BLACK SWAN

白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

アクセル・ワールド 第20巻 『白と黒の相剋』 感想 繋がるAWとSAOの世界

2016-08-12 20:18:27 | SAO/AW
SAOの18巻を読んだら、そういえばAWが積読のままだったことに気づいて20巻を読んだ。

ということで、いまさらネタバレに気にする必要もないんだろうけど、
一応、スペースを空けときます。





































いや、実際のところ、前巻までの内容をすっかり忘れてしまっていて、途中まで読んでから、あ、そうか、プロミとネビュラの合併話だったっけ?と気づいたくらいw

で、最後まで読んでの感想は、流石にたるいなぁ、というもの。
なんか、もう少しテンポよく話を進めようよ、と思うかな。

プロミの面々が、合併を気にするのはわかるけど、でも、律儀に全メンバーの名前を紹介する必要はないでしょ。ましてやそれを、貴重なイラストページで、それも見開きで説明する必要はないでしょ。

ものすごく冗長。
そういうのは、おいおい必要になってから記していけばいいんだよ。

そういう意味では、扉のイラストで、レインとロータスの一騎打ちか?と思わせておいてのジャンケンとかどうよ?ってマジで思うし、

ましてや、「毒消しキング」の話とかマジでいらねー。
てか、完全に、ギガナッシング!のアッシュとキャラ被ってんじゃんw

ただでさえ既出キャラを動かせなくなってきてるんだから、これ以上、モブにまでページを割いてどうすんだよ?と思ったなあ。

だいたいさぁ、本編が260ページしかないのに、この合併劇だけに3分の1以上の100ページ近く使うのって、ホントどうよ?と思うなぁ。

これ、SAOのアリシゼーション編がようやく完結したからほんとにそう思ってるのだけど、SAOとの設定の共有やネタバレの相互参照のことを考えて、AWは、ここまでアリシ編が終わるのを待つために、ひたすら水増しを続けて今に至ってる、って感じじゃないのかなぁ。

その可能性はかなり高いと思うけど、でもそうだとしたら、失敗だよなぁ。

だって、前2巻は、後ろに短編をつけてるから、実質、2巻で1巻分の中身しかなかったわけで。ISSキットやレッドライダーの話から、どれだけ引き伸ばしてるんだよ、と思ったな。

とにかくテンポを上げてくれ。
で、そのためには、キャラを絞ってくれ。
「災禍の鎧」編の時のような、緊張感を取り戻してくれ。

で、そういう構成の不備に対して、ひとしきり不満を述べた上で、とはいえ、今回へぇ、そうきたか~、と思ったところは、3つ。

ひとつ目は、コバルトとマンガンの双子のニューロリンカーの交換話。
その結果、アイデンティティも揺らいだ、という話は、SAO的に言えば、フラクトライトが人間性の肝、ということに繋がりそうで、結構な伏線になっていると思う。
あと、微妙に双子ネタのホラーだよね。
なりすまし。

で、二つ目は、その双子姉妹と庭園美術館で遭遇したトリリードのリアル。
謡のような雅な面立ちで、護衛のおつきがいて、しかも、もともと帝城にトリリードがいた、ってことを踏まえれば、これ、トリリードのリアルは、多分、宮様の一族ってことだよね?

帝城は、リアルでは皇居だから、ソーシャルカメラの範囲外で真っ黒だから、勝手にそこはなにもないところって思っていたけど、いやいや、宮家があるではないですか?ってことだよね。

となると、トリリードがさも当然のように「ジ・インフィニティ」を手にしているのも、それが故ってことがありそうだよね。

となると、ブレインバーストの設計者ってのが、そもそも宮家の一員だったの?とか思えてくるし。

そうなると、多分、SAOアリシ編の最後で登場したフラクトライト・コピー体のキリトとのつながりもありそうだよね。SAOの中でも、アスナたちと皇居を散策している場面があるし、なにより、どう考えても、多分、グラファイト・エッジは、キリトと関係があるでしょ。二刀流だし。オリジナルはないかもだけど、少なくともコピー体のキリトの方とはね。

グラフがキリト本人でないとしても、キリトの直弟子という線もあるだろうし。
でないと、今回、黒雪姫が見せた、何でもかんでも管理権限を奪い取るチートソフトなんて、グラフが持ってるはずないでしょ。

あ、そうか、というか、むしろ、黒雪姫のほうが、何らかの形でキリトの子孫的存在で、キリトの直弟子だったグラフが、キリトの子孫たる黒雪姫に稽古をつけて、加速世界での逃亡を助けた、という方が筋が通るのか。

要するに、グラフは、ほぼゲーマス的存在で、だから、帝城の出入りもひょいひょいできたし、ロータスたちがオシラトリと一戦交えるとなる未来を予想していてい、その時のために、グリーン・グランデの傘下に入った、ってことだろうし。

