福岡発 コリアフリークなBlog

韓国や韓国語に関するオタクの雑学メモ。韓国映画はネタバレあり。 Since 2005/9.14

移民する韓国人女性

2024年10月17日 |  ┗注目女優
한국이 싫어서  「韓国が嫌で」 〇〇〇--
(2128)



2024年に公開された青春ドラマ映画。

大学を出て金融系の会社に就職したものの、手段を問わない利益至上
主義や体育会系(軍隊調)の職場風土にうまく適応できず、ついには、
会社を退職し、ニュージーランドに移民していく若い女性の物語。


△移民女性を演じた女優はコ・アソン(日本語wiki

ただし、いくら庶民の暮らしが豊かで時間的なゆとりもあるニュージー
ランドとは言え、決して万人にとっての楽園ではない。家族ぐるみで
移民した後、当地への適応に苦しむ韓国系市民らの姿も描かれており、
いろいろと学ばされることの多い作品だった。

(終わり)

強く生き抜く韓国女性

2024年09月11日 |  ┗注目女優
리볼버  「リボルバー」 〇〇〇〇-
(2107)



2024年に公開された犯罪映画。

政府高官の子息も絡んだナイトクラブでの麻薬パーティー事件が発覚した
ことをきっかけに、日ごろからクラブと地元警察署が組織的に深い癒着
関係にあったことまで露見しそうになった。クラブの実質的オーナーである
大手投資系会社と警察署幹部らは、1人の女刑事に巨額の報酬と再就職先を
約束した上で、全ての罪を女刑事1人に背負わせ、女刑事は単独で収賄罪の
容疑者として逮捕された。

しかし、2年間の懲役からの出所後、全ての約束は反故にされた。そのまま
引き下がることのできなかった女は、自分を利用し、切り捨てようとした
大手投資系会社に命懸けの闘いを挑み、ついには、約束の報酬と身の安全を
手に入れる。


△剣道経験者の女刑事を演じた女優はチョン・ドヨン(参考:ウィキペディア

不正のはびこる社会を生き抜く、強くて賢い女の姿を、乾いた視線で
描いた、なかなか見ごたえのある映画だった。

(終わり)

ユーチューバーの危機

2024年07月20日 |  ┗注目女優
드라이브    「ドライブ」  〇〇〇〇-
(2085)



2024年に公開されたサスペンス・スリラー。

人気ユーチューバーの拉致監禁、殺人未遂事件の背後に隠された悲しい
真実が、最後の最後に明らかになる展開。


△いい味を出していた主演のパク・チュヒョン

事件のきっかけを作った主人公が、自身の犯した過ちに気づき、人として
成長する過程もしっかり描かれており、なかなか見ごたえのある、いい
映画だった。

(終わり)

キュートな朝鮮族方言

2024年06月28日 |  ┗注目女優
웨딩스캔들  「ウェディング スキャンダル」 〇〇〇〇-
(2072)



2012年に公開された異色のラブコメディー。

偽装結婚をした韓国人の男と延辺出身の中国朝鮮族の女が、2年後に再会
し、偽装が露見しないように工作し始めたことをきっかけに、真実の恋が
芽生えていくコミカルな物語。

2人をハッピーエンドに導く意外などんでん返し(詳述は控える)もあり、
なかなか見ごたえのある映画だった。


△主演女優はカク・チミン

特に、主演女優のカク・チミンについては、速成とは思えない朝鮮族方言が
実にキュートで、非常にいい味を出していた。

(終わり)

シム・ウナは癒し系

2024年06月26日 |  ┗注目女優
미술관옆 동물원「美術館の隣の動物園」  〇〇〇--
(2070)



1998年に公開されたラブコメディ。

新しいアパートに引っ越した女性が、前の住人である元カノを訪ねて
来た兵役休暇中の男性と出会い、ハチャメチャな紆余曲折の後、最後に
結ばれてハッピーエンドを迎える物語。


△主演女優はシム・ウナ

ブログ主の趣向には全く合わない映画だったが、主役を演じた女優
シム・ウナの持つ、ほのぼのとした魅力には癒された。


(終わり)

恋の南北統一戦線とは?

2024年06月25日 |  ┗注目女優
남남북녀   「南男北女(直訳)」 〇〇〇--
(2069)



2003年に公開されたファンタジックなラブコメディ。

韓国の男子学生と北朝鮮の女子学生が中国での高句麗遺跡合同発掘事業で
出会い、恋に落ちる。そして、ドタバタ劇を繰り広げた末、ついには
北朝鮮の最高指導者の許可を得、結婚にこぎつけるという展開。


△北朝鮮の女子大生を演じた主演女優はキム・サラン

実にナンセンスな内容ながら、物語の展開にはそこそこ引き込まれて
しまった。

それにしても、この映画の正規の邦題である

ラブ・インポッシブル~恋の統一戦線~

とは、何とも秀逸な日本語訳ではないか。



(終わり)

