■폭력의 씨앗 「暴力の種」 2017年 〇〇〇--
(671)
2017年に公開されたインディーズ映画。
どこにでもいそうな、おとなしい普通の青年が主人公。彼は、現在、
兵役2年目の一等兵。
△外泊に出かける主人公ら(映画より)
そんな彼が、ある外泊期間中に、心ならずも2人の人間に対して
暴力を振るってしまうことになる。
一つは、厳しい階級関係の中で、上等兵から強要され、自分を守る
ために新入りの年上の二等兵に暴行を加えたこと。彼に対しては、
後、自分の意思で暴力(制裁)を加えるようになる。
もう一つは、夫からの暴力に何の抵抗もできない姉が歯がゆくて、
姉を平手打ちしたこと。
映画は、彼の行動を通じて、理不尽な暴力に抵抗できない弱者が、
さらに弱い立場の者に暴力を加えて行く、という暴力の連鎖性を
描いていた。
韓国社会の日常に潜む暴力の問題を、静かに告発した映画だったと
言える。
(終わり)
일본은 세계에서 유일하게 서기와 함께 연호를 사용하고 있으며,
관공서뿐 아니라 일상생활에서도 연호를 광범위하게 사용한다.
그만큼 일본인들에게 일왕의 퇴위에 따른 연호 교체는 한 시대를
마감한다는 의미를 갖는다.
日本は世界で唯一、西暦とともに元号を使用しており、官公所のみ
ならず日常生活でも元号を広く使用している。それだけに日本人に
とって天皇の退位にともなう元号の変更は、一つの時代を締めくくる
という意味を持っている。
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これは、韓国の通信社ニューシスが4月30日付で配信した記事、
■'사요나라 헤이세이'…日시민들, 31년 함께 한 시대와 작별
(「サヨナラ ヘイセイ」日本市民ら、31年を共にした
一つの時代とお別れ)
からの一説だ。
この記事にもあるように、日本語の「元号」は、韓国語では
一般に「연호(年号)」と表現されている。
「平成」最後の今日、久しぶりに韓国メディアの日本報道ネタを
とりあげてみた。
(終わり)
1週間ほどプサンに里帰りしていた妻(韓国人)が、今日の午後、
博多港に帰って来た。
△今日の博多港はあいにくの雨模様
「ヲタク」家族が「平成」の博多港国際ターミナルを利用するのも、
今回で最後。
△ターミナル正面右手から
特に目新しいものはないが、記念に撮影しておいた。
(終わり)
■뚜르 : 내 생애 최고의 49일간 「ツール 我が生涯最高の49日」
(670) 2017年 〇〇〇〇-
2017年に公開されたドキュメンタリー映画。
△ツール・ド・フランスのコースを走る主人公ら(映画より)
希少がんに侵され27歳の若さでこの世を去った1人の青年が、
死の前年に49日間をかけて(正式競技は23日間)成し遂げた
ツール・ド・フランスのコース完走の記録。
△韓国陸軍の軍歌を歌いながらピレネー山脈を上る主人公(映画より)
自転車競技という、「ヲタク」の知らない世界でものぞいてみようと
軽い気持ちで鑑賞を始めたが、思いの外、重い内容の映画だった。
この映画を見終わった「ヲタク」の胸に、ふと、一つの名言が
去来した。
네가 헛되이 보낸 오늘은 어제 죽은 이가 그토록 그리던 내일이다
(あなたが無駄に過ごした今日は、昨日亡くなった人があれほど
生きたいと願った明日)
どこで何をするにしろ、1日1日を大切に生きていきたいものである。
あらためて、その思いを強くした中高年「ヲタク」であった。
(終わり)
■어른도감 「大人図鑑」 2018年 〇〇〇〇-
(669)
2018年に公開された異色のヒューマンドラマ。
一人親の父親を亡くした少女の元に、突然、葬儀の香典を目当てに、
へまな詐欺師のおじ(父の弟)が現われる。
値上げされたアパートの保証金が払えず困っていた少女は、おじの
考えついた新しい詐欺に協力せざるを得なくなった。
2人は偽名を使い、親子を装い、薬局を経営している中年女性に
結婚詐欺をくわだてる。
彼女は、交通事故で1人娘を失った後、癒されない悲しみを抱え
