■각자의 미식 「それぞれの美食」 2018年 〇〇〇--
(643)
2018年に公開されたインディーズ系の中編映画。
主人公は、ソウルから東海(日本海)岸の江陵市に移り住み、
地域の文化財団に勤務する1人の女性。
△主人公を演じたのは元KARAのパク・キュリ(映画より)
彼女が自分の人生に迷いを感じながらも、江陵の名物料理を紹介する
PR動画作りを通じて、大きく成長していく姿を描いている。
なかなか見ごたえのある映画だった。
なお、この映画に登場した江陵の名物料理を、ここで3つほど
紹介しておく。
●장칼국수(韓国風味噌うどん)
●오징어 물회(イカ刺しの冷製スープ ※酢味噌風味)
●망치매운탕(ギスカジカの辛口鍋)
(終わり)
■핸드폰 「携帯電話」 2009年 〇〇---
(642)
2009年公開のサスペンス映画。
携帯電話(いわゆるガラケー)を紛失した小さな芸能事務所社長の
男が、携帯を拾ったサイコ男から携帯を取り戻すまでの死闘を
描いている。
△「十年一昔」とはよく言ったものである(映画より)
そこに事務所のタレントのセックス盗撮動画の流出問題や、男の
夫婦関係の危機と男による妻の浮気相手の依頼殺人などがからんで
くる。
焦点が散漫気味な映画ではあったが、そこそこ楽しく見れた。
(終わり)
■사바하 「娑婆訶(サバハ)」 2019年 〇〇〇--
(641)
2019年2月に公開され、230万を超える観客を動員したオカルト風
ミステリー。
主人公は、主にキリスト教系のカルト宗教団体を調査し、宗教を
隠れ蓑にした各種犯罪を告発する研究団体を主宰している男。
△大学でエセ宗教の社会的害悪を説く主人公(映画より)
ただ、この映画で男がかかわったカルト教団は仏教系。
悪魔的な能力を持つ不老不死の教祖が率いる教団で、彼らは教祖の
天敵になるとされる1999年韓国某地区生まれの女の子を、1人1人、
事故や失踪、自殺などを装い、殺害し続けている。
しかし、教団の魔の手がある少女の身に迫った時、ついには、仏の
生まれ変わりのような少女が本性を現し、悪の教祖を滅ぼす。
ところで、悪の教祖を滅ぼした後、自らも昇天した少女の手には
指が6本あった。
△日本でも豊臣秀吉が6本指だったとの俗説がある(映画より)
これなど、多指症の人間に神秘的な力が宿っていると信じる
民間信仰の反映なのだろうか?
なかなかおもしろい映画であった。
なお、以下の記述は福岡県人(北部九州の縁者)以外には、あまり
ピンとこない情報になるだろう。
△映画に登場した日本統治時代の新聞(映画より)
映画の中で、日本統治時代の新聞記事(架空)が登場するシーンが
あった。
おそらく、このシーンを見る福岡県人(北部九州に縁のある人)なら、
間違いなく特別の感慨がわくはずである。
△福岡県に住む「ヲタク」の職場で、現在、取っている新聞
なぜなら、この「西日本新聞」は、現代日本の福岡に実際に
存在する新聞社なのだから。しかも、漢字の字体まで同じである。
(終わり)
■현기증 「めまい」 2014年 〇〇〇--
(640)
2014年に公開された異色の家族ドラマ。
主人公は1人の初老女性。郊外の豪邸に、長女夫婦と高校生の2女と
いっしょに何不自由なく平穏に暮らしていた。
△教師の長女、産婦人科医の婿、そして2女といっしょに住む家(映画より)
物語は、長女が高齢出産となる初産を無事、終え、赤ちゃんを中心に
家族の皆が幸せをかみしめる場面から始まる。
ところが事態は急展開。
ある日、女性が浴室においたベビーバスで赤ちゃんの体を洗い終え、
立ち上がった直後、急な「めまい」に襲われ、倒れてしまう。
赤ちゃんはベビーバスの中で溺れ死ぬ・・・。
その後、その痛ましい悲劇が引き起こす波紋により、残された4人の
家族の心や生活まで連鎖的に壊れて行く。
非行少女グループの標的になり売春を強制された2女は自死し、心を
病んだ女性は消臭剤をスープに混ぜ、長女夫婦を毒殺した後、自死を
企てる、という最悪の展開だ。
しかし、最後にどんでん返し。
時間は、女性が浴室で倒れ、意識を取りもどした時点に戻る。
つまり、赤ちゃんの死後に起きた全ての連鎖的悲劇は、女性が
意識を失っていた間に見た夢(幻想)だったというわけだ。
それにしても、女性の目の前にある、赤ちゃんの死という重すぎる
現実は変わらない。
そこで映画は終わってしまうが、さて、女性は赤ちゃんの死という
むごい悲劇とどう向き合い、さらに自分や家族の身に起きるかも
しれない連鎖的な悲劇を、どう食い止めていくのだろうか?
