■마이 라띠마 「マイ ラティマ」 〇〇---
(1169)
浦項の嫁ぎ先での虐待に耐え兼ね、青年に連れられ
ソウルに逃げ出したタイ人女性(演じたのは韓国人
女優)が、様々な辛酸をなめながら、韓国に居場所を
見つけるまでの物語。
映画の題名の「マイ・ラティマ」とは、彼女の名前。
△浦項のビーチで語り合う2人<映画より>
ところで、この映画の結末は、韓国の映画関連
用語の言う「열린 결말」(開かれた結末)。
つまり、主人公の落ち着き先も青年との関係も、
何一つ明確な説明はなく、未来にかかわる
いくつかの断片のみを提示し、あとは見る者の
想像や解釈に「開かれた」状態のまま、映画は
終わった。
「ヲタク」の趣向には合わない映画だった。
(終わり)
2020年の夏は、新型コロナウィルスの影響でプサンを
訪れることができなかった。
せめて日韓高速船、ビートル号の姿でも見ておこうと
考え、係留場所の博多港箱崎ふ頭を訪れた。
残念ながら結果は空振り。
箱崎ふ頭に係留中の船は一隻もなかった。
(終わり)
△長女とは香椎アイランドシティーで超美味な焼肉を堪能
2020年8月末、長女の顔を見るために福岡市を訪れた
「ヲタク」。
△博多港国際ターミナル
ついでに、博多港国際ターミナルにも足を運んだ。
△3階の展望デッキ
この夏は、新型コロナウィルスの影響で渡韓する
ことができなかった。
△中央ふ頭から博多ふ頭を望む
せめて、ターミナルの現状をこの目に収めておきたいと
考えたのだ。
△日韓フェリーは貨物だけ載せ走っている
あらためて書くまでもなく、新型コロナウィルスの影響で、
この春以降、日韓の人的交流は途絶えたまま。
△閑散とした2階待合室
当然、ターミナルに利用客は1人もいなかった。
△ターミナル内の韓国系銀行は休止ではなく撤退か?
いつもならあり得ないことだが、ターミナル前の
駐車場にとめられた車も、「ヲタク」の愛車
(シルバーのワンボックス)を含め、たったの3台。
△車はたったの3台。写真中央が「ヲタク」の愛車。(ターミナル2階から)
何とも寒々しい光景であった。
(終わり)
△大型クルーズ船のターミナルに人影はない
2020年8月の末、「ヲタク」は博多港中央ふ頭を訪れた。
△前方の大型駐車場に観光バスの姿は1台もない
中央ふ頭とは、国際旅客ターミナルや大型クルーズ船の
ターミナルがあるふ頭だ。
△中国人観光客目当ての商業施設
新型コロナウィルスの影響で、春以降、このふ頭への
日韓高速船や大型クルーズ船の入港は、途絶えたままだ。
△コンビニも営業休止中
「ヲタク」が予想していた通り、クルーズ船ターミナルの
大型駐車場横にある商業施設は、全面休館になっていた。
△コンビニ入り口の張り紙
さらに、店舗前に置いてある2台の自販機のうち1台も
稼働を休止していた。
自販機に電源が入っておらず、コイン投入口はテープで
ふさがれていた。
△コイン投入口、紙幣挿入口にはテープが
中国人観光客を満載した大型クルーズ船が博多港に
戻って来るその日まで、こういう状態が続くのだろう。
(終わり)
■아빠는 딸 「パパは娘」 〇〇〇〇-
(1168)
2017年に公開されたファンタジックコメディ。
中年の父親と1人娘である女子高生の魂が入れ替わる
ことで巻き起きる、奇想天外な物語。
△交通事故をきっかけに魂が入れ替わった父親と娘<映画より>
ありふれた設定と言えばありふれた設定ではあるが、
魂が入れ替わった後の物語の展開がけっこう新鮮で、
中高年の「ヲタク」でさえ、グイグイと映画の中に
引き込まれていった。
いい意味で期待が裏切られた、心温まるコメディ
映画だった。
△主人公らの住む住宅<映画より>
この映画で特に印象に残ったのは、主人公らが住んで
いたお洒落な住宅。
豪邸、とまでは言えないまでも、ファンタジックな
