「子どもたちのかもし出す空気を楽しんでください」・・・・卒業を祝う会

卒業に向けての取り組みと、来年度に向けての教務の仕事が重なって、とうとう体が悲鳴をあげている井上です。1週間、のどの痛みと微熱がおさまらなかったので、さすがに今日は授業の後に休暇をいただいて病院へ行きました。診断は「急性咽頭炎」ということで、吸引治療と、抗生物質や胃腸薬など7種類の薬を処方していただきました。
治療後、4時間たちましたが、すでに治療の効果がどんどん出ていて、だいぶ楽になりました。お医者さんが処方する薬はすごいですね。



さて、昨日・・・・・

3月4日、卒業を祝う会を開催しました。
多くの保護者の方々と教職員の参加があり、にぎやかな会にすることができました。
ご協力いただきました皆様方に篤く御礼申し上げます。

今回、卒業に向けての大きな通過点であるこの「卒業を祝う会」を行うに当たり、子どもたちは様々な思いを込めて取り組んできました。

音楽の先生が1カ月入院されたことで、この間の練習を子どもたちの力だけで行わなければならなかった。この試練が子どもたちの自覚を高め、学年のまとまりを作り、そして私たち担任が予想もしていなかった力を発揮する結果につながりました。まさに「災い転じて福となす」「ピンチこそ最大のチャンス」の言葉通り、ハンディを飛躍へのバネとすることができたのです。

祝う会、また卒業式への子どもたちの思い入れは、代表児童のスピーチに象徴的に表れていました。

「私たち6年生の目標は、これまでにない最高の卒業式を創り上げることです。」

その卒業式=ゴールに向けて、ラストスパートをかける一歩目が、この卒業を祝う会でした。

担任としては、絶対に失敗することが許されないというプレッシャーの中で、微妙なかじ取りをしてきた感じです。そのプレッシャーが病気となってあらわれたのでしょうか。



今回の祝う会では、終わりの言葉を話した子が、原稿を読まずにマインドマップ1枚を持って、3分間のスピーチをしました。しかもこのマインドマップをかいたのが3日前です。話している内容はあまり整理されてはいませんでしたが、150名以上もの人が聞いている中で、原稿なしで3分間スピーチする小学生。これぞマインドマップによって引き出された力と言えますね。


別角度からモジャ先生も記事を書いていますので、ご覧ください。
「最高の卒業式に向けて・・・卒業を祝う会」
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言葉に視点をあてた授業 【マインドマップ活用授業】

またまた1週間ぶりの更新となってしまいました。
殺人的な忙しさに、さすがの私も体調を崩してしまいました。大声を出したわけでもないのに、のどが腫れてしまい、痛くて普通の声を出すことができません。

昨年は「マインドマップ体験会」での実践報告を話すために、毎週土日に全国各地に飛んでいたくらい忙しかったのですが、今年は昨年以上に過労気味。最大の理由は、学校の教育課程の大改革に手をつけてしまったからです。それに加えて、2月中は19勤務日中10日も出張をしていました。しかも重大任務・・・・・倒れない方がおかしいですね(苦笑)

ということで、毎日更新ができない状況。
もし毎日更新をし始めたら、「また何か新しい仕事法を編み出したんだな!」と私のことを探ってみて下さい。たぶん何か出てきますから



さて、本題です。

2月22日(月)に、隣組のモジャ先生が2月8日(月)に行った「言葉の授業」を追試してみました。さらにそれだけでは深まりがないと判断し、2月24日(水)に授業を発展させてみました。
モジャ先生の授業の様子はこの文字をクリックしてください。


こうした授業への挑戦について、斎藤喜博先生はこのように書いています。

「創造のないところには新鮮なものはない。喜びもない。同じことをくりかえしているところには、固定化があり、沈滞があり、腐敗があり、堕落があるだけである。だから授業においては、一度発見し創造し完成したものは、惜しげもなく突き崩し、次の新鮮な完璧なものを創り出していかなくてはならない。それを一時間の授業の中で、また一つの教材の何時間かの授業の中で、何回も繰り返していかなければならない。そういう新鮮な流動したものを、授業の中に数多く創り出していくことによってだけ、子どもも教師も常に流動し新鮮になる。」(『授業』斎藤喜博著 国土新書)



自分たちが使っている「言葉」に焦点を当てた授業です。

【ねらい】

(1)普段何気なく使っている言葉を意識することにより、音声言語への関心を高める。

(2)自己の成長を促す言葉と阻害する言葉を分類し、より良い言葉を選んで使おうとする態度を養う。

(3)これまでの言語的な成長過程を振り返り、現在使っている言葉がどのようにして身に付いたのかを分析し、自分の生活に活かす。


【1時間目の展開】

(1)自分たちが日ごろ使っていると思われる「プラスな言葉」と「マイナスな言葉」を出してみて、自分自身が持っている内的な言語環境について可視化する。ここでマインドマップを活用するが、教師が自作したワークシートでも同様の効果は得られるはずなので、どうしてもマインドマップを使わなくてはならないということでもない。

(2)自分の言語環境を客観視して考えたことを「今後への決意」として書いておく。


これが1時間目の授業(モジャ先生が考えた授業)の内容でした。
これを私なりに、次のステップに発展させました。

まず、1時間目の授業で、子どもたちから出てきた言葉を、2時間目の資料とするために分類整理しました。


≪プラなス言葉≫
あいさつ的(ごめんね・おはようございます・また明日)
感謝(ありがとう・サンキュー)
共感(楽しいね・OK!・協力しよう・うける!・おもしろい)
責任(自分がやる)
励まし(がんばって・できるよ!・大丈夫・気にしない・ドンマイ・何とかなる・平気!平気!・ファイト・何でもできる!・小さいことは気にするな・次もある・いいことあるって!)
ほめ言葉(おめでとう・すごい!・天才じゃん・ナイス・かわいい・いいね!・うまい!・えらい!・強い!)

