「奪還編」とあるものの、え、また、どうせ「奪還スルスル詐欺」なんじゃないの? と突っ込まないではいられないくらい、ここのところ続いている「引き伸ばし工作」に呆れ始めているお兄様の30巻。
深雪が拉致られたのなら、これだけ巻数をかけて引っ張るのもわかるけど、なんで使用人の水波ごときにこんなに時間、かけるわけ? という不満がでてくるのも極めて自然なことだと思うのだけど、どうなのだろう。
ということで、あまり期待値を上げずに読んだ30巻。
とりあえず、スペース、空けときます。
あれ、もしかしてこの「奪還編」ってカノープスの奪還のこと? と思ってしまうくらい、最後の水波救出のあっけなさに拍子抜けしてしまったw
だって、残り10頁くらいになるまでずっとカノープスとかUSNAの戦艦とかしか出てこなかったから。
いや、ホント、ビビった。
まぁ、最終的には、水波は救出されたんだけどね。
でも、こんなにあっさり戻ってくるなら、これまで引っ張った意味はなんだったんだ? とは思う。
もっとも、彼女の魔術的負傷?まで含めて復調しているのは、どうにもおかしいので、時限付きなり、条件付きなりで、パラサイトの核を植え付けられたような気もするのだけど。
にしてもねー、
この作者の悪い癖は、あとがきで、今後の展開のあらましを書いちゃうところだよね。今回なら、光宣はラスボスだから、最終巻まで出ます! とか。
正直、ドン引きだよ。
だって、あきらかに光宣が表舞台に出てきてから、この物語って、思い切り疾走感がなくなったんだから。
しかも、今回はっきりしたのは、その光宣のバディになるのがレイモンド、ということでしょ?
この二人、どっちもウザいから、早く退場してほしいんだけど。
なんていうか、子どもっぽい功名心しかないガチのガキだから。
その点では、一条と吉祥寺の二人と変わらないんだよね、物語の中での位置づけが。
で、あんなウザい奴ら、二組もいらないだろ!、って思う。
今回、最近の数巻と比べて、久しぶりに比較的読みやすい気がしたのは、達也の敵が基本的に大人たちで、それなりに権謀術数と巡らせていたから。
あと、真夜おばさまが暗躍していたからw
そういう謀略的要素が入ってきて、その大人の謀略を、そんな浅知恵を使われてもな!、とばかりに、達也が蹴散らしていくところが爽快だということがよくわかった。
要は、小賢しい大人を一掃する唯我独尊の反抗者としての達也、という位置づけ。
で、その爽快さが、一条とか光宣とかが相手だと、圧倒的にチャイルディッシュで、みていられないんだよね。
あと、著者自身も、そういう「子ども」の描写があまり好きではないようで、だからそのあたりの描写は、思い切り下手になる。
逆に、軍人や政治家に謀略を語らせたり、魔法技術の詳細を説明するあたりは、書いてる側もノリノリで書いているな、というのがわかるから。
だから、ノリノリで書けるものでもっと書けばいいのに、と思う。
それにしても、佐伯のババァ閣下は、一体全体どうしたいんだろう。
この閣下様は、どう考えても、遠からず、達也なり真夜なりに始末されるよね。
少なくとも社会的には。
場合によったら物理的存在そのものまで消失させられるかもしれないけど。
しかしなぁ、四葉が掴んでいるとおり、もはや佐伯閣下の達也への扱いは、なんらかの私怨絡みでしかないように思えるけど。
この点では裏ボスの東道青波のほうがよっぽど筋が通っている。
ただ、そう思ってから見直すと、なんていうか、この作者、女性の登場人物をともすればヒステリーとして扱うことも多くて、そこもマンネリで、なんだかなー、と思う