何とも壮絶な内容の映画であった。
赤ちゃんを「까꿍~」(ばあ~)とあやす幸せなシーンに心が
和んだかと思えば、急転直下、一気に「地獄」に突き落とされる
のだから。
(終わり)
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△3月27日付 京郷新聞より
細かい時事解説は省くとして、昨今の日本の社会科教科書の変化の
方向性は「ヲタク」も心配だ。
例えば、竹島問題をめぐり、自国の主張のみを一方的に正当化し、
相手国の非ばかりをあげつらうのであれば、それはまさに、韓国が
やっていることと同じである。
日本人が、もし、韓国の竹島占拠やその前提となった李承晩ラインの
不当性を批判するのなら、李ラインの前にGHQ(連合国軍総司令部)の
マッカーサーラインがあったことを知るべきだし、そもそも、日本が
なぜGHQに占領されなければならなかったのかを、冷静に振り返って
見るべきである。
竹島問題をめぐる韓国の非合理な国家主義に、日本の国家主義的な
韓国敵視が絡んでいくとすれば、待っているのは、「底なしの泥沼」
だけなのではなかろうか?
△韓国語学習者は、とりあえず「남이사」の韓国語に注目しよう
そんなことを考えながら、久しぶりに韓国メディアの時事漫画を
翻訳練習させてもらった。
(終わり)
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■폴리스 스파이 「ポリススパイ」 2019年 〇〇---
(639)
2019年に公開された中編のブラックコメディ。
北朝鮮に通じる非武装地帯近くの死角地帯(架空)で、北朝鮮に
帰ろうとする工作員の女性2人と、そこに死体を捨てに来た殺人犯の
女性2人が偶然、出会い、滑稽ながら息づまるような心理戦が始まる。
△北に帰れなくなった工作員の2人(映画より)
ところが、韓国でアイドルをやっていた工作員(上記画像左)は、
北の家族が脱北したことがわかり北へは帰れない身となる。
同じく、警察官をやっていた工作員(同右)も、北に持ち帰るよう
指令を受けていた超レア物の金日成バッジをなくしてしまい、北には
帰れなくなってしまう。
△女性に暴力を振るう男だけを標的にした連続殺人犯の2人(映画より)
殺人犯の2人は、警察の捜査から逃れるため、一旦は工作員に付いて
越北する決心をするものの、とん挫する。
結局、最後に4人は共同で逃走することになり、1台の車に乗り込み、
何の当てもないまま死角地帯を後にする。
それにしても、南北の分断状況でさえ、娯楽の対象にしてしまう
韓国映画人の創造力(想像力?)のたくましさ、したたかさには、
頭が下がる。
(終わり)
ほとんど使うことはないが、「ヲタク」も持っているデビットカード。
今日、ネイバー(韓国の代表的ポータルサイト)の中国語講座に、
そのデビットカードの話題が出ていた。
△3月26日 ネイバー中国語講座より
とりあえず中国語の方は横に置くとして、さて、韓国語では、
このデビットカードのことを何というのか?