≪マイナスな言葉≫
焦り(やばい)
怒り(うるさい・何だよ・ざけんな・ムカつく・さわんなよ・ふざけんな)
怠惰(めんどくさい・やらない・やだよ・~でいいや・ダル)
ネガティブ(最悪・できない・終わった・無理・まずい・じゃあいいよ)
否定(は~?・意味不明)
命令(消えろ・オイッ!・罰金・どっか行け)
悪口(きもい・うざい・バカ・バカじゃないの・死ね・アホ・何だお前・クソ・くさい・けがれる)

(ちなみに、この分類した言葉を使ってマインドマップをかくと、かき方のトレーニングになりますよ。)

1時間目の授業を受けて、子どもたちの多くは、このような感想を持ちました。

『マイナスの言葉を使うと自分がそういう人間になってしまうので、プラスの言葉を使うようにしたい。』
『プラスの言葉をたくさん言おう!マイナスの言葉はなるべく頭から消そう!みんなに言葉でよろこんでもらおう!』
『「がんばれ」「ドンマイ」とかのはげましの言葉をこれからかけていきたい。プラスの言葉よりもマイナスの言葉の方が多かったから、なるべくプラスの言葉を言いたい。』



この「言葉の分類表」と「全員の感想文集」を資料として2時間目の授業の始まりです。


【2時間目の展開】

(1)まずは資料すべての目を通す。
(2)「マイナスな言葉」に視点を当て、4つブランチで“BOI指定”のマインドマップ(なぜ・いつ・誰・気づき)を書かせ、どうしてそのような言葉を話すようになったのかを分析する。
(3)教師の書記による板書マインドマップ化しながら、さらに深い意見交流を行う。
(4)学習の感想を書く。


板書マインドマップがこちらです。


この授業で面白い発見がありました。
実は再雇用の先生が一緒に授業に参加してくれていたので、私から質問をしてみました。

「Y先生、先生の子どもの頃のことを思い出してくれませんか。この資料に出てくるような言葉はどのくらい使っていましたか?」

すると、

「そうですねぇ、ほとんど使っていなかったと思います。“バカ”とか“めんどくさい”っていうのはよく使われていたけど、“死ね”とか“消えろ”とか“やばい”っていうのは使っていた記憶がありませんねぇ。」(ちなみに1950年代)

そこで私、

「なるほど、私の時代(1970年代)には、どうも“やばい”っていう言葉が流行りだした気がするんですよ。“ムカつく”なんてのも、ある時期からみんないっせいに使いだしたことを覚えています。」

こうした話から、授業の中で「時代によって使う言葉が変わってきている」という事を発見できたのです。教師も意図せぬような発見がある授業ほど面白いものはないと思います。


最後に数人の子の感想を紹介します。

『私は、Y先生⇒井上先生⇒私たちと、だんだんマイナス言葉が増えていて、このままいくと、この世の中はどうなっちゃうんだろうと思いました。このマイナス言葉は知らず知らずのうちに、心の中にたまっているようなので、それが爆発する前に、止めたいと思いました。それから、このマイナス言葉をこれ以上増やさないようにしたいです。もっとプラスな言葉を増やして、明るく楽しい世の中にしていきたいと思いました。また、教室内もマイナス言葉ではなく、プラス言葉がたくさん飛びかう教室にしたいです。』

『ぼくは、マイナスな言葉が使われている理由で、言葉を略すことができるのも、マイナスな言葉を使ってしまう理由だと思いました。理由は「きもい」は「気持ち悪い」という言葉の略なので、略すことによって、簡単に言えるようになったからです。それとぼくは、マイナスな言葉も昔から増えているけど、プラスな言葉も少しは増えているんじゃないかなと思いました。理由は、「ナイス、サンキュー、ドンマイ、ファイト」などの言葉は、昔には日本ではあまり使われていなかったからです。これからもプラスな言葉がどんどん増えていくと思いました。』

『私は、「言葉」というのは、世代や国の様子によって変わっていくんだなーと思いました。理由は、昔はマイナスな言葉をあまり使っていないのに、今はマイナスな言葉があちらこちらで聞こえるからです。多分、街やテレビや友達が言っている言葉に影響されて、自分もそういう言葉を使ってしまうんだと思います。でも、影響されたとしても、自分で「マイナスな言葉は使ってはいけないぞ!」と心がければ、悪口などが減ると思います。』

『私は、マイナスの言葉の勉強をして、言葉は人によってどんどん使えられるんだなと思いました。親や友達などから、悪い言葉を覚えたり、テレビから耳に入ってきたりすることで、一人の人に大きな影響が与えられるということを学びました。なので、これからは、人にマイナスの言葉を行ったりしないように心がけたいです。』

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【マインドマップ道徳授業】 わたしのせいじゃない ~責任について~

わたしのせいじゃない―せきにんについて (あなたへ)
レイフ クリスチャンソン
岩崎書店

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私の学級経営で欠かせない授業があります。

「わたしのせいじゃない」

この本はスウェーデンの作家であるクリスチャンソン氏がかいた絵本です。

教師・母親・父親・そしてすべての日本人は、この本を持っていても良いのではないかというくらいに感じる一書です。私の大切な宝物、大切な授業のパートナーとなっています。

この本、持っていた方が良いですよ!



