この「東西横貫公路」は1954年に計画され1960年に完成しました。この工事に携わった人たちは中国大陸で徴用され台湾に来た元軍人でした。(失業対策)1万人以上の退役軍人が動員され、212名の犠牲者が出た難工事でした。彼らの慰霊碑がありました。この工事は戦争よりも危険だったと、この慰霊碑説明表示板に書かれていました。この工事はただ失業対策だけではなく、中華人民共和国の侵攻に備えるためだったという説もあるようです。
最近トランプアメリカ大統領がイスラエルのエルサレムを首都として認めるという決定をして問題になっています。(国際的には認められていない)エルサレムにはユダヤ教、キリスト教、イスラーム教の聖地が隣接してあり歴史的に対立しています。
キリスト教の聖地はイエスが磔刑にされたとされているゴルゴダの丘にあるイエスの墓でそこには聖墳墓教会があります。そこを2010年に訪れました。そのときの様子をこのブログ(2010年7月1日)に書きました。その一部を再録します。写真はこの教会内部です。
「中はいくつかのセクションに分かれ、それが各々、カトリック、コプト、アルメニア、ギリシア、ロシアの宗派に管理されて競い合っています。ここ全体の出入り口の管理は各宗派の争いにならないようにイスラーム教徒の人にゆだねられています。この話は実に愉快ですね。キリスト教の各宗派間の争いをイスラー教が仲裁しているのですから」
マスコミはイスラーム教徒とキリスト教の対立ばかり取り上げていますが、このような話も時には報じてほしいですね。
ついでにもう一つ。ウズベキスタンのブハラで自由時間に個人でシナゴーグ(ユダヤ教の教会)を訪れたときのことです。受付の人がイスラーム教徒でした。(私が尋ねました)(2005年12月9日ブログに紹介)前者はキリスト教徒とイスラーム教徒、後者はユダヤ教徒とイスラーム教徒の平和共存ですね。
なお、私の訪問後、ユダヤ系でカトリックの元アメリカ国務長官のオルブライトがここを訪問したことが新聞に報じられました。
マスコミは対立だけでなくこのような平和共存の話も伝えてほしいですね。