伝説的ヤクザの悲哀

2024年06月14日 |  ┗注目女優
깡패 수업 3    「極道修行 3」 〇〇〇--
(2063)



2000年に公開された犯罪アクション。

一旦は裏社会から足を洗っていた伝説のヤクザが、ソウルの裏社会で
対立する2大組織の抗争に巻き込まれていく。

男は、結果的に双方の組織に利用されることになるが、最終的には、
満身創痍の末、日本の巨大組織と連合した一方の組織を壊滅させ、抗争を
終結に導く。


△男との平穏な家庭を夢みていた女(女優:キム・ソミョン)も命を落とす

しかし、抗争の過程で、長年、苦楽を共にして来た弟分や恋人を失って
しまうことになり、男にとって、勝利の代償はあまりにも大きかった。

なかなか見ごたえのあるアクション映画だった。


(終わり)

女優キム・ソナに注目

2024年05月22日 |  ┗注目女優
■ 걸스카우트   「ガールスカウト」 〇〇〇--
(2050)



2008年に公開されたコメディ映画。

無尽講(庶民の互助金融)で詐欺にあったお金を取りもどそうとする
4人組の女性たちが繰り広げるドタバタアクションコメディ。最後は、
ほのぼのとするハッピーエンド。


△年齢差のあるワケあり4人組女性

全く期待せずに見始めた映画だったが、見る者を物語の展開に引き込む
力のある、けっこうおもしろい映画だった。


△主演女優キム・ソナ(ウィキペディア)の熱演が光った

特に、シングルマザーを演じた主演のキム・ソナがいい味を出していた。


(終わり)

夫の深い愛に涙

2024年04月20日 |  ┗注目女優
당신이 잠든 사이 「君が寝ている間」 〇〇〇〇-
(2036)



2024年に公開された異色の家族ドラマ。ミステリー風に描かれた、
ある一組の夫婦の純愛物語。

映画の誘導により、妻の視点と一体化し、事故死した夫の裏切りを、
一度は確信してしまうなど、ブログ主もすっかりだまされてしまった。


△主演女優はチュ・ジャヒョン

しかし、だまされて絶望した分、裏に隠された亡夫の真実が明らかに
なった時、彼の妻に対する悲しくも深い愛情に強く涙腺を刺激されて
しまった。

若干の「無理やり」感はぬぐえないものの、カタルシスのある、実に
いい映画だった。

(終わり)

釜山草梁出身の大女優

2024年04月01日 |  ┗注目女優
3일의 휴가   「3日間の休暇」   〇〇〇--
(2023)



2023年に公開されたファンタジー映画。

慶尚北道金泉を舞台に(実際の撮影場所は江原道チョンソン郡)繰り広げ
られる、1人娘と今は亡き母親との魂の和解を描いたファンタジー。

娘は、アメリカの名門大学に留学した後、同大学の数学科で教授職を得る
など成功したものの、確執を抱えたままだった母親の死に目には立ち会う
こともできなかった。やがて、メンタルを病み、大学を休職した娘は
故郷に戻り、母親の残した食堂を臨時的に再開させ、休養生活を送って
いた。一方、母親は天国から3日間の休暇をもらい、娘の様子を見に来た。
紆余曲折の末、娘は母親のゴーストの存在には一切、気が付かないまま、
あくまで夢の中で母親との和解と真実の別れを経て、アメリカに戻る。


△天国からこの世に降りてきた母親役を演じた女優はキム・ヘスク

この映画では、母親を演じた女優キム・ヘスクの実に自然で情感豊かな
慶尚道方言に感銘を受けた。

キム・ヘスクと言えば、「국민 엄마 (国民のお母さん)」とのニックネーム
まで持つ有名女優。ブログ主自身、これまでも、彼女が出演した映画は
数知れず見てきてはいたが、彼女の慶尚道方言に触発され、彼女の出身地に
関心を持ったのは、この映画が初めてだった。

調べてみると、やはりと言うべきか、彼女はプサンの出身だった。しかも、
草梁洞(プサン市東区)。草梁洞は、ブログ主の妻の出身地でもあり、
ブログ主と最も縁の深い韓国の町だ。

彼女の話す慶尚道方言にブログ主の耳と心が知らず知らずのうちに反応
したのも、至極、当然のことだったのだ。

もし逆に、彼女の話す慶尚道方言に何も感じなかったとすれば、それは、
ブログ主夫婦の関係性に深刻な問題があることを意味するだろうし、これ
までブログ主が学んできた(接してきた)韓国語が、全くのニセ物だった
ということにもなるだろう。

韓国映画はブログ主にとって、もはや単なる外国映画ではないのである。


(終わり)

韓国映画に中国大女優

2024年01月27日 |  ┗注目女優
녹야    「緑夜」 〇〇---
(1980)



2023年に公開された韓中合作映画。

インチョン(仁川)港国際旅客ターミナルで保安検査員(民間委託業務)と
して働いているワケありの在韓中国人女性と、麻薬の運び屋をしている若い
韓国人女性が出会い、繰り広げられる物語。


