ウクライナのリヴィウのジョルジュホテルで指定された部屋に入ると写真のようなプレートが目につきました。フランスの小説家バルザック(1799~1850)がこのホテルに泊まりこの部屋を気に入ったと書いてあるのにビックリしました。
私は小説をあまり読まない方ですが、なぜかバルザックが好きで東京創元社「バルザック全集26巻」を購入して夢中で読んだ青春後期がありました。今は手元にはありませんが確かピンク色のクロスの表紙だったように記憶しています。
あわてて、レセプションに確認に行きました。最初に入った時気がつかなかったのですがフロアーにはバルザックゆかりの物が沢山陳列されていました。写真はその一つです。
このホテルに泊まったのはバルザック一人だけではありません。彼の愛人ハンスカ夫人と一緒でした。ハンスカ夫人(1801~1882)は現在ウクライであるヴェルヒヴニァという村で3000人の農奴を持つポーランド貴族ハンスキ伯爵の妻でした。彼女が暇を持て余しパリ在住のバルザックに手紙を書いたのが(1832)きっかけになりついに1833年スイスで密会をします。
1841年ハンスキ侯爵が死にバルザックは1847年ウクライナにやってきます。その時にとまった宿がこのジョルジョホテルと言うわけです。そこで部屋にはこのような物が飾られていました。
部屋のテーブルにこのような紙が置かれていました。キリル文字、フランス語、英語などの文章です。これは英文に翻訳したもののようです。よく見るとラブレターですね。1836年6月19日の日付がありますね。興味のある方は拡大してお読みください。私も一度でもよいからこんなラブレターを書きたかったなー