日本以上のスピードでキャッシュレス(無現金)化が進む
韓国社会である。知っておいても損はしない単語だろう。
韓国語でデビットカードは、(100%イコールではないが)
韓国式英語で「チェックカード」、つまり、
체크카드
(終わり)
■내가 사는 세상 「僕の暮らす世の中」 2019年 〇〇〇--
(638)
2019年3月に公開された中編の社会派映画。
大邱を舞台にしたインディーズ映画で、珍しく白黒映画だった。
主人公は、ピザの宅配をしながら、プロのDJを目指し、夜のクラブで
演奏活動を続けている1人の若者。
その彼が、2つの職場と彼女をいっぺんに失ってしまう。
そのことは、彼にとって、生きて行く手段(宅配)、そして夢(DJ)、
さらには愛(彼女)を一挙に失うことを意味していた。
背景音楽は心地よいテクノビートが中心だったが、内容的には実に
やるせない映画だった。
△ピザを配達する主人公(映画より)
特に、彼が職を失う経緯が印象的だった。
主人公はピザの宅配の仕事をしていたが、賃金の一部が保険料
名目(虚偽)でピンハネされ続けていたことに気づき、同僚と
2人で社長に改善を求める。
しかし、結局、話し合いはけんか別れで終わり、2人は職を失う
ことになってしまったのだった。
いわゆる「헬 조선」(ヘル朝鮮=地獄のような韓国社会)を生きる、
韓国の若者たちの悲哀を描いた作品、ということになるのだろう。
(終わり)
「ベンツには乗れないが、ファーバーカステルなら握れるッ!」
(それもそのはず、1本約850円)
そんな、ちょっとばかり屈折した軽い心理で購入したのが、この
太軸・太芯のシャープペン、グリップ・プラス0.7だった。
特に期待はしていなかったのだが、いざ、実際に書いてみてビックリ。
△グリップ・プラス0.7(手前)とドクターグリップ
これほどまでに書き心地のよいシャープペンが、この世に存在して
いようとは。
その時、「ヲタク」の脳内には間違いなく、かなりの量のドーパミン
(快感ホルモン)が噴出していたに違いない・・・。
さすがは、過去、鉛筆を世界に広めたドイツの老舗メーカーだけの
ことはある。(とは言え、このモデルは、なぜかMade in Japan)
グリップ・プラスが採用している0.7mm芯は、0.5mm芯に比べ、
漢字のような複雑な文字を小さなスペースに書き入れるには、若干、
不利な面があるのは事実。
しかし、単純計算(芯の断面積の比較)で芯先と紙面との接触面積が
0.5mm芯のおよそ2倍もあるため、その分、芯先と紙面の摩擦が
弱まり、書いていて紙面を芯先でひっかくような感触が、ほぼ消えて
なくなる。
つまり、芯先が紙面上をより滑らかに走ってくれるのだ。
文字のサイズなど気にする必要のない書き取り練習には持って来いの
芯が、この0.7mm芯なのだ。
グリップ・プラス0.7との出会いは、「ヲタク」とシャープペンとの
関係に、一種の革命をもたらしてくれたと言える。
(終わり)
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■일진 3 「番長 3」 2019年 〇----
(636)
2019年2月に公開された、シリーズ物の学園ドラマの第3弾。
学園ドラマでありながら成人指定を受けている点が気になって
鑑賞してみた。
主人公の男子生徒は、高校2年生で学校の番長とタイマンを張り、
勝利を収め、番長になる。
△主人公の番長(映画より)
しかし、もともと売られた喧嘩は買うが、番長の地位などに興味の
なかった彼は、警察官になるため、警察大学の受験に向け、真剣に
勉強を始めようとする。
ところが、地域の番長連合のボスに目をつけられ、ついに、その
ボスともタイマンで決着をつけることになった。
△番長連合のボス(映画より)
地域のボスにも勝利を収めた彼は、以後、落ち着いて勉学に集中し、
警察官になる夢を実現する。
若干の暴力シーンはあるもののエロいシーンなど全くなく、どちらか
と言えば、健全な青春ドラマに近い。
なぜ成人指定を受けたのか、疑問の残った映画である。
(終わり)
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■질투의 역사 「嫉妬の歴史」 2019年 〇〇〇--
(635)
2019年3月に公開された恋愛ドラマ風のノワール映画。
不幸な生い立ちを持つ一人の美しい女性が、大学のサークル活動で
出会った同郷の先輩と愛し合うようになる。
△主人公を演じたのはナム・ギュリ<映画より>
大学卒業後、彼女は中学校の音楽教師になり、労働運動で服役した
先輩を支える。先輩は、出所後、大学の恩師の計らいでドイツに
留学し、博士号取得のめども立った。
ようやく彼女が幸せをつかもうとした矢先、大学のサークル仲間
だった1人の先輩男性が、主人公らに対する嫉妬から卑劣な横やりを
入れる。
△身近な人たちの裏切りにより不幸のどん底に落ちていく主人公<映画より>
先輩との恋をあきらめざるを得なかった彼女は、その後、別の男性と
家庭を築き1女をもうけ、それなりに穏やかな暮らしを手に入れる。
