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私は、どこか何時もと違った所に行くと、必ず、その街の大きな書店を探して行くことにしている。
昨日は、日産自動車の株主総会の後、みなとみらいの有信堂書店に立ち寄った。ビルの最上階にあるのだが、昼時で、併設の文具店でセールをしていた所為か、かなりの客が居た。
書店には、その店の顔とも言うべきディスプレーに特色があって、店頭に最初に入った時の印象で、どんな本が並んでいるのか、大体分るのだが、場所柄か、ここでは、私の専門の経済や経営関係の本は、完全に、最後尾の書棚に追いやられていた。
興味深いのは、やはり、ここにも、現在、特に若者たちに圧倒的な人気のある茂木健一郎氏と勝間和代さんの関連本を一堂に集めたコーナー(この口絵写真)があって、ベストセラーの一角を占めていることが良く分かる。
私は、茂木氏の講演会を聞いたり著作を読む機会がかなりあるので、最近では、多少新鮮さに欠けて来ているのだが、経済学そのものが、心理学と言うか人間の感情と言った感性を重視したあいまいさなどを意識した方向を志向し始めているので、結構教えられることが多い。
勝間さんの講演は一度だけ聞く機会があったのだが、やはり、今を時めく大した才媛だと思いながらうっとりと聞いていた。
当日、会場に入れなかった若い男女が、外の廊下やロビーに沢山集まって外付けのスピーカーを熱心に聞き込んでいたのにはびっくりした。
私自身、勝間さんの本は、書店での立ち読みくらいで、まともに対峙していないので分らないが、どちらかと言えば、投資や経理会計、経営分析と言った感じの実利と直結した著作などが多いようだし、学問としての経済学や経営学については私の方が年季が入っていると思っているので、一寸、今の勝間さんの著作には食指が動かない。
茂木氏の本も、勝間さんの本も、どちらかと言えば、ハウツーものに近い本が多い感じがするので、その意味からもあまり近づきがない。
私自身、どんなことでもそうだが、非常に奥が深いと思っているので、昔から、簡便なアタック法やマスター術を伝授すると言った本や、ハウツーものを信用していないと言う所為もあってか、あるいは、歳の所為か、今更、努力して上達しても仕方がないと言う気がしているからかも知れない。
早分かり経済学、1週間でマスター出来る××習熟法、サルでも分る○○学とかと言った類の本を書店で良く見るが、書く方も書く方だが、出版社も出版社で、また、これを買う人がいると言うのだから呆れざるを得ない。
先日、神保町の三省堂本店の経済・経営書コーナーに行ったら、流石にサブプライム関連本は陰を潜めたが、やはり、まだ、クルーグマンなどの資本主義の崩壊や経済危機関連本が、かなりの平済みコーナーを占めている。
これまでの傾向から言って、私の場合には、さしずめ、最近出たトーマス・フリードマンの「グリーン革命」や、プラハラードの「イノベーションの新時代」、ジョージ・ソロスの「ソロスは警告する2009」などに触手を伸ばすのだが、今回は、一寸、道草をして、ジャック・アタリの「21世紀の歴史」、アカロフとシラーの「アニマルスピリット」、ラリー・エリオット他の「市場原理主義の害毒 イギリスからの眺め」から、読み始めることにした。
別のコーナーには、先のフリードマンの本やオバマのグリーン・ニュー・ディールを扱った本などを集めた地球環境問題を、グリーンの視点からアプローチした本を集めてディスプレィされていた。
その前には、確か、リーダーシップ特集であったのを、ジョセフ・ナイの本がなかったので、覚えている。
メインの経済関連書棚において、やはり、オバマの著作やオバマおよびアメリカ関連本が大きな比重を占めていて、それに続いて、中国、ロシア、インドなどBRIC’s関連本が沢山並べられているのだが、同じBRIC’sでも、名実共に日本人に取って遠い国ブラジルの本はない。
中国本では、中国に対して好意的な本と将来を危ぶむ悲観的な本が両方並んでいるのが面白い。
八重洲ブックセンターでは、GMやトヨタなど自動車会社関連の棚があり、何を思ったのか、GMの最盛期のTOPであったスローンJrの「GMとともに」が並んでいたのを見て非常に懐かしさを感じた。
この書店の2階入り口の経済書関連の特集コーナーは、クルーグマンの「世界不況からの脱出」のパネルと、日経ヴェリタスの一面「米国夜明け前の苦闘」を並べて、経済恐慌関連本やアメリカ、オバマ、グリーンに縁のある本がディスプレィされていた。
ここにも、先のジャック・アタリの本と、アニマルスピリットが並んでいた。
結局、この書店では、世界大恐慌で始動したアメリカの地すべり的変化の兆しをばねにして、世界的な歴史の変動を見極めたいと言った願望をテーマにしているのであろうか。