父娘の物語の舞台にふさわしい、実に魅力的な
住宅だった。
△主人公らの住む住宅<映画より>
ソウルは鐘路区の付岩洞。北岳山の麓にある実際の
住宅がロケ地になった。
△映画に登場した住宅<カカオ地図より>
ネット地図で探してみると、すぐに見つかった。
(終わり)
■헬머니 「地獄から来たばあさん(意訳)」 〇〇〇〇〇
(1167)
2015年に公開されたハートフルコメディ。
全羅道方言を話す老婆が、やんごとなき理由から、
全国罵り(욕)バトル大会に出場する。
△ラッパー青年との罵り(욕)バトル<映画より>
そして、様々な難敵を打ち負かしながら、最後に
優勝を遂げるのだが、その過程で、彼女は息子
たちと親子の絆を回復させ、罵り(욕)の持つ
力で(?)まわりの人たちも幸福にしていく。
△決勝戦の相手はプサン方言で罵る「チャガルチ霊能ばあさん」<映画より>
笑いあり涙ありの「ヲタク」好みのコメディ
だった。
久しぶりにいい映画を見させてもらった。
なお、この映画では物語の本筋とは無関係ながら、
見る角度によっては日本の小柳ルミ子にしか
見えない女優が登場し、ちょっと面食らった。
△なぜ、こんなところに小柳ルミ子が!?<映画より>
主人公の長男の嫁役で登場した女優だった。
(終わり)
■반도 「半島」 〇〇〇--
(1166)
2020年7月に公開され、380万を超える観客を動員した
ヒット作。2016年の大ヒット作「新感染 ファイナル
エクスプレス」の続編として制作された作品だ。
背景は、ゾンビウィルスの拡散により韓国が国家
機能を喪失してから4年後の「半島」(韓国)。
ホンコンで難民生活を送っていた韓国軍元将校の
主人公が、韓国に残された大量のドルをねらう
香港マフィアに雇われ、韓国に潜入する。
結局、ドル搬出の計画は失敗するが、主人公は
ソウルで潜伏生活をしていた母子らと出会い、
お互いに協力し合いながら韓国脱出に成功し、
ハッピーエンド。
△どこからともなくあらわれた救援ヘリ<映画より>
この映画で印象に残ったのは、最後の最後に
主人公らを救出した国連(UN)部隊。
△ヘリは、国連救援部隊のヘリだった<映画より>
あくまで娯楽映画の中での話とは言え、そこには、
何とも頼もしい国連の姿があった。
△主人公らを救出した国連救援部隊の隊員<映画より>
なお、ついでながら、韓国語学習者なら韓国語では
国連のことを一般的に「유엔(UN)」と呼んでいる
ことは(※ネイバーニュースの検索例)、知って
おいても損はしないだろう。
(終わり)
■두개의 달 「二つの月」 〇〇〇〇-
(1165)
2012年に公開されたホラーサスペンス。
△除霊師を演じたのはパク・ハンビョル<映画より>
主人公は美形の女性除霊師。
ある山奥の家に憑りついた悪霊たちを除霊しようと
した主人公が、除霊に失敗して命を失い、自らも
昇天できないまま、その家に憑りつく霊になって
しまう物語。
△부적(韓国式御札)が絶大な力を発揮すると思われたが<映画より>
一旦は、韓国式御札の力で除霊に成功したかの
ように見せておきながら、とんだ結末が待っていた。
△強力な霊力により破られた御札<映画より>
入口を塞がれた出口のないトンネルの中に置き去りに
されたような恐怖と絶望感を味合わせてくれる作品
だった。
元来、ホラー映画が趣味ではない「ヲタク」も、
物語の中にすっかり引き込まれてしまった。
△自らも昇天できない悪霊と化してしまう除霊師<映画より>
主人公が「ヲタク」好みの女優だった点を差し引い
ても、なかなかよくできたホラーサスペンスだった。
(終わり)
■무서운 이야기 「恐い話」 〇----
(1164)
2012年に公開されたホラー映画。
連続殺人魔に監禁された女子高生が、殺人魔に
