熟年の文化徒然雑記帳

徒然なるままに、クラシックや歌舞伎・文楽鑑賞、海外生活と旅、読書、生活随想、経済、経営、政治等々万の随想を書こうと思う。

アマリリスが咲くとキューケンホフを思う・・・花大国オランダ

2005年06月21日 | 花鳥風月・日本の文化風物・日本の旅紀行
   今、植木鉢に植えたアマリリスの球根が綺麗な花を咲かせている。
   普通に地植えすると春から夏にかけて咲くようであるが、私には、3月の末に見たオランダのキュウケンホフ公園のアマリリスが強烈に印象に残っている。

   キュウケンホフは、花大国オランダで最も有名な花公園、別名チューリップ公園であるが、開館時期は、3月22~3日頃から、2ヶ月間ほどで、極めて短いが、この期間に春の花々が、入れ替わり立ち代り咲き乱れる。
   この公園は、Keukenhof(台所の庭)の名前どおり、伯爵の領地のハーブの庭で、1830年にランドスケープ・デザイナーであるゾッハーによってイギリス風の庭園の原型が出来上がった。
   1949年になって、球根花の生産業者と輸出業者が、球根産業のショーケースとして展示会を始めのが最初で、その後、王室公認の業者が毎年世界最大規模の展示会を開いており、一般には、観光花公園として公開されているが、オランダ花産業にとっても重要な所なのである。

   3月に開館しても、まだ花は少ないが、その時、屋内パビリオンで開かれるフラワーショーの主役が、このアマリリスなのである。
   ガラス張りの開放的な建物の中に、所狭しと、色取り取りのアマリリスの花々が、飾り立てられるのである。
   私の記憶では、咲いていたアマリリスは、背丈も高く花も豪華で、正に、オランダ人と同じ様に大きかった。

   屋外の庭園は、大きな池を中心に起伏のある森や林が取り巻き、チュウリップを中心に、クロッカス、ヒヤシンス、水仙、ムスカリ、等の春の花々が、美しいランドスケープ・デザインに基づいて植えられていて、実に壮観である。
   しかし、それは、元々英国調の風景庭園なので、植栽が実に自然で、フランスやドイツ、オーストリーにあるような幾何学的人工的な庭ではなく、起伏のある林の風景に溶け込んでいて、緑陰の散策が堪らなく清清しい。
   北国の為春が短いので、チューリップも櫻も、皐月も菜の花も、一度に咲き乱れる。
   池には白鳥が優雅に泳いでおり、小川にはカルガモの親子が戯れている。

   公園にある唯一の風車が高台で、上に登って遠望すると、周りの球根畑のチューリップや水仙やヒヤシンスの花の帯が絨毯のように広がっていて壮観である。
   この公園のあるリセ地方は、球根の産地で、花畑が多くて、春には、花の絨毯が展開される。しかし、球根を取る為に、花が咲けば、ホンの数日で花が刈り取られるので、広範囲にわたって花のカーペットを見られるのは、運任せである。
   私は、オランダ在住中には、毎年出かけて、壮大なチューリップ絵巻を楽しんでいたが、不思議にもここには観光客は殆ど来なかった。
   風に吹かれて波を打つチュウリップ畑は、実に美しく、また、畑の真ん中に立って周り360度総て強烈な極彩色に囲まれると目がクラクラシテ卒倒しそうになる。
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