全般的に、やはり、時節を繁栄してか、株や投資関連の本が、後退している感じなのが面白い。
昨日は、日産自動車の株主総会の後、みなとみらいの有信堂書店に立ち寄った。ビルの最上階にあるのだが、昼時で、併設の文具店でセールをしていた所為か、かなりの客が居た。
書店には、その店の顔とも言うべきディスプレーに特色があって、店頭に最初に入った時の印象で、どんな本が並んでいるのか、大体分るのだが、場所柄か、ここでは、私の専門の経済や経営関係の本は、完全に、最後尾の書棚に追いやられていた。
興味深いのは、やはり、ここにも、現在、特に若者たちに圧倒的な人気のある茂木健一郎氏と勝間和代さんの関連本を一堂に集めたコーナー(この口絵写真)があって、ベストセラーの一角を占めていることが良く分かる。
私は、茂木氏の講演会を聞いたり著作を読む機会がかなりあるので、最近では、多少新鮮さに欠けて来ているのだが、経済学そのものが、心理学と言うか人間の感情と言った感性を重視したあいまいさなどを意識した方向を志向し始めているので、結構教えられることが多い。
勝間さんの講演は一度だけ聞く機会があったのだが、やはり、今を時めく大した才媛だと思いながらうっとりと聞いていた。
当日、会場に入れなかった若い男女が、外の廊下やロビーに沢山集まって外付けのスピーカーを熱心に聞き込んでいたのにはびっくりした。
私自身、勝間さんの本は、書店での立ち読みくらいで、まともに対峙していないので分らないが、どちらかと言えば、投資や経理会計、経営分析と言った感じの実利と直結した著作などが多いようだし、学問としての経済学や経営学については私の方が年季が入っていると思っているので、一寸、今の勝間さんの著作には食指が動かない。
茂木氏の本も、勝間さんの本も、どちらかと言えば、ハウツーものに近い本が多い感じがするので、その意味からもあまり近づきがない。
私自身、どんなことでもそうだが、非常に奥が深いと思っているので、昔から、簡便なアタック法やマスター術を伝授すると言った本や、ハウツーものを信用していないと言う所為もあってか、あるいは、歳の所為か、今更、努力して上達しても仕方がないと言う気がしているからかも知れない。
早分かり経済学、1週間でマスター出来る××習熟法、サルでも分る○○学とかと言った類の本を書店で良く見るが、書く方も書く方だが、出版社も出版社で、また、これを買う人がいると言うのだから呆れざるを得ない。
先日、神保町の三省堂本店の経済・経営書コーナーに行ったら、流石にサブプライム関連本は陰を潜めたが、やはり、まだ、クルーグマンなどの資本主義の崩壊や経済危機関連本が、かなりの平済みコーナーを占めている。
これまでの傾向から言って、私の場合には、さしずめ、最近出たトーマス・フリードマンの「グリーン革命」や、プラハラードの「イノベーションの新時代」、ジョージ・ソロスの「ソロスは警告する2009」などに触手を伸ばすのだが、今回は、一寸、道草をして、ジャック・アタリの「21世紀の歴史」、アカロフとシラーの「アニマルスピリット」、ラリー・エリオット他の「市場原理主義の害毒 イギリスからの眺め」から、読み始めることにした。
別のコーナーには、先のフリードマンの本やオバマのグリーン・ニュー・ディールを扱った本などを集めた地球環境問題を、グリーンの視点からアプローチした本を集めてディスプレィされていた。
その前には、確か、リーダーシップ特集であったのを、ジョセフ・ナイの本がなかったので、覚えている。
メインの経済関連書棚において、やはり、オバマの著作やオバマおよびアメリカ関連本が大きな比重を占めていて、それに続いて、中国、ロシア、インドなどBRIC’s関連本が沢山並べられているのだが、同じBRIC’sでも、名実共に日本人に取って遠い国ブラジルの本はない。
中国本では、中国に対して好意的な本と将来を危ぶむ悲観的な本が両方並んでいるのが面白い。
八重洲ブックセンターでは、GMやトヨタなど自動車会社関連の棚があり、何を思ったのか、GMの最盛期のTOPであったスローンJrの「GMとともに」が並んでいたのを見て非常に懐かしさを感じた。
この書店の2階入り口の経済書関連の特集コーナーは、クルーグマンの「世界不況からの脱出」のパネルと、日経ヴェリタスの一面「米国夜明け前の苦闘」を並べて、経済恐慌関連本やアメリカ、オバマ、グリーンに縁のある本がディスプレィされていた。
ここにも、先のジャック・アタリの本と、アニマルスピリットが並んでいた。
結局、この書店では、世界大恐慌で始動したアメリカの地すべり的変化の兆しをばねにして、世界的な歴史の変動を見極めたいと言った願望をテーマにしているのであろうか。
全般的に、やはり、時節を繁栄してか、株や投資関連の本が、後退している感じなのが面白い。