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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

Re:ゼロから始める異世界生活 第13話 『自称騎士ナツキ・スバル』 感想

2016-06-27 21:56:45 | リゼロ
リゼロは、全くのノーマークで、原作も未読だったけど、うん、これは面白い。
そして、この13話は、いい感じに2クール目に向けた転換点になっていてよかった。
特に最後のシーンは出色だね。

いろんな意味でスバルらしさが出ていてすばらしいし、
エミリアも、案の定、人の心がわからない。
まぁ、王選に勝ち残ったら、ただただ公正な社会を作りたい、なんて言ってしまう娘だから仕方ないんだろうけど。

面白いのは、要するに、スバル、エミリアともに、舌っ足らずの子供ってところだよね。
いや、エミリアは、ハーフエルフっていうから長命であるエルフの特性から、実はあの姿で100歳を越えているのかも、とか思っていたけど、精神年齢はスバルと変わらないハイティーンってことなんだな、と。

むしろ、今回再登場したフェルトの方が年下だけど腹が座っているって感じ。
第3話で、スバルに対して、もっと顔に苦労を刻めよ、ってさらっと言っていたのが、今になって効いてきた、って感じだよね。

あとは、前回の12話から出てきた新キャラ群が思いの外、しっくり来ていて結構びっくりw
最初にCVのリストを見た時には、なんかベテラン、というか経験値の高い人達ばっかりで、いまさら若い役やらせるのとかそろそろ無理があるんじゃない?と思っていたのだけど、むしろ、あー、このキャラにはこの声だな、って感じで、逆にいい意味で「記号的」でよかった。

あの王選に出る面々のバックグランドをわざわざ本編で語らずとも、それぞれのCVがこれまで演じてきたキャラの延長線上で、なんとなく性格や行動パタンが想像できてしまうところが凄いw
なんていうか、まさにバイプレーヤーって感じで。

それに比べて主役の二人は演技的にはまだまだだよね。
スバルの方はまだしも、エミリアの方は、中の人、もう少し頑張らないとだな、という印象を、特に最後の場面では感じた。演技の幅が狭すぎる。

とはいえ、めぐみんヴォイスなので、今後に期待w

てか、ようやくエミリアたんに出番が回ってきたのに、これって、結構しんどいよねw


で、それはそうと、
なんか、今回の最後のスバルの言動を「クズ」って呼んでる人もいるみたいだけど、どこをどうみたら「クズ」なんだ?

いや、作中ではもちろん「クズ」だよ。
エミリア視点でみたら、わけわかんないめちゃくちゃな男だし、最後の発言は「クズ」だよね、確かに。

でもさ、スバルが本当のことを話せないことを知ってる視聴者からしたら、あれは決してクズではなくて、なんてこいつひどい役回りなんだ、って思うところでしょ。

そのうえで、本当のことをいえないもどかしさと、現実の自分に対するやるせなさが相まって、あんな、本当は本人も言いたくはないと思っている「憎まれ口」を叩いてしまう、ということは、でも、実際にあることでしょ。

そのあたりの機微がわからないで見てる奴らがいる、ってことのほうがよほど理解できないけどな。

あと、これは今回の最後のスバルの発言を聞いて、なるほど、と思ったことだけど、「死に戻り」って特性?は、やはりスバルにとっては恐ろしく過酷なもので、彼にとっては全ての出来事は、やり直したことも含めて記憶に残っていること、というか、リアルな体験としてあるけれど、スバル以外の人間にとっては、今目の前のスバルしかいない。

このギャップはエグいよね。

スバルからすれば、異世界召喚時に無条件で助けれてくれたエミリアに対して本当に恩義を感じているのと、それをフックにして何とかして彼女を守りたい、救いたい、って思っているわけだけど、その積み重ねは、エミリアは全く通じない。

今回の最後でエミリアが言ったように、スバルの中の私は凄いね、ってことになってします。彼女からすれば、スバルが勝手に自分のことを理想的な存在に置き換えているようにしか受け止められない。

で、このスレ違いは、構造的なものだけに、どちらにとってもしんどいはず。

なので、それを分かってくれない、お前は何なんだ!って、あのテンパってる状態のスバルだったら思っても仕方ないし、また、そのスバルを見てエミリアが当惑しても仕方ない。

でも、その理由を知るのは視聴者だけ、というのは、とても演劇的で面白いところなんだけどね。

しかし、そういう展開がわからない奴らがいるのが、ホント、マジで理解できん。
もうちょっと、ラノベやゲーム以外のコンテントにも触れろよ、って思うな。

それはさておき。

エミリアの「察しの悪さ」ってのもあるとは思うけどね。

他の人たちは、スバルに何かあるって、薄々感づいているようだから。

たとえば、多分、ベア子は、スバルが何か、死に戻り的な特性を持っていることに気づいているよね。スバルが死を恐れないのはおかしすぎる、って何度も発言しているし。

あるいは、前回登場した「老骨の棋士」様ね。
彼も、スバルの目には死の世界を何度も見てきた相が出ている、というようなことは言ってたし。

だから、この先どこかで、スバルの口からは直接言ってはいないけど、情況証拠から粗スバルが死に戻りしてることを推測する人たちは出てきそうな気がする。
で、それがスバルにとっては救いになるような。

なぜなら、それは多分、スバルに全幅の信頼を寄せなければ納得出来ないことだからスバル自身は直接肯定できないことだから。

で、多分、そのあたりの鍵になるのが、もはやスバル命のレムなんだろうなぁ。

となると、前のエピソードで、レムをスバルに全幅の信頼を寄せる、それこそ「従者」ポジションにしたのは、結構、構成うまいなぁ、と思うよねw

ともあれ、リゼロ、面白いよw

こんな感じだから、本当は、原作の方にも手を出したいなぁ、と思い始めているのだけど、せっかくだから、第2クールが終わったところで読んでみようかな、とは思っている。

最初は、あー、またループものかぁ、と思っていたのは確か。
しかも、冬に「僕街」もあった直後だったし。
でも、だんだんしっくり来はじめてきたかな。
スバルがウザくなる理由もわかってきたし。

で、他のスカスカなラノベ原作ものとか比べて面白いのは、ループものに固有の「孤独感」が、スバルのウザさ(というか空元気)で見た目払拭されていて、全体の空気を暗くしてないところで、その上で、死に戻りは誰にも話せない、という「縛り」が、スバルの葛藤を生み出してしまうから、自然と、彼の心情や本音を想像できてしまうところ。結果として、その分、厚みがでてくるんだよね。

そういう余剰があるところが良いかな。

で、そういう厚みが物語に出てくると、放っておいても物語に没頭してしまうから、作画がどうとか、あまり気にならなくなってくるから面白いw
その点は「このすば」に近いかもw

まぁ、物語が面白い上で作画が素晴らしければ、最高なんだけど。
でも、やっぱり物語が面白くないと、視聴は続かないよねw

ということで、とりあえず、今回、作中で「クズ」で「ゲス」で全く「美しくない」凡俗に落ちてしまったスバルが、この先、一人(あるいはレム付き?)、都に残ってどんなふうにやさぐれて、どんなふうに自分を鍛えなおそうとするのか。楽しみだよ。

あのイケスカナイ騎士とは、最終的には和解して、むしろ、友情を育むような気もするけどどうなのかな。
むしろ、ラインハルトのほうが、涼しい顔をしながら、最後はスバルを切り捨てようとしそうでコワイw

なんにしても、自称から、誰もが認める「騎士」へとランクアップできるかどうか。
スバル、頑張りどころだな。

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