どんなふうに授業をしているかというと、

①1ページ1ページを噛みしめるように読み聞かせながら、子どもたちには「感じたこと」をマインドマップでかかせる。

②本の最後に出てくる「世界的、人類的な課題」を表した写真については、かなりゆっくり見せて、子どもたちの思考を促す。

③最後に感じたことを文章化してもらい、感想を交流する。

こういう流れで45分間の授業をします。




来週の火曜日(1月26日)、私の勤務する香取小学校では「道徳地区公開講座」という東京都教育委員会が推し進めている授業を行います。学校公開なので、私の本気授業を見るチャンスでもあります!ご希望の方はどうぞいらしてください。

この時に行う授業に向けて、私のクラスでは道徳3部作の連続授業を計画・実行中なのです。


第1回「わたしのせいじゃない」・・・責任について
第2回「人間とはなんだろうか?」・・・人間と動物のちがい、脳の発達
第3回「人間とはなんだろうか?」・・・人間の可能性、敬虔

この3回を通して、子どもたちの心に秘められている「道徳性」を引き出していきます。


実はこのシリーズ授業は、井上が20代の若手教師時代に開発しもので、同じ内容で大人向けに1時間の講演をしたこともあります。つまり小学生だけでなく、大人でも目を開くことができるように組み立てた内容になっています。
ご都合のつく方は、ぜひご参加ください。

26日には第3回目の「人間の可能性」をテーマにして授業します。



第1回目の「わたしのせいじゃない」の中で子どもたちが書いた文をいくつか紹介します。


「ぼくは5年の時、いじめに近いことをやっていた。そして『やっただろ』と言われても、他のやつがやったんだ、『オレじゃない』と言っていた。自分が逆の立場になったらなど考えずにやっていた。そして言い訳を言って、そこからぼくはにげていた。自分が暴言をはいた責任なども考えずに言っていた。そして今はいじめとは小さな戦争だと思った。大きな国が小さな島に攻めに行って、村の人たちを殺してしまうのと同じだと思った。」


「5年生のときに、いじめに近いことをやっていたけど、自分はかんけいないとか思うんじゃなくて、同じ人として、いじめや戦争をやめなくてはならないと思いました。国語で水爆などの勉強をしたけれど、全世界の人がやってないから知らない、関係ないなんて思わず、関係ないんじゃなくて同じ人間としていじめや戦争をやめなくてはならないと思います。」


「『~だから自分のせいじゃない』と無関心になってにげたりするのはいけないことだから、ぜったいにやってはいけないことだし、やっても楽しくないからやりたくない。」


「感じたことは、責任を持って行動すれば、この本のような大きないじめはなくなると思いました。主人公の『私』のように、みんなが『私のせいじゃない』と言っても、ずーっといじめの終わりがないと思いました。なので、一人一人が責任を持って行動すれば、豊かな街になると思いました。」


「この本を読んで、責任とは本当にみんながやっていたから自分もやり、それをみんながやったからといって、本当に責任は少しでもやった人はないのか気になった。本当にやった側よりやられた側に責任があるのか知りたいです。5年の時にけんかをした時、ぼくはやっていないと言って責任からにげていたと思いました。」


「私は『わたしのせいじゃない』という本を読んで、今まで『私のせいじゃない』と軽く言っていたけど、実はものすごく重い言葉でした。本の中で、男の子が一人泣いているのに、だれ一人自分のやってことに責任を感じていないし、やった人は男の子の気持ちを全然考えていないと思いました。これからは、人の気持ちをもっと考えて行動していきたいと思います。」


「ぼくは、この本を読んで、みんながぶったからぼくもやるじゃなくて、みんながやるからぼくがわたしが止めないと、そのうち大変なことになるから、『わたしのせいじゃない』ではなく、『みんなが悪い』と思えば、そうだよ、ぼくたちが悪いって、きっと気づくと思います。」


「ぼくは、この本を読んで、みんなでなぐったんだからあやまればいいと思います。でも、みんなあの子が悪いとか、なぐったのにみんな責任を感じていない。この子たちは泣いている子はどうでもいいと思っている。みんなおこられるのがいやで言い訳をしていると思いました。ぼくはだれがなぐった責任をとるんだろうと思いました。」


「ぼくはスウェーデンの本の『わたしのせいじゃない』を読んで、人が変だからといって、その子に暴力をふるったりするのはおかしいと思います。みんな『関係ない』とか『私はみてないから知らない』とか言っていても、その子が暴力をふるわれたら、すぐに『大丈夫?』とか『どうしたの?』とか言えばいいと思います。変だからといって、暴力をふるったりする人たちは無感情なのかな?と思います。飢え死とかする人がこの世界に何万人、何億人もいるなら、1人でも多くすくってあげたいです。」