単純に、女性嫌いなのもしれないけれど。
そんなところも右翼的だよな。
ともあれ、四葉がどんどん先鋭化していってるのと、その傍らで魔装大隊がどんどんしょぼくなっていくのだけど、これ、最終的にはどうするのだろう。
八雲師匠が、どうやら東道の御庭番であるということと、風間もその八雲の弟子であることを思うと、風間自身もどこかで佐伯を切って四葉側につくのかもね。
このあたりの大人の力学についてもこれからか。
で、話題は変わるけど、パラサイト。
もはやパラサイトになった人たちが、人間的理性を残したゾンビみたいになっていて、違和感が半端ない。
さすがに、パラサイトになったにもかかわらず、個体ごとの自由意志で、ステイツが大事!とかの判断が、理性的にも感情的にもなされるのって、どう考えても変でしょ。
来訪者編のときにあったパラサイトの伝奇的気味悪さがもはや微塵もない。
それに、光宣にしてもレイモンドにしても、こんなに本人の自由意志が発揮されてしまうのなら、パラサイトって単にパラサイトどうしで遠隔通信ができる、という便利ツールでしかないじゃないかと思えてくる。
もはや、全くオカルト的な様相が消えてしまって、残念極まりない。
なんか、話のスケールをデカくしていく過程で、最初にあった「設定」もスケールアップしなくちゃいけなくなったのだけど、そのせいで最初はもっともらしく感じていた設定も、ただのホラ話のアホ設定だったことがバレてきて、いたたまれなくなっていく、といく感じ。
来訪者編のときにあったパラサイトの伝奇的要素はもはや皆無だもんな。
なーんか、本巻のどの部分をとっても、劣化しているようにしか見えなくて、ホント、残念。
達也を活躍させると、エリカやレオの活躍場面がなくなる、というトレード・オフも、いい加減、どうにかしてほしい。
もはやレオやエリカたちよりも、四葉の分家のほうが活躍しているからな。
もう少しうまくキャラたちを使ってほしいよ。
そういう意味では、もう各巻冒頭のキャラ紹介の黒地のページっていらないんじゃない?
あんなに掲げてもほとんどの人が出てこないんだから。
とにかく、物語の骨をどこかにちゃんと定めてほしいなぁ。
深雪が拉致られたのなら、これだけ巻数をかけて引っ張るのもわかるけど、なんで使用人の水波ごときにこんなに時間、かけるわけ? という不満がでてくるのも極めて自然なことだと思うのだけど、どうなのだろう。
ということで、あまり期待値を上げずに読んだ30巻。
とりあえず、スペース、空けときます。
あれ、もしかしてこの「奪還編」ってカノープスの奪還のこと? と思ってしまうくらい、最後の水波救出のあっけなさに拍子抜けしてしまったw
だって、残り10頁くらいになるまでずっとカノープスとかUSNAの戦艦とかしか出てこなかったから。
いや、ホント、ビビった。
まぁ、最終的には、水波は救出されたんだけどね。
でも、こんなにあっさり戻ってくるなら、これまで引っ張った意味はなんだったんだ? とは思う。
もっとも、彼女の魔術的負傷?まで含めて復調しているのは、どうにもおかしいので、時限付きなり、条件付きなりで、パラサイトの核を植え付けられたような気もするのだけど。
にしてもねー、
この作者の悪い癖は、あとがきで、今後の展開のあらましを書いちゃうところだよね。今回なら、光宣はラスボスだから、最終巻まで出ます! とか。
正直、ドン引きだよ。
だって、あきらかに光宣が表舞台に出てきてから、この物語って、思い切り疾走感がなくなったんだから。
しかも、今回はっきりしたのは、その光宣のバディになるのがレイモンド、ということでしょ?
