冷戦時代のアメリカ、ある政府機関で清掃員として働く女性。昼夜逆転の生活をする彼女の生活は、映画館の上にある住まいからバスで通う職場を行き来するだけの判で押したような毎日。しかしそんな生活が政府機関に謎の生物が研究対象として運び込まれて来たことでなぜか一転することになる。
彼女は狭い機材に閉じ込められた謎の生物になぜか興味を覚え、その好奇心はあっと今に親近感に変わっていく。水の中で生きる謎の生物も彼女が差し出すゆで卵を手に取るようになり、彼女がかけるレコードの音楽に合わせて身体を動かし、水は静かに波打つようになる・・・
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清掃員の彼女のユニフォームの色のグリーン、謎の生物の瞳はグリーンで閉じ込められている水槽の水も深いグリーンだ。
私の日常生活の中ではあまり見かけることのない色味のグリーンで彩られた画面の中で、人間と人間ではない生物が言葉を交わすことがなくとも、親しくなっていく様子が描かれる。映画館で見るからこそ、信じられるファンタジーの世界だ。
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アカデミー賞の作品賞にノミネートされている話題作らしく、映画館は満席だった。
主演のサリー・ホーキンスももちろんすごいのだが、彼女の同僚を演じるオクタヴィア・スペンサーの包容力が半端ない。
同じギレルモ・デル・トロ作品のパンズ・ラビリンスよりも、私はこちらの作品の方が好みかもしれない。
『シェイプ・オブ・ウォーター』日本版予告編
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