「世の中には1日に少ししか食べ物を食べられなかったり、きたない水しか飲めない人たちがたくさんいて、家があり、きれいな水が飲め、毎日ご飯を食べられて、快適な生活が送れるのはすごい事だと思いました。今は、その人たちに出来る事は募金くらいしか思いつかないけど、将来、その人たちのために何か出来たらなと思います。」


「『私のせいじゃない』と言っていても、心の中では『私のせいかも』と思うこともあると思います。そういう人は、『私のせいじゃない』と言って、現実から逃げているだけだと思います。
 あと、『私が始めたわけじゃないから』とか『私がやったわけじゃないから』というのは、ただの言いわけで、その事に加わったのには変わりないと思います。
それに、後ろの絵を見て、『知らない人の事だから』というのはまちがっているような気がしました。『知らない人』だとしても、同じ地球にいるのだから、みんな平等なはずです。それなのに国の違いや地域の違いによって、生活や健康か健康じゃないかの違いが出ていておかしいと思いました。
私はよく給食を残しますが、これからは残さないようにしたいと思います。
あと、物語の方で、いじめられている子は、他の子と違うからというだけでいじめられ、『その子がいけない』とか『しょうがない』と言われ、かわいそうと思いました。違っているからと言って、いじめるのは間違っています。それに私は、みんな本当は違っているものだと思います。いつもみんなのまねをしているだけ、自分で自分の個性を消しているんだと思います。」


「自分がそのことを始めていなくても、その悪いことを自分でもやると、自分も関係して自分のせいになるので、自分でやることは必ず責任を持たなくてはならないと思った。」


「この本は、すごいなぁと思いました。理由は、こんな本をかくなんて・・・と最初は思ったけど、この人は、この世の無責任な人に、なにかを伝えたかったと思います。そのなにかはよくわからないけど、たぶん『自分でやったことに責任をもて』って感じのことを言いたかったのかなぁと思いました。これからは責任をもっていろんなことをやりたいと思います。」


「私はこの本を読んで、一人一人が責任をとらないと、いじめは終わらないと思いました。みんながやっているから自分もやるのではなく、みんながやっているから自分が止めないと、自分にとっても、いじめられている人にとっても、一生心に残ってしまうのではないかと思いました。
また、いじめられている人は、いじめられていくたびに、心の傷が深くなっていきます。その心の傷は一生治らない傷にもなってしまうため、いじめは絶対にしてはいけないことだと思いました。」


「『最初はわたしじゃない』とか『みんながやったから私もやった』とか、みんな人まかせだと思う。無責任。逆の立場になったらかわいそう。その場からにげてる。」

「私は責任についてもう一度勉強して、『私は関係してない』とか『私はやってない』という発言が一番無責任だと思いました。この世界に無責任な人がいるかぎり、戦争やテロなどは絶対になくならないと私は思います。」


「ぼくは『責任』と言うのは、『責任もって~』といわれてものをこなしていればいいと思っていました。だけど、『責任』は、もっとちがうことで、寄付や世界の役に立つことをして、はじめて『責任』になるんだなぁと思いました。」


「ぼくはこの本を読んでこう思いました。この物語は一人の男の子が泣いていて、みんなは自分勝手に『私はしていない』や『私のせいではない』と言っていて、自分が悪くないと言っていました。その所をぼくは『私のせいではない』というよりも、『私もやっていた』と言った方がいいと思いました。
そしてもう一つ、みんながその男の子の見た目やへんな考え方がちがうなどの、逆に自分が悪いというのではなく、その男の子が悪いという言いわけをしているみたいと思いました。そこをぼくは見た目や考え方がないと思いました。なぜなら男の子の見た目や考え方よりも、そのけんかを止めないみんなが悪いと思いました。
最後にぼくは写真を見ましたが、これはそれをした人が自分が本当に悪くないと最後の警告みたいのをあらわしたかもしれないと思いました。」



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低学年・生活科でのマインドマップ活用

昨日、2年生の教員からこんなふうに相談がありました。

「生活科で『フェスティバルをしよう』という授業をするのですが、その企画をみんなで考えるときにマインドマップを使おうと思っています。そのメインブランチに何を書いたら良いか迷っているんですが、どのようにしたら良いですか?」

「うん、まずはどんなふうに考えさせようとしているか教えて。」

「はい、ブランチに乗せる言葉を、『ねらい』『感謝』『やりたいこと』『工夫』などにしようと思っているんです。」

「なるほど、でもそれをいっぺんに考えていったら子ども達の思考が混乱するよね。1枚のマインドマップにするのではなくて、今の言葉の1つ1つをテーマにして、何枚かに分けてマップにすると考えやすいと思うよ。」

「あ~!そうですね!1枚にまとめようとしなくてもいいんですね!」

「うん、子ども達が思考しやすい順番に授業を組み立ててあげて、できるだけたくさんの意見が出るように工夫してあげればいいんだよ。たとえば、何のためのフェスティバルかと考えれば、2年間の成長を感じてもらうためでしょ。そしたらまず始めに、自分たちの成長を思い出すための個人マインドマップから入ってもいいよね。」

