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白鳥のブログ - 日々の世界を徒然と

魔法科高校の劣等生 第30巻 奪還編 感想

2019-09-12 22:40:18 | さすおに
「奪還編」とあるものの、え、また、どうせ「奪還スルスル詐欺」なんじゃないの? と突っ込まないではいられないくらい、ここのところ続いている「引き伸ばし工作」に呆れ始めているお兄様の30巻。

深雪が拉致られたのなら、これだけ巻数をかけて引っ張るのもわかるけど、なんで使用人の水波ごときにこんなに時間、かけるわけ? という不満がでてくるのも極めて自然なことだと思うのだけど、どうなのだろう。

ということで、あまり期待値を上げずに読んだ30巻。

とりあえず、スペース、空けときます。










































あれ、もしかしてこの「奪還編」ってカノープスの奪還のこと? と思ってしまうくらい、最後の水波救出のあっけなさに拍子抜けしてしまったw

だって、残り10頁くらいになるまでずっとカノープスとかUSNAの戦艦とかしか出てこなかったから。
いや、ホント、ビビった。
まぁ、最終的には、水波は救出されたんだけどね。

でも、こんなにあっさり戻ってくるなら、これまで引っ張った意味はなんだったんだ? とは思う。

もっとも、彼女の魔術的負傷?まで含めて復調しているのは、どうにもおかしいので、時限付きなり、条件付きなりで、パラサイトの核を植え付けられたような気もするのだけど。

にしてもねー、

この作者の悪い癖は、あとがきで、今後の展開のあらましを書いちゃうところだよね。今回なら、光宣はラスボスだから、最終巻まで出ます! とか。

正直、ドン引きだよ。

だって、あきらかに光宣が表舞台に出てきてから、この物語って、思い切り疾走感がなくなったんだから。
しかも、今回はっきりしたのは、その光宣のバディになるのがレイモンド、ということでしょ?

この二人、どっちもウザいから、早く退場してほしいんだけど。
なんていうか、子どもっぽい功名心しかないガチのガキだから。
その点では、一条と吉祥寺の二人と変わらないんだよね、物語の中での位置づけが。
で、あんなウザい奴ら、二組もいらないだろ!、って思う。

今回、最近の数巻と比べて、久しぶりに比較的読みやすい気がしたのは、達也の敵が基本的に大人たちで、それなりに権謀術数と巡らせていたから。

あと、真夜おばさまが暗躍していたからw

そういう謀略的要素が入ってきて、その大人の謀略を、そんな浅知恵を使われてもな!、とばかりに、達也が蹴散らしていくところが爽快だということがよくわかった。

要は、小賢しい大人を一掃する唯我独尊の反抗者としての達也、という位置づけ。

で、その爽快さが、一条とか光宣とかが相手だと、圧倒的にチャイルディッシュで、みていられないんだよね。

あと、著者自身も、そういう「子ども」の描写があまり好きではないようで、だからそのあたりの描写は、思い切り下手になる。

逆に、軍人や政治家に謀略を語らせたり、魔法技術の詳細を説明するあたりは、書いてる側もノリノリで書いているな、というのがわかるから。

だから、ノリノリで書けるものでもっと書けばいいのに、と思う。

それにしても、佐伯のババァ閣下は、一体全体どうしたいんだろう。

この閣下様は、どう考えても、遠からず、達也なり真夜なりに始末されるよね。
少なくとも社会的には。
場合によったら物理的存在そのものまで消失させられるかもしれないけど。

しかしなぁ、四葉が掴んでいるとおり、もはや佐伯閣下の達也への扱いは、なんらかの私怨絡みでしかないように思えるけど。

この点では裏ボスの東道青波のほうがよっぽど筋が通っている。

ただ、そう思ってから見直すと、なんていうか、この作者、女性の登場人物をともすればヒステリーとして扱うことも多くて、そこもマンネリで、なんだかなー、と思う
単純に、女性嫌いなのもしれないけれど。
そんなところも右翼的だよな。

