ブータンのパロで民家を訪れた時、石風呂に出会いました。ちょっと分かりにくいですが、手前が熱した石でその向こうが湯船というわけです。前国王の妃ドルジェ・ワンモ・ワンチュックがその著「幸福の大国ブータン」(p172)で次のように記述しています・
「温泉に行かれない人は、家の近くの湯治としてブータン式石風呂があります。石風呂は木桶の中に熱い石を入れて浸かるものですが、ブータン国内の至る所、鉱物質の豊かな水が湧き出るところには、何十と設けてあります。あらかじめ水を張っておいた木桶を、板で二つに仕切って、片方に熱した石を入れて、もう片方に人が浸かります。熱せられた石が、湧き出た薬効の水を温めるので、ミネラル分の癒し効果が高まります。石風呂に浸かると、即座に痛みや苦しみから解放されます