米著名投資家ピケンズ氏死去、80年代に小糸製作所買収仕掛ける
ピケンズ氏・・・・
なぜか私にとっても懐かしい名前の人だ。
トヨタを標的にしながらも、「将を射んとする者はまず馬を射よ」方式で話題になっていた際に、私の家にこのピケンズさんから書面が送られて来たからだった。
当時、私の父は、この出来事で矢面に立たされた会社に勤務しており、持株会にも加入していたため、「持株会の皆さまへ」という書面とともにピケンズさんが「株を私に譲ってください」と語りかけていると思われるビデオが一緒に送らて来たのだった。
当時かなり話題になっている出来事だったため、私は自分が株を持っていないにも関わらず、家にビデオレターらしき物が送られてきただけで、急に話題の出来事の当事者になったような気がし、父に「面白いからちょっと譲ってみなよ」などと無責任な提案をしたように覚えている。
父は「持株会の株は、随分前にお金が入用になったとき売ってしまったから、一株もない」とややうんざりしたように教えてくれた。
(多分、退会を機に単位株を売却し、端数は現金精算してしまったのだろう)
「じゃぁ、なんでこのビデオレターがピケンズさんから来たの?」
「そんなの俺が知るわけないじゃないか。。。」
「でもさぁ~そもそも何で持株会会員の名簿がこのピケンズさんの手に渡ったの?こういうのは、そんなに簡単に部外者に渡るものじゃないでしょ?」
「だから、俺に聞かれても知らないよ・・・・」
「ねぇ、会社の人になんで名簿が外に漏れたのか聞いてみてよ。合法なのかな?」
「そんなこと、一々聞けるわけがないじゃないか・・・・」
根掘り葉掘り聞く私にうんざりしていたようだったが、しつこい私の追求に根負けし、総務だとかそんな部署の人は非常に大変そうで、皆泊まり込んで色々やっているらしい・・・だとか、何かとても大変な事が社内であり、箝口令が敷かれたらしい事を教えてくれた。
「でもさ・・・お父さんが大変な出来事の内容も知っているんじゃ、箝口令が敷かれている意味がないじゃない。。。」
「だから知らないって言っているだろう。うるさいな・・・テレビでも黙って見ていろ!」と言われて話は終わったように思う。
残念な事が一つある。当時私の家にはビデオデッキがまだなく、ピケンズさんのビデオレターが見られなかったのだ。ピケンズさんは、今時ビデオデッキを持っていない人がいるなど、考えもしなかっただろう。