対して怪談話を話して聞かせる、という設定。
留守番をする少女と幼い弟を襲う恐怖、凶悪犯を
護送する飛行機の中で起きる恐怖、結婚をえさに
若い女性をおびき寄せては、人肉を貪る富豪の
サイコパス、ゾンビウィルスが拡散する街を走る
救急車の中で起きる恐怖、の4つのエピソードから
なるオムニバス。
△最初のエピソードで、英語塾の送迎バスに乗った姉弟<映画より>
「ヲタク」の趣向には合わない映画だった。
特に印象に残るシーンもなかった映画だが、強いて
一つ挙げるとするならば、少女と幼い弟が通って
いた英語塾の送迎バスくらいか。
△英語塾の送迎バス<映画より>
この種の送迎バスは、「ヲタク」自身、プサンの
住宅街でも、ちょくちょく目にしたことのある
バスである。
(終わり)
서훈 청와대 국가안보실장이 22일 오후 부산 해운대구
웨스틴조선호텔에서 양제츠 중국 중앙정치국 위원과 회담을
마친 후 기념촬영을 하고 있다. (청와대 제공) 2020.8.22/뉴스1
韓国大統領府のソ・フン国家安保室長が22日午後、釜山市
海雲台区のウェスティン朝鮮ホテルで中国のヤン・ジエツ
中央政治局委員と会談を終えた後、記念撮影に臨んだ。
(写真は韓国大統領府提供)2020.8.22/ニュース1
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上記ニュース1の報道にもある通り、8月22日、韓国の
プサン市海雲台で韓中両国の高官が会談を持ち、中国の
習近平国家主席の訪韓を早期に実現することで合意した。
この報道で「ヲタク」が注目したのは、会談の内容では
なく、会談の会場となった海雲台ビーチのウェスティン
朝鮮ホテルと、そのテラスから眺めたビーチの景観。
上記画像を見てもわかる通り、最近完成した3棟の
超高層ビル(ロッテ系のシグニエルホテルも開業)に
より、海雲台ビーチの印象はガラッと変わっている。
次回のプサン訪問時にでも、是非、足を運んでみたい
ものだ。
もちろん、ウェスティン朝鮮やシグニエルと言った
高級ホテルに宿泊することなど、とてもできないが、
その景観を眺め、写真に撮るくらいなら「ヲタク」
にもできる。
(終わり)
■무서운 이야기 2 「恐い話 2」 〇----
(1163)
2013年に公開されたホラー映画。
青年2人が遭遇した山岳事故、女性3人が遭遇した
交通事故、そして教育実習生の自死の3つの事件を
めぐり、霊界と意思疎通できる保険会社の女性職員が、
事件の背後に隠された真実を明らかにしていく。
「ヲタク」の趣向には合わない映画ではあったが、
ビクッとさせられる恐いシーンは何度かあった。
特に印象に残ったシーンとしては、山岳事故の
エピソードに登場したキャノンのカメラくらいか。
例によって作品の本筋とは無関係ながら、カメラ
好きの「ヲタク」の目を引いた。
(終わり)
■결혼은 미친 짓이다 「結婚は狂気の沙汰だ」 〇----
(1162)
2002年に公開された異色の恋愛映画。
主人公の男女は、友人夫婦の紹介で出会い、付き合い
始めた。2人が惹かれ合っているのは間違いない。
しかし、男は大学で英文学を講義する非常勤講師で
経済的には全く余裕のない生活をしている。また、
1人親の母親には財産もなく、何より本人が結婚に
懐疑的。
△女の趣味は写真。愛機はニコン。<映画より>
「条件」のいい結婚を望む女性は、結局、男と別れる
ことができないまま、お見合い相手の医者と結婚する。
△結婚後、女が医者と暮らし始めた高級マンション<映画より>
女は「夫には絶対、ばれない自信がある」と言い、
結婚後も2人の関係はズルズルと続いていく。
△主人公男が暮らす屋上住宅(ワンルーム)の鍵を持ったままの女<映画より>