この二人、どっちもウザいから、早く退場してほしいんだけど。
なんていうか、子どもっぽい功名心しかないガチのガキだから。
その点では、一条と吉祥寺の二人と変わらないんだよね、物語の中での位置づけが。
で、あんなウザい奴ら、二組もいらないだろ!、って思う。
今回、最近の数巻と比べて、久しぶりに比較的読みやすい気がしたのは、達也の敵が基本的に大人たちで、それなりに権謀術数と巡らせていたから。
あと、真夜おばさまが暗躍していたからw
そういう謀略的要素が入ってきて、その大人の謀略を、そんな浅知恵を使われてもな!、とばかりに、達也が蹴散らしていくところが爽快だということがよくわかった。
要は、小賢しい大人を一掃する唯我独尊の反抗者としての達也、という位置づけ。
で、その爽快さが、一条とか光宣とかが相手だと、圧倒的にチャイルディッシュで、みていられないんだよね。
あと、著者自身も、そういう「子ども」の描写があまり好きではないようで、だからそのあたりの描写は、思い切り下手になる。
逆に、軍人や政治家に謀略を語らせたり、魔法技術の詳細を説明するあたりは、書いてる側もノリノリで書いているな、というのがわかるから。
だから、ノリノリで書けるものでもっと書けばいいのに、と思う。
それにしても、佐伯のババァ閣下は、一体全体どうしたいんだろう。
この閣下様は、どう考えても、遠からず、達也なり真夜なりに始末されるよね。
少なくとも社会的には。
場合によったら物理的存在そのものまで消失させられるかもしれないけど。
しかしなぁ、四葉が掴んでいるとおり、もはや佐伯閣下の達也への扱いは、なんらかの私怨絡みでしかないように思えるけど。
この点では裏ボスの東道青波のほうがよっぽど筋が通っている。
ただ、そう思ってから見直すと、なんていうか、この作者、女性の登場人物をともすればヒステリーとして扱うことも多くて、そこもマンネリで、なんだかなー、と思う
単純に、女性嫌いなのもしれないけれど。
そんなところも右翼的だよな。
ともあれ、四葉がどんどん先鋭化していってるのと、その傍らで魔装大隊がどんどんしょぼくなっていくのだけど、これ、最終的にはどうするのだろう。
八雲師匠が、どうやら東道の御庭番であるということと、風間もその八雲の弟子であることを思うと、風間自身もどこかで佐伯を切って四葉側につくのかもね。
このあたりの大人の力学についてもこれからか。
で、話題は変わるけど、パラサイト。
もはやパラサイトになった人たちが、人間的理性を残したゾンビみたいになっていて、違和感が半端ない。
さすがに、パラサイトになったにもかかわらず、個体ごとの自由意志で、ステイツが大事!とかの判断が、理性的にも感情的にもなされるのって、どう考えても変でしょ。
来訪者編のときにあったパラサイトの伝奇的気味悪さがもはや微塵もない。
それに、光宣にしてもレイモンドにしても、こんなに本人の自由意志が発揮されてしまうのなら、パラサイトって単にパラサイトどうしで遠隔通信ができる、という便利ツールでしかないじゃないかと思えてくる。
もはや、全くオカルト的な様相が消えてしまって、残念極まりない。
なんか、話のスケールをデカくしていく過程で、最初にあった「設定」もスケールアップしなくちゃいけなくなったのだけど、そのせいで最初はもっともらしく感じていた設定も、ただのホラ話のアホ設定だったことがバレてきて、いたたまれなくなっていく、といく感じ。
来訪者編のときにあったパラサイトの伝奇的要素はもはや皆無だもんな。
なーんか、本巻のどの部分をとっても、劣化しているようにしか見えなくて、ホント、残念。
達也を活躍させると、エリカやレオの活躍場面がなくなる、というトレード・オフも、いい加減、どうにかしてほしい。
もはやレオやエリカたちよりも、四葉の分家のほうが活躍しているからな。
もう少しうまくキャラたちを使ってほしいよ。
そういう意味では、もう各巻冒頭のキャラ紹介の黒地のページっていらないんじゃない?
あんなに掲げてもほとんどの人が出てこないんだから。
とにかく、物語の骨をどこかにちゃんと定めてほしいなぁ。