しかし、今度は元サークル仲間の先輩女性の卑劣な横やりにより、
家庭も子どもも失うことになった。
△5人(彼女を除く4人のシーン)最後の宴会は日本風居酒屋<映画より>
ズタズタになった彼女をしり目に、彼女の元恋人との結婚を報告する
ため、先輩女性が5人の元サークル仲間に宴会を呼びかける。
そしてその夜、とうとう彼女は、4人といっしょに宿泊したホテルで
元恋人の先輩も含め4人全員を手にかけてしまう。
△主人公が復讐に使った凶器は鎌だった(映画より)
見ごたえはあったが、何とも凄惨で虚無的なノワール映画であった。
(終わり)
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■특종: 량첸살인기 「造られた殺人」 2015年 〇〇〇--
(634)
2015年に公開されたブラック・コメディ。
ニュース専門のケーブルTV局で処分を受け、無期限停職中の記者が
主人公。
彼は、韓国に不法滞在している外国人女性から、世間を騒がせている
連続殺人事件の犯人に関わる情報提供を受け、調査を始める。
その調査が会社に認められ、大々的なスクープとなって流れる。
△犯人を追跡した主人公は、地下劇場の演劇を鑑賞するハメに(映画より)
しかし、実際は、彼が目を付けた男は、アングラ演劇で連続殺人犯
(原作は中国の架空の古典小説「良辰殺人記」)を演じているだけの
劇団の俳優に過ぎなかった。
完全なる誤報をきっかけにしたドタバタ劇の末、結局、真犯人は
死亡し、主人公は復職に加え大出世まで遂げるというハチャメチャな
内容のコメディだった。
△会社から「長期休職届」を強制された主人公(映画より)
ただ、個人的にはけっこう笑えた作品であった。
中でも、映画の冒頭、彼が会社から停職処分を受けた理由が
おもしろかった。
彼があるニュース番組で不正取引を告発した企業のオーナーが、
実はTV局の大口スポンサーである財閥オーナーの2男の妻方の
コモブ(姑母夫=父親の姉妹の夫)だった関係で、大口スポンサー
から強烈なクレームが入ったのだ。
親戚関係が非常に濃密な韓国社会ならではのブラックユーモアだが、
「ヲタク」自身、妻(韓国人)の兄弟姉妹の子どもたちから、「イモブ」
(姨母夫)だとか「コモブ」だとか呼ばれているので、ちょっと敏感に
反応して(笑って)しまった。
(終わり)
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■증인 「証人」 2019年 〇〇〇〇-
(633)
2019年2月に公開され、250万を超える観客を動員したヒット作。
民主化運動に参加した過去を持つ1人の弁護士と、記憶力や聴力に
超人的な能力を持つアスペルガー症候群の女子高生が主人公。
ある日の未明、女子高生は、近所で起きた資産家の死亡事件を
偶然、目撃する。現場には資産家と家政婦の2人がいた。
△主人公の弁護士と女子高生(映画より)
資産家の死は、果たして、検察側が主張するように家政婦による殺人
だったのか、あるいは自殺だったのか。
1審では、家政婦の弁護側から、ビニール袋を頭からかぶり首に粘着
テープを巻き付け死のうとする資産家を助けようとしたが失敗した、
とする家政婦の言い分を裏付ける客観的な状況証拠が、複数、提出
される。
一方、家政婦による殺害を主張する検察側の唯一の目撃証人である
女子高生は、家政婦が資産家を「攻撃していた」ように見えたことと、
最後に「笑っていた」という曖昧な証言しかできなかった。
結果、判決は、家政婦の無罪。
しかし、2審の法廷でどんでん返しが待っていた。
母親さえ知らなかった女子高生の超人的能力に気づいた弁護士は、
家政婦の弁護士であるにも関わらず、法廷で女子高生の超人的能力を
証明するとともに、彼女から事件現場における家政婦の発言内容に
関する決定的証言を引き出す。
そして、資産家の死の真相が、遺産を狙った息子と家政婦による
資産家の自殺偽装殺人にあったことをあばいていく。
非常に見ごたえのある法廷ミステリーであった。
(終わり)
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■페어러브 「不器用なふたりの恋」 2009年 〇〇---
(632)
2010年に公開された異色のラブロマンス。
女性に不器用な50過ぎの独身男が、亡くなった友人の娘と初恋に
落ちる。彼女も初心(うぶ)な女子大生。
実にナンセンスな映画だとあきれつつも、映画の中の男に、いとも
簡単に感情移入できてしまったのだから、それはもう、中高年男の
サガとしか説明のしようがない。
△50男と恋する女子大生を演じた女優はイ・ハナ(映画より)
それにしても、まるで恋する女子中学生のように、階段に座って男を
待ち伏せする彼女のシーンはよかった。
△男を待ち伏せした彼女(映画より)
作り話とわかっていても、彼女のいじらしさに「ヲタク」の胸まで
キュンと締め付けられてしまった。
(終わり)
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