△民主公園から草梁洞界隈を望む
「ヲタク」が長年、通い続けてきたプサンの下町、
草梁洞界隈も、最近では無機質の高層マンションが
林立するようになり、街の形や個性が失われつつある。
韓国では、政府の規制はあるにしろ、依然、マンションの
所有や転売、賃貸が富裕層による主要な財テクや資産
形成の手段であり続けている、という事情がある。
マンションバブル的な危険要素もはらみつつ、住む人の
ためではなく、より多くのお金をより効率的に儲けたい
人たちの思惑により、これからも高層マンションが
立ち続けて行くしかないのだろう。
△山腹道路から草梁洞界隈を望む
とは言え、今後、仮に草梁洞界隈が林立する
マンションの影になったとしても、草梁洞界隈から
人間生活の営みや暮らしの風情までが消えてなくなる
わけでもない。
ちょっと見えにくくなるだけだ。
「ヲタク」の健康と経済状況が許す限り、これからも
草梁洞界隈にこだわりを持ち、訪れ続けていきたい
ものだ。
(終わり)
2019年冬のプサン草梁洞で印象的な光景を目にした。
(遠くから順に)数学塾、銀行、不動産、美容室、
「哲学」院の看板が並んだ様子だ。
ここで言う「哲学」とは、四柱推命や風水のことで、
いわゆる占いのことだ。
草梁洞では、数多くの占い所が、当たり前のように
街の風景の中に溶け込んでいる。それだけ、占いの
需要が多いということだろう。
中には、「幸運」なる平易でわかりやすい名を持つ
哲学館もあった。
「幸運の哲学」などと言えば、日本にも似たような
団体があるにはあるが・・・。
この占い所の場合は、「幸運」を呼ぶ命名や日取り、
異性(相性)を中心に、運勢全般にわたり占って
くれるとのこと。
(終わり)
2019年冬の釜山訪問では、「ヲタク」が写真を撮る
手を休め、1分間ほど黙とうを捧げる場面があった。
民主公園内にある「四月民主革命犠牲者慰霊塔」の
前に立った時である。
ちなみに「四月革命」とは、1960年、時の李承晩
独裁政権を打ち倒した民主化運動を指す用語である。
多くの貴い命が犠牲になりながらも、一歩一歩、
自分たちの手で民主主義を勝ち取って来た韓国民の
歴史は、真に尊敬に値する。
(終わり)
2019年夏のプサン訪問では、バスの車窓から草梁ガソリンスタンド
(SK財閥系)を撮影した。
ガソリンはリッター約140円。
最近では、韓国のガソリンの値段は日本とほぼほぼ同じ(以前は、
日本よりずいぶん高かった)。
(終わり)
2016年夏のプサン訪問では、草梁洞にある少林寺の境内に
初めて足を踏み入れてみた。
プサンの少林寺は韓国最大の仏教教団(禅宗系)である
曹渓宗に属するお寺。
だから、インドから中国に渡来した達磨が禅宗を開いた寺とされる、
中国の少林寺とは直接の関係はない。
強いて言えば、禅宗という共通項によってつながっている、
とは言えるだろう。
(終わり)
△右手に右折すれば「草梁路73番通り」
今さら、と言う気がしないでもない。
プサンなど全国101の自治体では、すでに2007年の
4月から先行実施されている住所名変更問題のことだ。
△「草梁路71」がこのビルの新住所
2012年からは全国で実施される予定の住所名変更とは、
簡単に言えば、これまで使われて来た日本式の
「번지명주소(番地名住所)」を廃止し、新しくアメリカ式の
「도로명주소(道路名住所)」へ切り替えるというもの。
△草梁6洞住民センター。写真左に案内図。
2011年夏のプサン訪問で、草梁6洞住民センターの
玄関脇に設置されている「道路名住所案内図」を撮影して
きた。
△草梁6洞道路名住所案内図
個人的に感心しないからと言って、この問題をいつまでも