「なるほど!」

「それで、次にみんなで『感謝』について考えるとか、『内容』だけを考えるとか、細かく分けてあげれば考えやすいんじゃない?」

「はい!そうですね!やってみます!」


その方は、最高の笑顔を見せてくれました。
授業の気づきがあった時の教師の笑顔って素敵です!!!
「楽しい授業ができる!」と確信を持てた時の喜びは、相談に乗っている私にも同じ喜びとして伝わってきます。

なんとか時間の都合をつけて、この生活科の授業を見にいきたいと思います。

実は12月2日(水)に江東区小学校教育研究会がありまして、私も6年国語「やまなし」の授業を公開するのですが、同じくこの記事の2年生生活科でも授業公開があり、さらに1年生の道徳でも授業を公開します。3つの研究部会が同じ会場で授業公開をすることは珍しいことなので、ご都合のつく方は是非参観しにいらして下さい。


【日時】12月2日(水)13:45~14:30 公開授業   14:45~16:30 研究協議会

【会場】江東区立香取小学校  江東区亀戸4-26-22

【授業】(道徳部会)   1年道徳
    (生活・総合部会)2年生活科
    (情報教育部会) 6年国語
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すごい! 花やしきを貸し切り?!

今朝、学級のM君が明るい笑顔でマインドマップと作文を持ってきました。「先生、どんなもんだ!」と言わんばかりの雰囲気がありました。マップを見せてもらった瞬間、
「あっ!このセントラルイメージ、素晴らしいね!なになに???・・・オ~ッ!花やしきを貸し切りにしたんだっ!!!その楽しさが伝わってくるね! ブログで紹介してもいい?」
と話していた私。本人もそのつもりだったようですから、作文と一緒に紹介します。

***********************

ぼくは休みの日の夕方に、お父さんの会社で貸し切りになった花やしきに行きました。
最初にスリラーカーという乗り物に乗りました。音がうるさかったです。
次はビックリハウスに乗りました。ビックリハウスはその名のとおり、ハウスに乗ったらビックリするというハウスです。
最後に乗った乗り物はジェットコースターです。ジェットコースターに乗ったらドキドキしました。
たくさんの乗り物にただで乗れて、いろんなものを食べてよかったです。
最後に○×クイズで5000円券が当たって、たくさんおみやげを買いました。楽しかったです。

***********************

このM君、4月に担任した頃に比べたら、まるで別人のように「セルフエスティーム(自尊感情)」を高めています。私が言わなくても、何かあるとマインドマップで勉強をしてきます。「自ら学ぶ」姿勢が出てくれば人間は必ず向上します。

反対に、たとえ塾に通って勉強をしていても、誰かに「やらされてる」人は行き詰まってしまいます。特に受験勉強はそれが言えるわけです。

「自ら目標を立て、自ら挑戦する」

これが成長・成功へのキーポイントだと思います。
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夏休みの宿題はマインドマップ!!!

今年も夏休みの宿題に「マインドマップ」を課題としました。全部で8種類のテーマでかいてくるようにと指示を出してあります。

まずはパーソナルマインドマップ課題。
(1)自分の夢について
(2)自分の長所について
(3)自分の夏休みについて

そして、4~7月までの学校の授業を復習するためのマインドマップ。
(4)国語
(5)社会
(6)算数
(7)理科

さらに読書感想文を書く前の構想図をマインドマップにかく。
(8)読書感想文MM

この8枚です。1週間に1~2枚のペースでかけば簡単にできる宿題です。もちろんこの他にも宿題がありますが、我が学年は子ども達や各家庭の「自主性」を育みたいというねらいがあったので、夏休みの課題を一律には与えず、一人一人が夏休み前に「自分に合った課題は何か?????」と考えて、自分自身で宿題を用意し、個々にチャレンジしました。

「塾の夏期講習に全力を注ぎたい。」と申し出てくれば「それはどのくらいの分量の課題が出るの?夏期講習の予定表も持ってきて見せて。」と懇談し、それならば十分学べるだろうと見れば学校からの宿題は無くす。反対に課題が合っていないようであれば、学校からの宿題を増やすという対応をしてきました。

さあ、子ども達、十分に力を伸ばして6年生後半のスタートをしているのでしょうか???



今日の画像は、「自分の夏休みマインドマップ」をかいてきたものです。
とてもていねいなタッチでかいてあるマインドマップです。ブランチの滑らかさと言葉のていねい感、そしてイメージをポツポツと入れてある内容から、旅行をして楽しく過ごせた様子が伝わってきます。グアムでサンゴの海にもぐったらタコがいたなんてところは、きっと強く心に残っていたのでしょうね。
セントラルイメージに描いてあるグアム島の図。これを描き終わった時にはきっと5日間の様子をたくさんたくさん思い出したに違いありません。


夏の課題マインドマップは学年で一気に400枚集まる予定です。その中から可能な範囲で私のコメントを入れながら紹介していけたらと思います。
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移動教室のスローガン決め マインドマップの効果的使用法

9月に行う「日光移動教室」に向けて、その準備のための班長会議を続けています。

今回は移動教室のスローガンを決める話し合いをしてもらいました。時間がなかったので、井上がファシリテーターになって子ども達にはアイデアを出してもらいました。会議の見える化、加速化のために、当然マインドマップを活用します。