もちろん、グランデも最古参のランカーとして、何らかの形でグラフとともに、加速世界の設立秘話に関わっているのだろうし。

でなければ、いきなり緑組の筆頭になんかならないでしょ。

で、そんなグラフだったからこそ、宮家のトリリードにも取り入ることができた。

多分、宮家という最大の権力者・権威者の系譜のものに、実際に加速世界を体験してもらうことで、アリシ編の最後でコピー体のキリトが言っていた、アンダーワールド世界をなんとかリアルな世界と共存できるようなものにしようとした、ということなんじゃないかな。

もちろん、このあたりは、SAOからはダイレクトには繋がらなくて、多分、AWの前の巻で紹介されていた、加速世界誕生時の、二つの勢力の闘いのほうが、直接関わっているんだろうね。

当然、それは、白と黒で、その代理戦争が、ネビュラとオシラトリ。

で、ゲーマスないし設計者に近い立ち位置のグラフとしては、両者のパワーバランスがいい塩梅に拮抗することを狙っているということでしょ、きっと。


ともあれ、トリリードのリアルが多分宮様、というのは後々、ワイルドカードになりそうだな。その上で、彼もネビュラに加入してくるわけだし。

で、そう来たか!の3つめは、もちろん、恵ね。
まさか、彼女がジョーカーになるとはねw
これは、本当に想定外だったので、完全にびっくりw
なので、彼女の今後の関わり方がとても楽しみ。

てかさー、最初は「パラダイム・ブレイクダウン」から、「パラダイム・レボリューション」のことなんて、連想できなかったよw
てか、「パラ・レボ」w、完全に忘れてた。

沖縄の時は全損して加速世界から退場した人が再登場することは、単なる可能性でしかなかったけど、でも、確かにニコが言うとおり、レッドライダーの亡霊が出てきた後でなら、その可能性は十分想定できることになるし、
そもそも、ホワイトコスモスが「反魂」を使えることもすでに紹介されているわけだから、となると、恵の過去にコスモスが関わっていることはほぼ間違いないよね。

むしろ、パラ・レポや、パレ・ブレがあまりにチートな能力だから、その能力を奪おうとやってくる勢力から、「その日」が来るまでコスモスが、恵の記憶と能力を封印していた、と考えるほうが正しいのだろうね。

で、リアルの恵を守るために、むしろ、黒雪姫のそばに置いて、今回、黒雪姫が示したように、恵に対する庇護欲が黒雪姫に自然と生じるように仕向けたのがコスモスだった、ということで。

なので、今回もロータスは、コスモスの手のひらの上で踊らされていたことになるw

しかも、ビヒモスのセリフからすると、コスモスはコスモスで、加速世界の未来を案じて雌伏の時を過ごしてきた、ということのようだから、となると、前にも書いたように、「黒と白の相剋」として、いろいろとすったもんだがあった挙句、ロータスとコスモスが手を結ぶ、という展開もありそうだなぁ。

ということで、この辺りの展開は、マジで楽しみなので、頼むから、この先、テンポよく進めてほしいw

あ、そうそう。
剣使いになったシルバークロウにいきなり囁いてきた謎の声の主は誰なんだろうね。
SAOの流れからすると、カーディナルなのかもしれないけれど、
その一方で、メタトロンの救出方法をハルにアドバイスした、アマテラス(多分w)なのかもしれないし。
あー、でもそうなるときっとアマテラスは、宮様つながりで、トリリードとも関係が深い存在になるのだろうなぁ。

でも、カーディナルにせよ、アマテラスにせよ、剣の達人、ってわけではないよね。

となると、第三の存在なのかなぁ。
それこそ、ハルも、キリトの係累?

あとは、災禍の鎧の「魂」っぽいものも出てきそうだし。
あれも、「反魂」が出てきてから後の設定でいけば、確かに「魂」だけが、ハルのフラクトライトに実は付随してました、ってことになってもそんなに驚かないよね。

なんていうか、心意技の先にあるチートな能力になりそう。
なにしろ、システム的には、心意技って、システムの処理速度を超える処理能力で、システムの挙動を書き換える、ってことでしょ。

その規模を徹底させれば、システムのハッキングが様々なレベルで可能になりそうだしね。

恵のパラ・レボなんて、完全にシステムパラメータの書き換えでしょ?

てか、原理的には、むしろ「魔法科高校の劣等性」の魔法そのものに近いよね。
何らかの形で、事象の理に介入して、一時的にそれを書き換える、というか上書きするわけだから。

まぁ、どちらも、元ネタが情報科学のプログラミングやシステムにあるわけだから、原理が似ても当然といえば当然なんだろうけど。

そのあたり、突っ込んでくるのかなぁ。

ともあれ、物語的には大いに気になるので、21巻、ハヨ。

多分、SAOの新章とクロスオーバーする展開になっていくと思うんだけどなぁ。

というわけで、完全にマーベルユニバースならぬ、キリトユニバースの物語になってきたね。少なくとも、その可能性が常にちらつくのは、おもしろいよね。

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