ながらも、1人で気丈に生きてきた勝気な性格の女性だった。
おじのくわだてた詐欺劇は、珍しく、順調に進んでいく。
しかし、少女は中年女性を本気で好きになってしまい、女性には
「他人を簡単に信じたらダメだ」と意味深長な忠告をし、おじには
詐欺をやめ、本当に女性と結婚するようすすめる。
そうこうするうちに、中年女性は女友達が遭った結婚詐欺を
きっかけに、2人の身元を調査し、詐欺に気づく。
女性は、強い怒りと深い失意の中、男に手切れ金を渡し、2人との
関係を断つ。
この詐欺の失敗で、3人の関係は一旦、バラバラになってしまうが、
映画は少女とおじの関係が復活するところで終わる。
今後、3人が本当の家族になるかもしれない、という期待と余韻を
残して終わる、なかなかいい映画だった。
(終わり)
4月25日、ロシアのウラジオストクで朝ロ首脳会談が開催された。
韓国メディアの関連報道に目を通しながら、「ヲタク」の目を引いたのが
連合ニュースの図解だった。
1日も早く、プサンから国際列車に乗り、ウラジオストクまで
行ける日が来ることを期待しつつ、いつもより丁寧に、この
図解記事に目を通した。
(終わり)
■뷰티풀 뱀파이어 「美しき吸血鬼」 2018年 〇〇〇--
(668)
2018年に公開されたインディーズ系の中編映画。
△主人公は美女吸血鬼(映画より)
主人公は、推定年齢500歳の女性吸血鬼。彼女が遠い昔、恋をした
人と同じ匂いを持つ青年と恋におち、青年も吸血鬼になる、という
実にナンセンスな展開のラブコメディ。
△韓国料理の食材である「선지」(映画より)
ただ、彼女が人間社会に適応するため、人の血の代わりに「선지」
(凝固させた牛血)のジュースを飲んでいたり、強力な日焼け
防止クリームのおかげで昼間も外出できるようになっただとか、
それなりに面白い設定はあった。
△主演女優はチョン・ヨンジュ
また、主演女優は、「ヲタク」の好みではないものの、不思議な
魅力を持つ童顔美女だった。
(終わり)
今日、韓国のYTN(ニュース専門チャンネル)から、信じられない
ことに、北朝鮮の国歌が流れて来た。
びっくりして画面を見ると、明日の朝ロ首脳会談を前に、ウラジオ
ストク入りした北朝鮮の最高指導者の動静を伝えるニュースだった。
△北朝鮮の国歌を演奏するロシア軍の楽団(YTNニュースより)
それにしても、韓国のテレビ(ネット放送)から北朝鮮の国歌が
流れてこようとは...。
時代は大きく動こうとしている。
そのことを実感した「ヲタク」であった。
この夜、久しぶりに北朝鮮の国歌をじっくり聞いてみた。
(終わり)
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■칠곡 가시나들 「漆谷の娘たち」 2019年 〇〇〇〇-
(667)
2019年2月に公開されたインディーズ系のドキュメント映画。
△街の看板を声に出して読む老婆たち(映画より)
舞台は、慶尚北道の大邱(テグ)近郊にある漆谷郡若木面。
△村の敬老堂に向かう老婆(映画より)
80を過ぎた老婆たちが村(里)の敬老堂に集い、初めてハングルを
学ぶ様子や彼女らの日常生活を記録した作品だ。
△宿題を忘れ、先生から「団体気合」を入れられる老婆たち(映画より)
非常に見ごたえのあるドキュメントだった。
特に、作品中に紹介された老婆たちの詩や絵がよかった。
ある老婆の「オムイ」(おかあさん)という方言の詩が紹介された
時には、目頭が熱くなるのを感じた。
唯一、疑問に思ったのは、彼女らが文字を学ぶ機会を保障されない
ままにきた原因として、日本統治時代の朝鮮語弾圧だけを理由に
あげていた点である。
彼女らの非識字の背景には、性的・経済的・歴史的・社会的に
様々な複合的理由が考えられるはずだが、とりあえず、この作品では、
そうした思考は停止されている。
△映画の冒頭に流された解説(映画より)
韓国の若い世代には、得てして高齢者を「日本統治時代の被害者」と
してのみ一面的にとらえる見方が強い、ということなのだろうか?