社会の倫理や常識を無視した、確たる未来もない
2人の恋の行方は、誰にもわからない。
「ヲタク」の趣向には全く合わない映画であったが、
そこそこ見ごたえのある恋愛映画ではあった。
(終わり)
■눈을 감다 「目を閉じる」 〇〇〇〇-
(1161)
2017年に公開された推理サスペンス。
主人公は、わけあって視覚障がい者のふりをして
生きているストリート(地下商店街)ミュージシャン。
△駱山公園からソウルタワー方向を見る<映画より>
その彼が、連続殺人犯に監禁された知り合いの
女子高生を助けるため、推理をめぐらせながら、
命がけの活躍を見せる。
△駱山公園からソウルタワー方向を見る青年と女子高生<映画より>
なかなか見ごたえのあるサスペンスだった。
また、映画の本筋とは無関係ながら、この映画では、
物語の舞台となった鐘路区の梨花洞や駱山公園界隈の
街に、強い関心を引かれた。
特に高台から見るソウルの景色が素晴らしかった。
△駱山公園からソウルタワー方向を見る<映画より>
「ヲタク」はまだ、この梨花洞界隈を訪ねたことがない。
ソウルに行く機会があれば、是非、足を運んでみたい
街である。
(終わり)
■우리집 「私の家」 〇〇〇--
(1160)
2019年に公開されたインディーズ系の家族ドラマ。
主人公である少女の最大の悩みは両親の不和。
共稼ぎの両親は2人とも仕事が忙しく、家で
顔を合わせれば口げんかばかり。
子ども心に楽しい家族を取り戻そうと、久し
ぶりの家族旅行を両親に働きかけるが、結局は
水泡と帰し、両親は離婚を決めてしまう。
そんな少女が、長らく両親と離れて暮らす
年下の姉妹と出会い、交流を深めながら、
お互いに前向きに生きて行く力を得る。
この映画では、少女らが住んでいた、坂や
階段の多い住宅街に強い関心を引かれた。
どことなく、「ヲタク」にも馴染み深い
プサンの住宅街に似ていた。
△物語の舞台は、坂や階段の多い街<映画より>
映画のエンドロールを見ると、ロケがソウル市の
城北区と鐘路区を中心に行われたことがわかった。
例によってネット地図のストリートビューを
駆使し、ロケ地を探してみたが、結局、今回は
洞(町)の名称や、主人公たちが歩いた階段を
特定することはできなかった。
※映画に写りこんだ幹線道路沿いの学習塾は特定に成功(▲映画より▼カカオ地図より)
階段マニア(?)の「ヲタク」としては、ちょっと
残念である。
(終わり)
■강철비2 「鋼鉄の雨2」 〇〇〇--
(1159)
2020年7月に公開され、170万を超える観客を動員
したアクション映画。朝鮮半島情勢を題材にした
漫画チックな作品。
△北の原子力潜水艦に監禁された米朝韓3人の指導者<映画より>
平和協定締結に向け南北の指導者と米大統領による
3者会談が北朝鮮で開かれている最中に、核放棄に
反対する北朝鮮人民軍の強硬派グループが、中国と
内通しクーデターを起こす。
そしてクーデターの首謀者は、3人の指導者を
人質に取り、北の原子力潜水艦に立てこもる。
△英語がペラペラの北の若き指導者が韓国大統領の言葉を通訳<映画より>
最終的には、潜水艦の副艦長と韓国大統領の活躍で
クーデターは失敗し、事件解決後、核を放棄した
北朝鮮とアメリカが平和協定を結び、朝鮮半島に
新しい時代が到来する。
△北のクーデターを抑え戦争(日本への核攻撃)を阻止した副艦長と韓国大統領<映画より>
詳述は省くが、映画の展開の中では、朝鮮半島の
混乱に乗じようとする日本の卑劣な野望から、
南北の潜水艦部隊が協力して独島(竹島)を守る
話も大きな比重を占めていた。
△並行して日本の野望から独島(竹島)を防衛した南北潜水艦部隊<映画より>
一定層の現代韓国人の世界観や願望が強く投影
された娯楽映画と見ることができそうだ。
(終わり)