
抜け出すことができず、11日間も空港の中で彼女を
待ち続けた。
△仁川空港を楽しむ主人公<映画より>
巨大空港の中には一つの小さな世界が存在し、彼は
その非日常的な世界で、それなりに、様々な人々との
交流を楽しむ。
その間、彼のインスタが韓国でバズってしまい、彼は
韓国人の恋人を空港で待ち続ける「フレンチラバー」
として一躍、時の人となってしまう。
空港にいられなくなった彼は、バスに乗ってソウルの
街へと飛び出し、写真に写っていた彼女の働くビルを
見つけ出す。
そして、奇跡的に彼女に会うことができた。
△「今、時間がないのよ。人を待たせてるから。」(女)
もともと彼女はインスタという仮想空間の中で
画家を演じ、フランス人との交流を楽しんでいた
だけで、本気で彼に会うつもりもなければ、画家と
いう職業も真っ赤な嘘だった。
△「僕も待ってたよ」(男)
彼女は会社勤めで子持ちの女性だった。
△保育園まで2人で子どもを迎えに行き、後ろ手で彼に別れの挨拶<映画より>
彼女との約束を信じ、ロマンチックな妄想に胸を
躍らせた男がバカだったのだ。
△広蔵市場を楽しむ主人公たち<映画より>
最後は、彼を心配してソウルにやってきた2人の息子と
異国情緒溢れるソウルの街を楽しみ、男のほろ苦くも
愉快な韓国幻滅旅行が終わる。
フランス語や英語に付いた韓国語字幕を読み続ける
のは、けっこう目に来たが、実に見ごたえのある
面白い映画だった。
(終わり)
(1356)
2021年に公開された仏韓合作映画で、フランスの
男優、アラン・シャバが主役を演じた大人のラブ
コメディ。
フランスでレストランを経営している初老の男が、
インスタで仲良くなったフランス語のできる韓国の
若い女流画家に会うため韓国を訪れる。
しかし、いくら待っても約束したインチョン空港に
彼女は現れない。
彼は、膨らむだけ膨らんだ彼女に対する甘い幻想から
抜け出すことができず、11日間も空港の中で彼女を
待ち続けた。
△仁川空港を楽しむ主人公<映画より>
巨大空港の中には一つの小さな世界が存在し、彼は
その非日常的な世界で、それなりに、様々な人々との
交流を楽しむ。
その間、彼のインスタが韓国でバズってしまい、彼は
韓国人の恋人を空港で待ち続ける「フレンチラバー」
として一躍、時の人となってしまう。
空港にいられなくなった彼は、バスに乗ってソウルの
街へと飛び出し、写真に写っていた彼女の働くビルを
見つけ出す。
そして、奇跡的に彼女に会うことができた。
△「今、時間がないのよ。人を待たせてるから。」(女)
もともと彼女はインスタという仮想空間の中で
画家を演じ、フランス人との交流を楽しんでいた
だけで、本気で彼に会うつもりもなければ、画家と
いう職業も真っ赤な嘘だった。
△「僕も待ってたよ」(男)
彼女は会社勤めで子持ちの女性だった。
△保育園まで2人で子どもを迎えに行き、後ろ手で彼に別れの挨拶<映画より>
彼女との約束を信じ、ロマンチックな妄想に胸を
躍らせた男がバカだったのだ。
△広蔵市場を楽しむ主人公たち<映画より>
最後は、彼を心配してソウルにやってきた2人の息子と
異国情緒溢れるソウルの街を楽しみ、男のほろ苦くも
愉快な韓国幻滅旅行が終わる。
フランス語や英語に付いた韓国語字幕を読み続ける
のは、けっこう目に来たが、実に見ごたえのある
面白い映画だった。
(終わり)
■운봉 「ウンボン高校」 〇----
(1355)
2021年に公開されたインディーズ系の学園アクション。
1人の転校生が、不良グループが群雄割拠するウンボン
高校を平定する物語。
この映画で印象に残ったのは、真っ先に主人公の仲間に
なったアメリカ帰りのバイリンガル不良のコンビ。
△バイリンガル不良の2人組<映画より>
2人の国籍(韓国?アメリカ?2重?)までは
分からなかったが、会話や罵倒の中に、ネイティブ
らしい英語を披露していた。
これは、実際にアメリカ生まれやアメリカ育ちの
韓国人が一定数、韓国社会に暮らしている実態の
反映と見てよいだろう。
(終わり)
(1355)
2021年に公開されたインディーズ系の学園アクション。
1人の転校生が、不良グループが群雄割拠するウンボン
高校を平定する物語。
この映画で印象に残ったのは、真っ先に主人公の仲間に
なったアメリカ帰りのバイリンガル不良のコンビ。
△バイリンガル不良の2人組<映画より>
2人の国籍(韓国?アメリカ?2重?)までは
分からなかったが、会話や罵倒の中に、ネイティブ
らしい英語を披露していた。
これは、実際にアメリカ生まれやアメリカ育ちの
韓国人が一定数、韓国社会に暮らしている実態の
反映と見てよいだろう。
(終わり)