私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

ザ・バンク 堕ちた巨像

2009-04-05 16:12:46 | 映画鑑賞
国際銀行の捜査をしていた同僚が殺される。
内部告発をしようとした男の車が水中から発見される。
銀行の内部からは金にまみれた利権の香りがしてくる。

インターポールの捜査官とNY検事局の女性捜査官がペアになって捜査するも、証拠は次々と改ざんされ、捏造され、それを証明するのも難しい状況が続く。

「銀行がなんで新興国の反政府勢力に武器を供与するのかって?勿論借金まみれにするためですよ。借金まみれにすれば、僕たちから逃れられない。」
金を目の前にした人間にとっては何の疑問も浮かばない論理。
金のために、何人もの人が次々と姿を消していく。

前半1時間はその論理の非情さと理不尽さにイライラした思いなのだが、後半1時間は前半と全く違った趣だ。
NYのグッケンハイム美術館での乱射場面、そしてアジアとヨーロッパが融合したイスタンブールへと、捜査のパートナーであるナオミ・ワッツが出てこなくなると、主人公を演じるクライヴ・オーウェンが急に不死身のスパイのようになるのだ。
心理戦とアクションと1回で2度楽しめるともいえるが、そのあまりの唐突な代わりぶりにびっくりするのは確かだ。
私はアクションが好きなので、白いモダンな建物のグッケンハイム美術館がまるで蜂の巣のようになる様も楽しむ。
インターポールの捜査官が急に不死身になるのには驚いたが、たとえ誰かを捕まえようも金の亡者と化す人物が次々と出て来るという現実にはむなしい思いがする。
金の前には人の命など紙よりも軽く、金の前では誰でも同じ穴のムジナになるのだ。

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ベルリン→リヨン→ルクセンブルク→ミラノ→ニューヨーク→イスタンブール
インターポールの捜査官に国境はない。
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