(1)スタート
まず、スローガンはみんなの気持ちの方向性を決めるものですから、セントラルイメージはハートだろうと簡単なハートを描きます。

(2)討議テーマ
テーマ(柱)となるメインブランチを4本、教師指定で書きます。今回は「生活」「学習」「心」「思い出」というBOIからスタートしています。

(3)話し合い
ここからは実行委員長を中心に子どもだけで話し合いです。井上は書記に専念します。

「心といったら“あいさつ”が大事でしょ。」
「生活といったら“安全”“第一”だよ。」
「学習からは“まじめ”なイメージかな。」
「うん、“まじめ”だけど、そのためには“自分で”“考える”ことが必要だね。」
「思い出は“楽しい”よね。」
「楽しいことは“たくさん”あるといいね!」
「思い出・・・俺は“おみやげ”が浮かぶな。“おみやげ”っていったら“家族”や“友達”だな。」
「思い出いっぱいで“笑える”移動教室にしたいね。」
「日光だから自然も大事じゃない。」

そこで“自然”のメインブランチが新たに伸びる。

「“自然”といったら“ふれあい”だよ。」
「“ふれあい”は“動物”!羊とかヤギとか、牧場でふれあうよ。」
「自然や動物とのふれあい、“民主党”です。」

実行委員長がふざけて言うが、これもまた何かの意味があるかもしれないので、ファシリテーターは拾い上げて書いてしまう。可能性がわずかでもあれば認めてしまった方がアイデアが湧くからです。いいえ、逆にとんでもないところからの方がアイデアが湧くものです。

「“ふれあい”は大事だから、いっしょに行く“川南小”ともふれあいが生まれるんじゃない。」
「それなら川南小とも“友達”になって、“楽しく”移動教室をすごしたいね!」

ほらほら、民主党からどうつながったか分かりませんが、他校ともなかよくすごしたいなんていう心の広がりが出てきました。

「“生活”には“ルール”が必要だよ。」
「“協力”することも大事だよね。」
「それは“みんな”の協力だね。」

「心から“感謝”がつながるよ。」
「それは誰に対する感謝なの?」
「“宿舎”で世話をしてくれる方々や、“見学先”の方々に感謝しないといけないと思う。」

これだけのことを話すのに要した時間はたった10分です。

(4)文章化
このマインドマップを元にして、スローガンの文章に直します。

井上「たくさん出てきた言葉の中で、大事だと思うものを言ってみて。」

子ども達が選んだのは「あいさつ」「感謝」「安全」「ルール」「協力」の5つの言葉でした。

井上「それでは、この5つの言葉を使って、ひとつの文章にしてみよう。」

熱心に話し合う子ども達。するとそのうちに、
「ひとつにまとめるんじゃなくて、分けた方がいいよ。」
という流れになり、最終的にこの2つにまとまりました。

「お世話になる方々にさわやかなあいさつをし、感謝の気持ちを表せる移動教室」

「ルールを守り、安全に協力し合う移動教室」


班長が集まり、こうした話し合いをすることによって、学年のリーダーとしての自覚が深まります。私の宿泊行事指導は、当日を迎えるまでに徹底的にリーダー集団を育て上げて、2泊3日の間、教員がいるのかいないのか分からないくらいに、ほとんどを子ども達に任せます。

よく「それは子ども達が大変じゃないですか?」と言われることもありますが、絶対に違います。この方が子ども達自身、3日間の見通しを持って行動できるし、現地で教員に叱られるようなことは全く無くなるので、本当に楽しめるし、自信にもつながるのです。

この学年の子ども達は、日光で磨いた心を持って、残り半年の小学校生活で、またまた「ありえないドラマ」を次々に起こしていくことになります。

映画の予告編みたいに、今からドラマを予告しておきます!!!

【お薦めの本】
iMindMapの活用書ではありますが、グループでマインドマップを活用するための手法を20ページにわたって紹介されていますので、今回の私の授業に加えて参考になる点が多い本です。

著者の伊藤賢氏はこのように書いています。

「マインドマップを会議に利用することで、まずなによりも会議の時間が大幅に短縮できます。アジェンダ(議題)の作成から議事進行、議事録の提出までが短時間でできるようになります。また、マインドマップをベースに話をすることで、全体像と会議の進行状況、その時点でどの話をしているのかがわかり、参加者の参加意識が高まります。つまりマインドマップを使うことで高い集中力とモチベーションを保ったまま会議を進行することができるわけです。」

今回、私がファシリテーションをして話し合いを進めましたが、重要案件であるにもかかわらず、たった10分で話し合いがすんでしまったこと、伊藤氏が書かれたことを裏付ける事例でもあるでしょう。

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補教先でも授業!授業! 「道徳の“道”とは?」

マインドマップは「イマジネーション(想像・創造)」と「アソシエーション(連想)」を使って人間の発想をとことん促していく効果があります。教師がこのマインドマップを授業の中で上手に活用すると、教室は発言が止まらない状態になります。

今日もそれが起こりました。しかも自分の学級ではなく、補教で入った他学年の授業です。

朝、全校朝会が終わって、担任する6年生を教室から図工の授業に送り出し、さてさて事務仕事を一気に終わらせようと職員室に戻ると、私の机の上に「○年○組の1時間目、道徳の補教をお願いします。」という紙が・・・・・

えっ? いきなりか???
しかも道徳?????

