コナラ(小楢)の実
<ブナ科コナラ属>
日当たりのよい山野に見られる落葉高木。
樹皮は灰黒色で、
縦に不規則な裂け目がある。
葉は有柄で互生し、倒卵形または倒卵状長楕円形。
先は鋭くとがり、
基部はくさび形または円形で、
ふちにはとがった鋸歯がある。
裏面には星状毛と絹毛があり灰白色。
花は
雄花序は長さ6~9センチあり、
本年度の下部に多数垂れさがる。
雄花は黄褐色で小さく、
花披は5~7裂し、雄蕊は4~8個ある。
雌花序は短く、
本年度の上部の葉のわきからでる。
雌花は1~2個または数個つき、
総苞に包まれている。
堅果は楕円形または円柱状長楕円形で、
下部は小さな鱗片状の総苞片が瓦状にびっしりついた殻斗に覆われる。
<俳句歳時記>秋
柞(ははそ)
<柞紅葉・楢・小楢>
湯けむりに柞もみぢの薄れける 今井 千鶴子
藁草履ははそ紅葉をひつかける 西野 文代
楢山に楢の実青く飛んで雨 木村 蕪城
をんな出て切り口上やならもみぢ 小島千賀子
柞降る針打つ音の夜明けまで 児玉 悦子