南北戦争に出征した牧師である父の帰りを待ちながら、母と一緒に家を守るマーチ家の四姉妹。
映画は父の帰りを待つ若い四姉妹の話と、少女から女性になった四人がどのような人生を歩むかを思い悩む現在の話が交互に繰り返される。
自由に生きたい。自分の可能性を信じたい。時代の制約があるなかでも、後悔しないような生き方を選ぼうとする真摯な思いは、今にも通じるものだ。
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若草物語、続若草物語で描かれる部分を中心に過去と現在が交互に描かれるストーリー。
私は中学生時代、結婚したジョーがプラムフィールドで過ごす第三若草物語、ジョーの子供たちがストーリーの中心になる第四若草物語まで熟読(当時は小遣いも少なく、一度購入した本は何度も繰り返し読んだものだった・・・)したので、このストーリー展開にも戸惑うことはなかったが、ごくごく一般的な若草物語のストーリーだけを把握している人にはあまり優しい展開ではないかもしれない。ただ、過去の出来事があってこその現在という家族の歴史をスピーディに語り、それでいて情感たっぷりに語るためには、このような展開も一つの効果的な方法なんだろう。
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何度も映画化されたこのストーリー。私はローリー役のティモシー・シャラメのキャスティングに2019年らしさを感じる。