ともあれ、四葉がどんどん先鋭化していってるのと、その傍らで魔装大隊がどんどんしょぼくなっていくのだけど、これ、最終的にはどうするのだろう。

八雲師匠が、どうやら東道の御庭番であるということと、風間もその八雲の弟子であることを思うと、風間自身もどこかで佐伯を切って四葉側につくのかもね。

このあたりの大人の力学についてもこれからか。


で、話題は変わるけど、パラサイト。

もはやパラサイトになった人たちが、人間的理性を残したゾンビみたいになっていて、違和感が半端ない。

さすがに、パラサイトになったにもかかわらず、個体ごとの自由意志で、ステイツが大事!とかの判断が、理性的にも感情的にもなされるのって、どう考えても変でしょ。

来訪者編のときにあったパラサイトの伝奇的気味悪さがもはや微塵もない。

それに、光宣にしてもレイモンドにしても、こんなに本人の自由意志が発揮されてしまうのなら、パラサイトって単にパラサイトどうしで遠隔通信ができる、という便利ツールでしかないじゃないかと思えてくる。

もはや、全くオカルト的な様相が消えてしまって、残念極まりない。

なんか、話のスケールをデカくしていく過程で、最初にあった「設定」もスケールアップしなくちゃいけなくなったのだけど、そのせいで最初はもっともらしく感じていた設定も、ただのホラ話のアホ設定だったことがバレてきて、いたたまれなくなっていく、といく感じ。

来訪者編のときにあったパラサイトの伝奇的要素はもはや皆無だもんな。

なーんか、本巻のどの部分をとっても、劣化しているようにしか見えなくて、ホント、残念。

達也を活躍させると、エリカやレオの活躍場面がなくなる、というトレード・オフも、いい加減、どうにかしてほしい。

もはやレオやエリカたちよりも、四葉の分家のほうが活躍しているからな。

もう少しうまくキャラたちを使ってほしいよ。

そういう意味では、もう各巻冒頭のキャラ紹介の黒地のページっていらないんじゃない?

あんなに掲げてもほとんどの人が出てこないんだから。

とにかく、物語の骨をどこかにちゃんと定めてほしいなぁ。


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五等分の花嫁 第101話 『最後の祭りが一花の場合①』 感想

2019-09-12 01:16:49 | 五等分の花嫁
うーん、
これはなんか難しい展開になっちゃったね。

タイトルからすれば、今回の一花バージョンが、最低でももう一回、日の出祭二日目の文があるのかな?

で、それがあと、二乃、三玖、四葉、五月、の分の4バージョンがある。

つまり、あと9話、ということは2ヶ月間、つまり11月いっぱいまでは、日の出祭の一日目、二日目の話が繰り返されることになる。

で、その繰り返しが終わったところで、ようやく「日の出祭三日目」を正式に迎えることになる・・・のかな。

そう思って99話を見直すと、今回出てきた迷子のショー君が出てくるコマもあったりして。

ということは、基本的に、99話と100話において片鱗だけが見せられた五つ子ならびにフータローのエピソードがそれぞれ語られていく、ということだね。

となると、前回の竹林の話についても、あれだけで終わっていない、ということだね。

前回の最後で確か竹林は、五つ子もいい子たちだった、がんばれフータロー、って言っていたけど、そう結論した詳細についても、改めて紹介される、ということだね。

そうすると、さっき今回の一花で始まった展開が他の四人についても展開される、と書いたけど、もしかしたら、さらにそこに竹林の話も加えられるのかもしれない。

つまり、竹林がどうして日の出祭を訪れることになったのか?
どうして幼なじみのフータローに会いに来たのか?
もしかしたら、竹林は竹林で、フータローに言いそびれていた「好きだった」という気持ちを伝えに来たのかもしれない。

つまり、告白して、真面目に竹林は振られたのかしれない

あるいは、フータローから五つ子に対する想いを伝えられて、「頑張れ」と言いたくなるくらい、アドバイスしたのかもしれない。

多分、竹林がフータローを訪ねてみようと思ったのは、例の全国模試でフータローが3位をとったときに、あれ、これ本当にあのフータロー? って思ったからなんじゃないかな。