無視し続けるわけにもいかない・・・。
△プサン市東区草梁(チョリャン)洞の住宅街
2010年冬のプサン訪問記の最後は、やはり草梁の街の日常風景で
飾りたい。
△草梁の路地裏
最後に記録する8枚の写真は、これと言って、特に解説の必要のない
草梁の住宅街の日常風景である。
△草梁の階段
なにげない平凡な日常風景の中にこそ、草梁の真実が宿っている
のかもしれない。
△草梁の坂道
こうした写真を見ていると、写真の中にピョンと飛び込んで行って、
また、草梁の街を歩き始めようとする「ヲタク」を感じてしまう。
△草梁の階段
草梁とは、実に不思議な魅力を持つ街である。
△草梁の路地裏
「ヲタク」にとって草梁とは、すでに妻の故郷の街という以上の意味を
持ってしまっている。
△草梁の階段
何度、訪れても、また行きたくなる。
△草梁の階段
2010年冬の草梁よ、さらば。
また、会おう。
・・ ・・ ・・ ・・ ・・
この投稿を持って、2010年冬の「ヲタク」のプサン訪問記を
全て終わります。
これで、やっと体も心も日本に帰国できた気がして、ほっと
しています。
読者の皆様には、ここ数日の間、延々と続いて来た「ヲタク」の
粘着的記録作業にお付き合いいただき、本当にありがとう
ございました。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)
2010年冬のプサン訪問で、ふと目についた路地裏の張り紙。
△「最低価格 都市ガス工事キャンペーン」の張り紙
「都市ガス工事」の宣伝だ。
その宣伝文の中に、「1석4조」(一石四鳥)なる表現を見つけた
「ヲタク」は、その表現がおもしろくて、ついつい全文に目を通す
ハメとなった。
言うまでもなく、「一石四鳥」とは「一石二鳥」の四字熟語を
もじった造語だ。
ちなみに、宣伝に言う都市ガスの「1석4조」(一石四鳥)の
効果とは、「経済性、利便性、環境への配慮、安全性」の4つ。
広い目で見れば、韓国も日本も漢字(中国)文化圏に属している。
プサンの路地裏で、そのことを実感させられた張り紙だった。
・・ ・・ ・・ ・・
帰国後、ネットで調べて見ると、「一石二鳥」の四字熟語自体は、
漢籍に語源のある故事成語ではなく、近代以降、英語の
ことわざを元に日本で作られた、いわば日本式四字熟語である
可能性が高いことを知った。
念のため、デジタル化された朝鮮王朝実録でも検索してみたが、
「一石二鳥」なる漢字語は全く登場しない。
おそらくは、この「一石二鳥」も、他の膨大な近代日本語的な
漢字語と同様、日本の植民地支配の時代を中心に韓国語
(朝鮮語)に定着して行った言葉なのだろう。
そうして見ると、「一石四鳥」の意味を瞬間的に理解できる国民は、
現代世界の中で日本人と韓国人(朝鮮人)だけ、ということになる。
結局、プサンの路地裏の張り紙は、日本語と韓国(朝鮮)語の
間に存在する、実に特殊で抜き差しならない関係性を物語って
いたわけだ。
(終わり)
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△ゲームで遊ぶ末っ子(左)
2010年冬、プサン市草梁洞にある妻の実家で、「ヲタク」の
末っ子といとこの女の子(妻の妹の長女)が、壁際に頭を
並べて何やら遊んでいた。
聞くと、同じ任天堂DSで、同じマリオカートのソフトを使い、
競争しているのだとのこと。
年下の末っ子が勝つこともあり、2人とも真剣に遊んでいた。
子どもたちの目を心配しながらも、つい微笑ましくなり、例外的に
妻の実家内の光景を写真に撮ってみた。
なお、2人とも全く同じソフトを使っている。
(終わり)
参加カテゴリ:地域情報(アジア)