(終わり)
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■돈 「マネー」 2019年 〇〇〇--
(666)
2019年3月に公開され、330万を超える観客を動員したヒット作。
△韓国を代表するソウル・ヨイドの証券街(映画より)
ソウル・ヨイド(汝矣島)の証券街を舞台に、全羅道の農家出身の
新人証券マンが闇世界の超大物相場師の不正に引き込まれた末、最後に
良心を取りもどし、悪徳相場師に制裁を加える勧善懲悪型の物語。
△座敷風宴会場(映画より)
それにしても、この映画を見る限り、ヨイドの証券マンたちは、
ちょっと高級な日本式料亭や日本料理がお好みらしい。
△高級すし店での密談(映画より)
おそらく、韓国人の情緒や宴会文化などにマッチする部分が多々、
あるのだろう。
△マグロのトロか?(映画より)
たしかに、韓国人同士がスプーンやフォークを手に、パスタや
フランス料理を食べながら、商談したり密談したり、というのでは、
全く絵にならない。
(終わり)
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■퍼즐 「パズル」 2018年 〇〇---
(665)
2018年に公開されたインディーズ系のサスペンス映画。
娘の早期留学のためカナダに在住している妻が、ソウル在住の韓国系
アメリカ市民権者の実業家に依頼し、夫(主人公)を殺害し、財産を
手に入れようとして失敗する。
△大手広告会社部長にしてベストセラー作家の主人公は剣道家<映画より>
何も知らない主人公は、自分の命を狙った裏組織に単身、戦いを挑み、
ついに黒幕の実業家にたどり着き、事件の真相を知るが、実業家は
最後に自分の妻の手により銃殺される。
△主人公の武器は日本刀に似た真剣<映画より>
真相を知り驚愕した主人公も、結局、実業家の妻(警官の可能性も
あり)により銃殺され、物語は終わる。
△米市民権者の実業家の住むマンションに乗り込む主人公<映画より>
敵味方を問わず、妻ほど恐ろしい存在はない、という教訓(?)で
終わったかに見えた映画だったが、最後の最後のどんでん返しで、
実は、この物語が全て、主人公が参加した未来型のゲームであった
ことが明かされる。
そのゲームとは、本人の脳細胞の中にある記憶の断片(人物やシーン
など)を活用する未来型の3D仮想現実ゲームで、まるで現実世界の
中で行動しているかのような幻覚の中でゲームが展開されていく
というものだった。
正直、「ヲタク」は、このゲームの種明かしで一気に白けてしまった。
(終わり)
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唐突ながら、久しぶりに中高年男の陰気なシャープペンネタである。
今年から新たにロシア語検定(3級)に挑戦することを決意した
「ヲタク」は、5月末の試験に向け、最近、ますます書き取り
練習に熱が入っている。
そういう「ヲタク」が、今、つくづく思うことは、書き取り練習には
2Bの0.7mm芯が一番適しているッ、ということだ。
△「ヲタク」愛用のコクヨ・鉛筆シャープTypeM(手前)とTypeMX
例えば、コクヨの「鉛筆シャープ」で2Bの0.7mm芯を使った場合、
その滑らかな書き心地は、まさに「快感」の域に達している。
練習するために書いているのか、はたまた、書くために練習している
のか、自分でも判然としない境地に、「ヲタク」を導いてくれる。
「弘法筆を選ばず」との名言もあるが、常人の場合、より効果的な