という厳しい状況の中、1階から教室階まで階段をゆっくりと歩きながら授業構想を練る。こういう場合、井上の脳内はフルスロットル状態になるので、けっこうアイデアが湧きます。


教室につくまでに、頭の中では「自分の名前の意味を考える授業」と「道徳とは何なのかを考える授業」の2種類の授業を用意。子ども達の反応を見てどちらにするか決めようと計画。月曜朝一の授業だったので、個人の生き方に迫っていくような難しい授業はやめた方が良いと判断し、後者の「道徳」を考える授業を始めました。

「道」という言葉から何が考えられるか出せるだけ出してみようと授業をスタート。補教で入ったクラスだけに、井上の授業に慣れていないこともあって、始めのうちはポツポツとしか意見が出ませんでしたが、
「道というのは大人の階段を上ることです。」
という意見を階段のイメージで描いた時から、「え?!そんな絵を描いちゃうんだ!なるほど!」という驚きと、何を言っても大丈夫なんだという安心感が広がり、発言が止まらない状態に突入しました。時間切れで授業をやめなかったら黒板が3~4枚は必要だろうというくらい、次々と意見がつながっていきました。

ここに書かれていることを文章化すると、かなり深い意味になっていきます。
授業の最後に私がこのマインドマップを通訳して言語化し、子ども達に話して聞かせました。

「道ということをみんなで考えてみました。道は人生と関係があります。まるでずっと続いていく道を歩いていくようなものです。長い人生には道徳という地図が必要です。それを忘れてしまうと大変に困ります。いろいろなことに迷ったりした時に、その地図があれば考えることができて、良い方法を思い出し、無事に助かることもあるに違いありません。また道を考えることは心を広げることにもつながります。
 道を考えるということは、大人への階段を上がっていくことにもつながります。もしもその階段を降りてしまったら、『アーッ!』と真っ逆さまに落ちてしまうかもしれません。それでも無事に生きていけるようにするためには、まるで病院で検査をするように、折れた心、死にそうな心を蘇らせていくようにしなくてはなりません。それが道徳なのです。
 道徳的に生きてきた人は死んだ後に天国のようなところに行くことになるでしょうが、道徳を知らないで生きてしまった人はとっても怖い地獄が待っています。
 今日は道徳という字から、「道」ということだけを取って、みんなで考えてみました。皆さん、今日の授業を忘れないでくださいね。」
中学校「セルフ・エスティーム」をはぐくむ授業づくり―自己肯定から自尊感情への挑戦
安東 茂樹,静岡大学教育学部附属浜松中学校
明治図書出版

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学級でマインドマップのかき方を指導する

子ども達のマインドマップ技能向上をしていくためにやったことです。

7つのルールに則ってかけている子ども作のマインドマップを黒板に掲示して、その周りに「何が良いのか」をコメントしてあります。

これをみんなが見ることで、学び合い、刺激し合えることをねらっています。


黒板に書いてあることは次のことです。

(1)セントラルイメージをていねいに描いている。
(2)いろいろなところにイメージや矢印などで強調をかけて、記憶にフックしている。
(3)ふきだしを使ってイメージ化している。
(4)意味をしっかり理解しているとイメージで描くことができる。
(5)ブランチの階層化ができている。


今回は社会のテスト勉強をマインドマップでやらせましたが、多くの子は教科書の丸写しになっていて、「マインドマップ風の箇条書き」でした。おそらく目的意識の持たせ方を指導しきれなかった結果です。その目的意識の違いによって大きな差が生まれてしまいました。それは、

「マインドマップでまとめるという宿題をやるため」

なのか、

「テストの結果を出すためにマインドマップという道具で理解するため」

なのかという違いです。


【お薦めの本】
子ども向けの本ではありません。しかし教師として、また親として、ここに書かれている勉強法を知っていることは子どもの将来に役立つと思います。
マインドマップ資格試験勉強法
萩原 京二,近藤 哲生
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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団結できるか? 6年生


私がこの画像のマインドマップを描くに至らせた、子ども達のマインドマップの仲から代表3枚を紹介します。

まずは1枚目。

セントラルイメージがかなり強いイメージを持っています。たくさんのハートがカラフルに重なり合って、いかにも「団結」らしい感じがします。
さらに団結のブランチからは心を一つにしてお互いのことを大切にしていけば、みんなの目的を達成できることが書かれています。
団結のために必要なもの(思いやり、信じる心、優しさ、広い心、努力、団結を考えること)と足りない物(努力、優しさ、広い心、個性を認める)という分析もしっかりできており、これらがあったらどうなるかという未来像まで書かれている優れたマップです。


2枚目。みんなが手をつないでいるセントラルイメージです。

このマップには「決意」が込められています。
「6年生は小学校の最後だから、絶対に団結する!」
「団結したい」ではなくて、「団結する」と断言しているところが素晴らしい。確かにこの子、6年生になってからの行動は、とても積極的に授業を受け、学校の仕事もどんどん引き受けているスーパーポジティブ状態です。
「○○する」というように断言すると本当にそうなりますよ。


