BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

魔法先生ネギま! 311時間目 『フェイトの逆襲』

2010-12-01 15:46:20 | UQH/ネギま!
いやー、やばい、やばい。
ここにいたって、フェイトが3体増えるとは!

でも、今回の展開は、この一年間くらいで最もクラっと来た展開かな。
やばい、やばい、やばい、って、ゾクゾクしたもの。

正直、ここのところのネギまは
お話(=ダンジョン攻略w)のセオリー通りにきっちり一歩ずつ進んでいる感じで、
予め展開が読めてしまい、退屈だった。
もう、ネギま!も撤退かなー、とか思っていたのだけど、
311時間目で全く先が見えなくなってしまい、

楽しくなってしょうがないw

たしかに、お約束の展開ではある。

ネギパーティの経験値や実力が、魔法世界に移った直後に比べたら格段にあがり、
たとえネギ君抜きであっても彼らの総力(知略や突破力など)を結集すれば、
フェイトを出し抜くくらいならなんとかなるのではないか、という程だった。
実際、それは今回の話の中盤までは妥当だった。

ただ、総力戦だっただけに、戦局の前提が根底から覆された場合に、
その完璧な策略も一気に瓦解する。
まさに、ゲームのボードをひっくり返すように。
フェイトが他に三人いる、というのは、それは隠し玉過ぎるだろ!って。
ネギパーティの絶望がひしひしと伝わってくる。

幕引きの千雨の顔に浮かぶ絶望感は、彼女だけでなく、読者のものだよね。
(やっぱり、千雨は読者視点のプレイヤーだということを再確認)。

加えて、フェイト4に破砕された茶々丸の姿も。
これもその痛ましさがそのまま伝わってくる。

正直、ここまでの魔法世界の住人の消滅は、ラカンもそうだったが、
なにかふわっと空気のように消えてしまって、
実は作中のネギパーティの面々ほど、その悲しさが伝わってこなかった.

委員長が消えたことでユエがどれだけ悲嘆にくれているのか、
そのユエの悲しみは確かにわかる。
でも、委員長の消失そのものが何か悲しさをもたらしたかというと、
正直なところ、そうではなかった。

その意味では、フェイトによる石化も同じ印象で、
石化呪文を解けばなんとかなるんでしょ、という感じだ。
だから、前回のゆーなやさえの石化も、石化して悲しいというよりも、
彼女らはなんて献身的なんだ、仲間思いなんだ、という
ゆーなやさえ、それにビーの心の気高さの方に気が向かった。

しかし、今回の茶々丸の破砕の場面は、
はじめて、身体に対する痛撃という意味で、
死が、具体的に描かれたのではないか。

魔法世界に入ってからは、
茶々丸のボディはすっかりヒューマノイド化されたものとして、
つまり、人間的な概観を持っていて、
加えて、周りに魔法世界のキメラ型の住人が多数いることで、
むしろ、茶々丸の人間らしさが際立つような描かれ方がされていた。

だから、その彼女がフェイト4に破砕された瞬間、内部の機械が露にされたことも含めて、
端的に衝撃を受けたのだった。

もちろん、茶々丸はロボットで、体を分断された後もきちんと意識を保っている。
でもそれは次のページを繰らないとわからない。
茶々丸はボディを修繕すれば大丈夫なのだろう。
それはたしかにそうなのだが、作中人物の身体に直接危害が加えられたことで、
強制的に目を覚まされた感覚はあった。

多分、いろいろな表現上の制約もあって、
人間のキャラを一刀両断することが困難なことの帰結として、
茶々丸が破壊対象として取り上げられたのだろうが、
それまでの彼女の(時に過剰なまでの)人間らしさも、
この時のためのものであったとすれば、赤松健恐るべし、と言っていいと思う。



さて、この先の展開はとても気になる。

当然予想されるのは、敵方の圧倒的な戦力アップに対して、
ネギパーティはどう対処するのか。

今の状況のままなら、とりあえず、

フェイト4に対しては、
麻帆良学園チームがどこまで対応できるのか。
一番ここが望み薄な感じだが、
隠し玉1は、ココネが、ザジみたいに変化するということだったり。

隠し玉2は、超鈴音の再臨。
空飛び猫がどうやってか超から届いたというのが、
魔法世界と超の世界をつなぐパスの存在を示唆しているわけだから。
その使い手である茶々丸が破壊されたことで、
何らかのシグナルは超のもとに届くのではないか。
そうやって超が再登場する。
そのことで、魔法世界の火星問題のストーリーも見えるようになる。

