日本では、先週末の8月20日(金)に劇場公開された
ばかりの「孤狼の血2」。
「ヲタク」の場合、先日、ネットを通じて韓国語字幕
(非公式?)付きの本作品を鑑賞することができた。
△広島弁は濃い慶尚道方言に翻訳されていた
第1作でクラブのママが「大上が一番恐れていたのは
ヤクザではなく警察だった」と語っていた通り、この
第2作では、主人公の刑事が、警察上層部の底知れぬ
闇の深さと卑劣さを身をもって思い知らされることになる。
内容を詳述することは避けるが、実に見ごたえのある
「ヲタク」好みのバイオレンス映画だった。
ところで、この第2作で「ヲタク」が少なからず驚かされた
のは、準主役的な2人のヤクザが、ともに在日コリアンと
いう設定だった点だ。
1人は、警察上層部に利用され、主人公を破滅寸前にまで
追い詰めながら、結局は自らが破滅することになる悪魔的な
凶悪男。
日本社会の厳しい民族差別を思えば、戦後の日本社会が
作り上げた怪物とも呼べる存在だ。
名を「しげひろ(成浩)」と呼ばれていたが、前組長の
妻や焼肉屋の老女、母親(回想シーン)からは、明確に
「ソンホ(성호/成浩)」と民族名で呼ばれていた。
そしてもう一人が、主人公刑事に協力し、無残な最後を
遂げた青年、チンタ(あだ名)。
△姉のスナックで焼きそば(チャジャン麺ではない!)を食べるチンタ
主人公刑事と男女の仲にあったスナックのママの
弟だった。
△韓国式で執り行われたお通夜の様子
映画では、主人公刑事が民族団体(民団)を通じて
彼に作ってあげた韓国のパスポートが何度も登場した。
△刑事がチンタに作ってあげた韓国のパスポート
刑事への協力に対する一つの見返りだった。
△チンタが殺害された現場で雨に打たれるパスポート
彼は、事が片付けば、組織から足を洗い、家を出た
母親(本国から在日コリアンの父親の元に嫁いだ後、
帰国?)を追って韓国に渡るつもりだった。
(終わり)