鳥取往復などに愛用していたスーツケースの伸縮ハンドル部分が、動かなくなってしまいました。
持ち手のところにあるボタンを押すことで、柄の部分が伸縮する構造です。
ひとまず分解。
見えているネジを手当たり次第に外していきます。
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小さなネジ二つとると、持ち手が分離。
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さらにネジ4個を外すと、持ち手部分が分解出来ました。 中はこんな風になっていました。 問題はこのパーツの破断のようです。ボタン部分のすぐ脇で折れてしまっています。
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先ほどの折れたパーツは、ここに入っている金属の細い棒を押す役割を果たしています。
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棒の根元側はこんな感じ。だいたいこの位置にきています。
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見事にぱっきり。 U字型の部分が折れてしまって、接着しようにも面積が狭いです。 (そもそもあまり丈夫ではない構造です・・。) プラスチックの破断って、どうしようもないんですよね・・・。
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グルーガンを流し込んで接着面を増やすようにし、スーパーXを塗ってみましたが、駄目。 手持ちの難接着素材用の2液混合接着剤も無効でした・・・。 ホームセンターに行ってプラスチック専用の接着剤を探してみる手もありますが、それでもくっつかない可能性もあります。
どうにか、代わりのパーツを自作できないものか。
手持ちの部材を漁って、穴のたくさんあいた金属の薄いプレートをみつけました。
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このパーツをさきほどの折れたパーツの代わりにしよう。 ちょうど、穴の間隔が既存のパーツにぴったり! もとのパーツに近い感じに、ペンチを使ってカーブをつけました。
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試行錯誤中(失敗段階)。 ボタンの役目を果たすには、やはりバネが必要ということが、いろいろやってわかりました。 そしてバネは、伸び縮みしないとだめで、縮んだままでは機能しません。 考えてみれば当たり前のことを、大変な試行錯誤の末に理解。 こういうの、車輪の再発見っていうんでしたっけ。
そのほか、微調整に次ぐ微調整。 やってもやっても光明が見えません・・・
でも、段々と改善され、最後には、なんとか機能するものができあがりました。
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ボタン部分は、木片でつくりました。 木片と金属プレートは、ひとまずガムテープにて固定。
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木片には穴があいていて、バネの端がおさまっています。 白いスポンジは、プレートの左右をあまりブレずに押すための、軽い固定材。 プレートの両端のガムテで巻いてあるところが、例の金属棒を押す位置。 棒を押せるようにここを堅くするため、小さなプラスチック片をガムテで巻き込んでいます。 (あちこちガムテでいいのか、という話もありますが、ひとまずいいかな・・・)
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最後の保険としては、スーツケース内部にあるこのぽっち。 ここを押してやれば、ハンドルのボタンがちゃんと機能しなくても、柄を伸縮することが出来ます。
実はこのぽっちに気づいたのは、作業も最終盤。 これの存在をちゃんと認識していなかったせいで、筆舌に尽くしがたい、いらん苦労がありました・・・。 (そもそも、このぽっちの存在に最初から気づいていれば、毎回そのぽっちで操作するようにしてしまって、修理もいらないくらいだったのかも。ああ・・・)
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いらん苦労の跡。 柄を完全に短縮したあと、また伸ばそうとしたら動かなくなってしまったのです。 完全短縮状態だと、分解しようにもネジが見えない! スーツケースのプラスチックパーツを削り取りました・・。 ぽっちの存在を知っていれば何の問題でもなかったのに。
で、外したあとも大変な苦労を生むようなミスを。 ハンドルを外したあと、うっかり、柄のアルミパーツを、するりと奥に押し込んでしまったのです。 これを引っ張り出すのに何時間も絶望的なトライアルを・・・(最後には取り出せたけど)。
ここしばらくのDIYの中で、みじめな気分の作業時間(自分の調査不足とうっかりミスによる無駄な苦労)が多かった作業でした。 でもまあ、ちょびっと賢くなったはず。
●ポイント ・構造をしっかり理解してから作業する。 ・トライアルする場合は、条件を1つずつ変える。2カ所変えてしまうとどちらが奏功したのかわからない。
ダンナサマは、 「このスーツケース、もうすごくボロいし買い換えたら」 と言っていましたが、私としては、まだまだいけると思うのです。 復活させることが出来て、めでたい!
この鞄を持って、また旅行できる日が来ますように。
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