△薄幸の在韓中国人女性を演じた中国人女優のファン・ビンビン(wiki

見る者の感性に訴えるために意図的に選ばれた映画表現の手法なのか。
登場人物の背景や物語の展開に曖昧な謎が多く、わかりにくい映画だった。

中でもエンディングシーンが最大の謎だ。

殺害されたと思われる韓国人女性の飼い犬に違いない小犬を抱いて
スクーターを走らせていた主人公の中国人女性が、いきなり画面から
消えたかと思うと、真っ黒の画面にエンドロールが流れ始め、そのまま
映画は終わってしまう。

果たして、彼女は逃げ切れたのか?あるいは、最後の衝撃音が暗示する
事故で命を失ったのか?あるいは・・?

いずれにしろ、ブログ主の趣向には全く合わない表現方法の映画だった。


(終わり)

韓国スポーツ界の闇

2023年12月22日 |  ┗注目女優
미끼   「えさ」  〇〇〇--
(1961)



2023年に公開されたインディーズ系の社会派映画。

韓国のお家芸とも言えるアイススケート・ショートトラック国家代表
チーム内で実際に起きた、男性コーチによる複数の女性選手に対する
性暴力事件に着想を得て創作された映画だ。

映画の題名の「えさ」とは、おそらく、コーチが選手の心を操るために
巧妙に利用し続けた「国家代表の座」のことである。


△迫真の演技で主人公を熱演した女優はペク・ジニ

主人公女性は、協会ぐるみの隠蔽工作やメディアを利用した世論操作
(告発者攻撃と加害者擁護)と闘い続け、ついに真実を明らかにする。

しかし、(映画では)最後に彼女は自ら命を絶ち、彼女の魂は、すでに
この世にいない他の犠牲者らの元に行く。

何とも切ない結末で終わる映画だった。



(終わり)

性暴力の衝撃と宇宙人

2023年12月12日 |  ┗注目女優
어느날 그녀가 우주에서  「ある日、彼女が宇宙から」 〇〇〇--
(1956)



2023年に公開された癒し系の恋愛物語。

主人公は性暴力被害の衝撃から心が壊れてしまった女性。突然、宇宙
からの信号が聞こえるようになった彼女は、近いうち、生まれ故郷である
宇宙の星に帰るつもりでいる。ただし、宇宙に帰るためには、大量の
薬品を摂取し地球にお別れ(自死)しなければならない。


△主演女優はシン・ヨンソ

もう1人の主人公は「만년 취준생(万年就準生)」、つまり万年就職
浪人生の冴えない青年。彼は、風変わりではあるけれども、美しい
主人公女性に一目ぼれ。何かと彼女と関わりを持ち、徐々に心の距離を
縮めて行く。


△ヘルメットとメガネは宇宙との交信器具

紆余曲折を経て最後には、地球に留まることになった女性と就職の道が
開けた青年の明るい未来を予感させながら、映画はハッピーエンドで
終わる。

なかなか見ごたえのある、心温まる映画だった。


(終わり)

旧炭鉱町の復讐劇

2023年12月11日 |  ┗注目女優
터널 3D   「トンネル 3D」   〇----
(1955)



2014年に公開されたサスペンス・ホラー。主な舞台は江原道の旧
炭鉱町(太白市)に残された、炭鉱の坑道跡。

20年ほど前、炭鉱の落盤事故で坑道に閉じ込められた父親の救出を
社長に拒絶され、その後、自らも坑道で命を失った少女の霊が、若い
女性(霊)へと成長し、炭鉱体験施設を中心とするリゾート開発に
乗り出した社長の息子たちに復讐する物語。


△悪霊を演じた主演女優はチョン・ユミ

ストーリーの展開にかなりの無理を感じたし、ブログ主の趣向にも全く
合わない映画だったが、主人公女性を演じたチョン・ユミだけは、強く
印象に残った。


(終わり)  

韓国映画と「毒親」問題

2023年11月28日 |  ┗注目女優
독친  「毒親」 〇〇〇--
(1945)



2023年に公開されたミステリー風の社会派ドラマ。

自殺サイトで知り会い3人でいっしょに自死した若者たちの背景について、
刑事が捜査を始める。そして、そのうちの1人、級友や教師からのいじめや
性暴力が疑われた女子高生の自死の真相が徐々に明らかになっていく。


△迫真の演技で毒親を演じた女優はチャン・ソヒ

刑事らは、地道な聞き込み捜査の結果、女子高生が、一見、教育熱心な
母親の過剰な干渉と束縛により心を病み、ついには自死に追い込まれた
事実を突き止める。

なかなか見ごたえのある、メッセージ性の強い映画だった。

ちなみに、映画の題名にもなっている「독친(毒親)」という新しい
俗語は、日本語の俗語「毒親(どくおや)」に由来するものと見られる。


(終わり)