オリンピック報道の陰に隠れてあまり大きな扱いにはなっていませんが、もしかしたら今後の国際政治を大きく変動させるかも知れない事件が今、コーカサス地方で起きています。
グルジョアの南オセチア自治州を巡る紛争で、ロシア軍が侵攻したグルジョア中部のゴリの村では、住民は半ば占領状態で暮らしていると新聞は伝えています。私は2003年5月にこの地方を旅行しました。この地方は以前から治安が悪く旅行者も少なくこのときも一時的に小康状態を保っていましたが、入っている旅行社も数が少なかったような気がします。
多くのことは忘却の彼方ですが、写真がいくつか残っているので紹介しておきます。スターリンの名前も知っている人も今では少なくなりましたが、ここゴリが彼の生地なのです。1922~1953年までソヴィエト共産党の書記長を務めソヴィエト連邦の政治的独裁者でした。その彼はこのゴリ出身のグルジョア人だったのです。
そのゴリをソヴィエト連邦の第一後継者?のロシアが占領しているのをスターリンはあの世でどう思っているのでしょうか。また、ロシア兵は? 今では世界的にはヒトラーと並んで典型的な独裁者として嫌悪されていますが、ここゴリ地方ではいまだに彼を記念しての博物館があり大勢の子供たちが見学に訪れていました。
写真はゴリにあるスターリン博物館を訪れた子供たちです。