で、なんとか、日の出祭の入場券を手に入れてやってきた、とか。

そういう意味では、フータローと五つ子との関係を決める最終局面で重要な相談役として振る舞うのが竹林、ということになるのだろうね。

まぁ、今回ばかりは、五つ子の誰かに相談するわけにはいかないので、五つ子とは違う誰かが、フータローの気持ちを事前に語らせる相手として必要だなぁ、と感じていたので、その重要な役割を竹林が担う、ということなのだろうな。

そういう意味では、今回の101話の最後で一花に伝えた「誰も選ばない」という結論はさすがにないよ!、と発破をかける役割も竹林にはあてがわれるのかもしれない。

ともあれ、こんな感じで、99話、100話の話が補完されていくのが、向こう2ヶ月から3ヶ月くらいの連載になるのだろうね。


で、今回の話についていえば、

まずは、久しぶりに一花の本音が見れてよかったな、と。
なんだ、やっぱり、フータローに対する未練ありありじゃないか、と。
その一花の気持ちが表現されたのはよかった。

どう見ても、彼女が女優に専念するようになったのって、フータローから強制的に離れようとしたかったからでもあるよね。

で、そのフータローだけど、彼の今回の言動は、ちょっと奇妙。

彼は彼で、一花を始めとして、五つ子を謀ろう、煙に巻こう、としているようにもみえる。
つまり、今まで五つ子からは、いいように遊ばれていたところもあるから、それへの軽い意趣返しも含めて。

そうでなければ、誤って一斉送信した、なんて冗談を、もっともらしい顔で一花に言ったりしないよね?
つまり、フータローはフータローで、カマをかけているようにもみえる。

このあたりの真意もこれから明らかにされていくのだろうな。


とはいえ、今回の山場は、やはり、フータローのキスの相手は誰だったのか? という最大の問題だよね。

はたして、あのときの五月は、誰だったのか?

しかし、そのことを、あたかも事前に知っているかのごとく、フータローにカマをかける一花って。。。

ほんとにフータローを引っ掛けたのかな?
あの問いただしかたは、あのときの五月が一花であった可能性もあると思うのだけど。

少なくとも一花は、あのキス五月が誰か、すでに知っているようなのだけど。

でなければ、「誰だと思うか?」なんてあんな目をして聞かないよね?

うーん、
ほんとに全くわからなくなってきた。

一花回の1回目でこんな感じなのだから、これを5人分、あるいは竹林を含めて6人分、あるいはフータローまで入れて7人分されたら、本気でわけがわからなくなりそう。

どうなるんだろう?

まぁ、でも、素直な一花の内面を久しぶりに見ることができたのはよかったかも。

長女の彼女は、相手の都合まで常に考慮に入れて行動しているから、内面の機微がわかりやすいので。

そういう意味では、一花にも高校の教室にもう一度戻ってきてほしいのだけどなぁ。。。

二乃と三玖では、語り部としてこれほどまでの安定感はないから。

というか、最初に一瞬描かれた、日の出祭三日目の終了を告げるときに、どこかのバルコニーにいた後ろ姿の一花、あれはナチュラルに可愛かった。
目に表情があってキレイなんだね、一花の場合は。

あんな感じの姿をもっと見てみたいかなぁ。。。

ということで、次回はどうなるのか?
素直に一花の2回目になるのか?
それとも二乃回になるのか?

二乃は二乃で、なんでオープニングで歌い踊るはめになったのか?
そこから語られるんだろうなぁ。

そういう意味では、

四葉の演劇部の話がどうなるのか?
マルオと二乃、ふわふわパウンドケーキはどうなるのか?
フータローが構内案内をしたおじいさんは誰なのか? やっぱり伝説の塾講師なのか?
二乃のクイズの答えは?
・・・

と言った具合に、99話と100話でちょっとだけ画面を横切っていた人たちが、どう振る舞うのか。楽しみではある。

問題は、それら個別のエピソードが紹介されるのに、あと2ヶ月はかかるということ。

うーん。

にしても、よくこんな物語構成を考えるよなぁ。
ものすごく感心している。

次回以降、楽しみでしかたがない。

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