フェイト5に対しては、
楓とユエがどこまで対峙できるか。
ここに、刹那、もしくは龍宮隊長が合流できれば、あるいは、
という展開もあるかもしれないが、それも厳しいだろう。
とすると、誰が駆けつけるのか・・・
さすがに、タカミチやゲーデルは無理だよなーと思うと、
エヴァクラスの誰かが来ないと厳しい。
というか、エヴァが来ると面白いのだけどね。
麻帆良学園と通路が通じて・・・とか。

ただ、ここで気になっているのは、
未だ完全復活していない、ユエの記憶のこと。
コレットの魔法ごときwが何時までも解除されないというのは
どうにもおかしいと思うので、これはきっと、
何か違う意志が働いていると思わないではいられない。
その「何か」によって、この窮地から抜け出せるのかもしれない。
その「何か」は、今は眠りについているアスナが目を覚まし、
改めてネギパーティに参戦、ということかもしれない。

あるいは、未だどんなものか明らかにされていないアーティファクトとともに
ルーナ=栞が駆けつける、ということかもしれない。

フェイト6に対しては、
さしあたっては苦が頑張るのだろうけど、
ピクッという描写があったことから、ネギ君が復活するのが王道中の王道だけど、
それがどのタイミングか、というのはある。
あと、ネギ君の侵食がどうやって収まるのか、ということも。

ここで気になるのは、アキラのことかな。
パクティオーしたのかどうか、によるけど、
クーの他にはアキラぐらいしか突破力で対応できるのはこの場面にいないから、
ネギ君の意識がもどったところで、カモもいることだし
千雨のようにパクティオーをして何らかの突破口を開くのかな。
アキラはどこかしら隠し玉キャラっぽい感じはするし。
あるいは、この場面にこそ、ルーナが再登場か。
千雨がデュナミスを駆け引きするというような展開もあるかもしれないが・・・。

ある意味で王道展開の一つは、
フェイト自身が、4から6を倒す展開。
少なくとも、ネギ君と戦いたがっていた彼からすると、
また、ネギ自身もフェイトと「友達になる」ことを欲しているわけだから、
この展開もあるかもしれない。
最大のゲリラ戦的展開だけどね。



いずれにしても、こういう緊迫感のある、ゲーム的にいえば、
分岐がいかようにでもありうるような状況は端的に面白い。

で、この物語自体の展開に加えて,

魔法世界、
火星、
そして、
魔族、

の話が絡んでくるのかな。
特に、エヴァも属する魔族の話。

魔法世界が実は人工世界だった、ということから、
魔法はある意味で科学と変わらない存在になったわけで、
つまりは、人間の手のかかったもの。
そうなると、魔族こそが、オリジナルで人間とは異なる不可解なものとしてあることになる。

というか、謎を抱えた存在。

龍宮はハーフだし、刹那もそのカテゴリーかな。
もちろん、ザジもいるし。

で、結局、ネギ君のふるさとを襲ったのも魔族だし。
その魔族を送ったのはメガロメセンブリアなわけだし。

前々から、フェイトがアスナとこのかを新旧世界のお姫さま、
といってるのが気になってるんだよね。
昔、ネギ君を襲った魔族のこともあるし。

魔族と人間が手を結んで始めたのが魔法で、
その魔法を人間だけで制御できるようになったのが、
超の時代の科学なわけで。

で、ネギ君が考える魔法世界の救済策というのは、
超たちのように、科学一辺倒で対処するのではなく、
魔族と人間の協力関係を積極的に築くことによって、
超の世界になってしまった道を変えていく、ということなのかもしれない。

そのことを、闇の魔法で魔族化しつつあるネギ君が気づいていく、という展開。

作中でネギ君の最大の能力は「開発力」であることは、
ラカン戦の時に十分に示されているから、
彼が、何らかの理論を示して、あとは、総動員体制で対処する、
その時には、フェイトの力も必要で、だからこそ、
フェイトと手打ちをすることができる。

こんな感じかな。

ネギま!、面白くなってきたじゃないか。

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