アンコール遺跡は9世紀〰15世紀に作られた寺院、僧院、貯水池、橋梁などの1080か所の遺跡群です。なお寺院は当初ヒンドゥー教寺院として建設されましたが16世紀後半に仏教寺院に改修されました。
この世界的に有名な遺跡群の保存修理に日本は中心的な役割を果たしています。(写真左下)その中心的な人物は元上智大学学長石澤良昭さんです
以前NHK教育テレビでポル・ポト政権以前から現在に至る44年間の石澤さんとこの遺跡の保存、修復についての番組が放映されました。(1時間30分?)その中で感動的だったのは「現地の人たちの美意識によって保存、修復」という言葉でした。
以下、「アンコールと生きる」という写真展に後援者としての石澤さんの言葉がインターネット上に公開されているのでつまみ食い的に紹介しておきます。全文は「後援者の声:石澤良昭上智大学学長」をご覧ください。
「アンコール・ワットをはじめ、これらの文化遺産はカンボジア民族の誇りと伝統の象徴である。その保存修復と維持は、そこに住む人たちの手でなされることが必要である。この民族の固有な文化遺産を世界に向かって説明できるのは、誰よりも現地に暮らすカンボジアの人々である。しかしながらカンボジアではポル・ポト政権の時代(1975-79)に遺跡の保存修復の専門家36名がほとんど不慮の死に追いやられた。 私たちがこれまでの経験から得た結論は、「カンボジア人による、カンボジア人のための、カンボジアの遺跡保存修復」が必要であるということである。
写真右上は「バイヨンの微笑」としてよく知られています。佛面が仏の慈悲の光が㈣周を照らしていることを意味しています。