書き取り練習を進めるためには、自分の指先と脳に適した「筆」に
こだわることを、「ヲタク」は強く勧めたい。
(終わり)
■소녀의 세계 「少女の世界」 2018年 〇〇〇〇-
(664)
2018年に公開されたインディーズ映画。
△主人公のカメラはNikon(映画より)
主人公は女子高の写真部に所属するカメラ好きの高校1年生。
彼女がひょんなことから、演劇部の「ロミオとジュリエット」公演の
ジュリエット役に抜擢される。
そして、ロミオ役の美しく凛々しい先輩と出会い、初恋をし、失恋
することを通じ、成長していく。
△先輩の心の中には別の人がいた(映画より)
それにしても、まさか、中高年男の「ヲタク」が、この手の少女漫画の
ような映画に本気で引き込まれてしまうことになろうとは…。
特に、主人公が、先輩の本当に好きな相手が自分ではないことに
気づいた後の物語の展開には、すっかり感情移入してしまった。
△葛藤を乗り越え、愛を誓い合う2人の先輩(映画より)
公演当日、ジュリエット役として、主人公ではなく、先輩が本当に
好きな人(演出担当の先輩)が登場したサプライズシーンには、
素直に驚かされたし、爽やかなカタルシスまで感じさせられた。
演出担当の先輩にとってその行為は、自らの内面の葛藤を乗り越え、
同性愛に向けられる世間の偏見に立ち向かう決意を込めた、一種の
カミングアウトでもあったのだ。(卒業後、2人はニューヨークに
留学することに。)
同性愛も愛であることに変りはない。
この映画を通じて、「ヲタク」は、あらためてそのことを学んだ
気がする。
(終わり)
■타인은 지옥이다 「他人は地獄だ」 2019年 〇〇〇--
(663)
2019年4月に公開されたインディーズ映画。
プサンを舞台に1組の男女が出会い、結ばれるまでを描いた物語。
△主人公男女、PDらが参加したキャンプ(映画より)
影の主役が、ソウルで番組制作会社のPDをしている30代のプサン
出身の男だ。
彼は放送作家の女性に強引に交際を迫り、セクハラで訴えられる
かと思えば、新しく彼女(主人公)ができたにもかかわらず、
彼女の親友の女性(自分の友人の彼女)にまで手を出そうとする
など、無類の女たらしだった。
彼女にとって、まさに「타인은 지옥」(他人は地獄)だった。
彼女は、男と別れるが、心には深い傷を負った。
幸い、そんな主人公女性のそばには、「망각은 창조의 관문」(忘却は
創造の関門)なる哲学的格言を紹介しながら、2人で新しい世界を
生きようと語りかける男性(主人公)がいた。
その男性は、地味なキャラクターながら、心から彼女を愛していた。
男たちの話すプサン(慶尚道)方言の魅力も加わり、そこそこ
見ごたえのあるヒューマンドラマであった。
(終わり)
■메이트 「メイト」 2019年 〇〇〇--
(662)
2019年1月に公開されたインディーズ系の恋愛映画。
△撮影関係の様々なアルバイトをかけもちしながら生活する男(映画より)
主人公は、フリーのカメラマン。と言っても、撮影関係のアルバイト
だけでは生活できず、大手製薬会社の生体検証アルバイトなども
こなしている。
△学資ローンの返済も滞りがちな屋上住宅暮らし(映画より)
そんな男と彼女の恋物語。
優柔不断で未練がましい男と計算高く自分勝手な彼女にイライラ
するようなシーンも多々あったが、それでも物語に引き込まれて
しまったのは、それだけ2人の恋愛劇にリアリティーがあったから
だろう。
なかなか見ごたえのある映画であった。
なお、劇中、彼が使っていたカメラはCanonだった。
(終わり)