イスラエルのガザ侵攻が激化していますが、イスラエルには、ユダヤ人以外でイスラエル国籍を持つアラブ人も約20%程度います。彼らの存在についてはマスコミでもあまり報道されていません。彼らの意見、行動も伝えられていません。そこでイスラエルに旅行した際に体験した話を少し紹介します。私が見聞きしたはアラブ人ですがパレスチナ人とも呼ばれます。ここではアラブ人としておきます。
イスラエルの国内をバスで移動をしていると、ところどころに周囲から孤立しているような集落に出会いします。現地のガイドの山崎さん(イスラエル国籍)があれはアラブ人の集落ですと教えてくれました。その時山崎さんとバスの運転手(ユダヤ人)が何か熱心に話し始めました。山崎さんの話によればこのユダヤ人運転手は「間もなく、あそこにいるアラブ人を追い出してユダヤ人の居住区にする」と言っていたそうです。
この運転手さんはほぼ全行程の運転でしたが、最後の行程のエルサレムからテルテルアビブ空港まではアラブ人の運転手でした。空港に入る手前でかなり長くバスが止められました。それは運転手がアラブ人であるためその身分証明書(注)をチェックするためでした。ユダヤ人の場合はフリーパスです。
(注)イスラエルは1948年の独立宣言では「ユダヤ国家」と規定し、ユダヤ人以外をいくつかの「民族」に分類してきましたが、現在の身分証明書はユダヤ人か非ユダヤ人かの区別になっています。なおユダヤ人には兵役の義務がありますが、アラブ人は兵役から除外されています。参政権はあり国会議員もいます。彼らの意見が我々には伝わって来てないのが気になります。なお山崎さんは勿論日本人ルーツでユダヤ人と結婚イスラエル国籍を持ちレバノン侵攻に従軍しています。