禁酒令を取り締まるはずのヨンが自分を庇っている事がばれれば彼の立場がない事を悩むロソ。
もちろんそれだけでなく、兄が作った借金を取り立て、彼女が密売酒を売り歩いていた事を知っているチンピラが口を割ってしまえば彼女は万事休すだ。
思い悩んだ彼女が取ったのは、医女に扮して彼の息の根を止める事。そんな彼女の思い切った行動を知り、救いの手を差し伸べるのは、妓生のウンシム。密売酒を売りさばいて借金を返済しようとした彼女の根性を買って借金の証文を破り去り自分と手を組もうと申し出るのだ。まったく異色のビジネスパートナーの登場だ。現代に置き換えるなら、人気№1の銀座の雇われマダムが自分でお店を起こそうと、お店の為にロソに声をかけたというところか・・・
そしてロソを間はさみながら、ヨンと世子のブロマンスもどんどん加速。しかし好事魔多し。突然ヨンを訪ねてきた父親が持って来た話はヨンの縁談。縁談相手は世子に一目ぼれしたエジンでヨンの縁談も彼の知らない所で権力争いの一つの駒にされているのだ。
そしてヨンの知らない所で、息子を探しにやって来た杜氏親子のトラブルに巻き込まれるロソ。しかしロソはそんなトラブルを逆手にとって、杜氏親子の所有する麹を見て、ウンシムに親子の作った酒を売り込もうとするのだ。どこまでたくましいのか・・・
ヨンはロソを心配するものの、彼に迷惑はかけられないと自分だけの責任で事を運ぼうとするロソ。そもそもヨンはエジンとの縁談の話がどんどん進んでいるのだ。ロソを想い思い悩むヨンと違い、「婚姻前に思い出を作りたい」と世子への恋文をロソに託そうとするエジン。ロソといい、エジンといい若くても女性はこんな風にたくましいものらしい・・・更にロソにタダではお願いは出来ないと、ロソ達が作った酒を街に持ち込むための通行証を父親の目をくすねて入手するのだ。
ロソの計らいでエジンの手紙は世子に渡り、更に彼に会うためにヨンの邪魔が入らないようにロソに頼み込むエジン。世間知らずのお嬢様は妙に可愛らしく行動力があり、世子の気持ちがロソにあると知っても「ヨンとロソが相思相愛なのは誰が見ても分かる事。あなたが私に心を寄せてくれれば丸く収まります」と妙な論理で世子を説得にかかる。現代に彼女がいたら若さとパワーが有り余る営業が得意な会社員の出来上がりだ。そして世子のが自分に向かない事を知ると分かりやすく落ち込む彼女。
ロソは自分の事を正直にヨンに告白できない事が負い目になっており、結局は彼に会わない事を決心するのだが・・・
しかし彼女のやっている事は、偽の通行証で武器を運んでいるふりをして密売酒を街に運び込む事。荷台の数と発行した通行証の数が合わない事は早晩ばれる。
あの時代らしからぬ活発な若い女性二人、ロソもエジンも危機一髪だ。