3枚目はマインドマップにまとめる技術が高いものです。

絵を描く技術が高いです。6人の女の子は誰かをイメージしながら描いているのでしょうね。楽しそうな姿は仲良く学校生活を送っていきたいという願いが感じられます。
ブランチの描き方もうまく、自然に放射思考となっているようです。さらにイメージをふんだんに使っているところも良い。たった1ヶ月でよくここまで描けるようになるものだと私は驚いています。



この3枚以外にもいろいろな考えが出てきていて、学級集団の力を感じたからこそ最初に掲載したマインドマップに描きまとめてみたわけです。課題をひとつあげると、「男女の協力」という考えが出てきませんでした。ここに大きな改善点があります。



【ブザン公認フェロー必読の書】
『U理論』について語られている本です。
今起きている諸問題を解決するには、それまでの方法を変えていくだけの「方法論」では絶対に解決できません。精神(生命)のもっともっと深いところを変えなくてはならないのです。
かなり難しい内容の本ですが、これを理解し、実践できることがマインドマップの公認フェローには必要だと私は思います。
といっても私、この本の内容を知らない方で、ちゃ~んと実践している方を何万人も知っていますけれどね。そういう実例情報が毎日入ってきます。その方々が「U理論」を知ったら、世の中は革命的に進歩するでしょう。
出現する未来 (講談社BIZ)
P. センゲ,O. シャーマー,J. ジャウォースキー,野中 郁次郎,高遠 裕子
講談社

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学級の意識を高めるマインドマップ 『団結について』

平成21年度も4月6日の始業式でスタートしてから約1ヶ月が過ぎました。そろそろ学級の子ども達も井上リズムが分かってきたのではないかと思い、ひとつチャレンジをさせました。

「“団結”という言葉についてマインドマップで考えてきなさい。」という宿題を出しました。

ちょっとだけ驚いたことがありました。子ども達のほとんどは『団結』という言葉を知らなかったのです。

「先生、団結ってどういう意味ですか?」
「何を書けばいいんですか?」

こんな質問が教室内にあふれました。そこで井上、簡単には教えません。

「ほぉ~~~、そうなんだ!団結って知らなかったんだね。だったらもっといい!団結って言葉の意味を辞典で調べたり、親に聞いたりして理解してからかいてみよう。」

こんな感じに宿題を出して、集まってきたマインドマップを私が1枚にまとめたのがこの画像です。

課題が難しかったこともあるので、団結の意味をまとめてきた子もいますし、どうしたら団結できるのか自分なりの考えを書いてきた子もいます。様々な意見が出るからこそこれだけのマインドマップにまとめることができるわけで、まさに「答え無き課題に対して答えを出していく活動」です。

マインドマップは潜在意識に働きかけをしてくれるので、この1枚を教室に貼っておくだけでクラスが自然に団結の方向に進むんです。これは昨年度1年間の実践で試してありますから必ずそうなります。


さて、これまでの教育、学校の授業では、決まっているひとつの答えを的確に求めていくタイプの授業が主流を占めていました。授業する教員の頭の中にはすでに答えがあって、それにたどり着くための様々な考えを授業で行うというタイプの授業です。それも不必要とは言いません。授業のねらいによってはそういうタイプの授業もこれからも必要だと思います。
高尾山に登るために、いろいろな方法があるように、その頂き(答え)にたどりつくために様々な方法を使えばよい。

ところがこれからの時代は、高尾山だけに登るのではなく、浅間山にも大雪山にも六甲山脈にも富士山にも登らなくてはならない。または海の底や宇宙にも行かなくてはならないような、幅の広い課題が次々にやってくるでしょう。

その時に必要なことは、これまで着けた知識を再構成して、まったく新しいやり方で課題を解決していけるような「智慧」が必要になるのではないでしょうか。

智慧を湧かせるために、6年生ではマインドマップをツール(道具)として活用しているわけですね。


【お薦めの本】
世界の調律 サウンドスケープとはなにか (平凡社ライブラリー)
R.マリー・シェーファー
平凡社

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皆さんのまわりにはいろいろな音があふれていますよね。
しかし耳を澄まして聞き取ろうとしないと聞こえない音もあります。
音を感じて、感性を磨いていくことも教育には必要な気がします。
井上はたま~に、教室から一切の音を消して、子ども達に学校中、町中の音を聞かせることをしています。音だけに集中していると意外な気づきがあるものです。
この「サウンドスケープ」の授業を11月の江東区小研・情報教育部の研究授業で授業者に井上がプロデュースする予定です!

ちなみに、12月には井上が研究授業を公開しますよ~!!!


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「自分の指は第2の脳みそです」

5連休のゴールデンウイークを終え、眠い顔をしながら子ども達が学校に戻ってきました。というよりも、一番眠そうなのは私自身かもしれません(苦笑)


昨年の6年生にはゴールデンウイークの宿題で「出来事をマインドマップに描いてきなさい」という課題を与えましたが、今年の6年生はまだまだマインドマップ初心者運転中ですから、過度な課題は与えません。いろいろと忙しい人たちですから、漢字ドリルを宿題にしました。

それで、連休明けのほやほや状態で、「ゴールデンウイーク出来事マインドマップ」に取り組みました。画像は私がお手本で描いてみた板書マインドマップです。

マインドマップの作業をしている最中の教師の支援としては、とにかく「手を止めない」ということにつきます。そのために「ブランチを余分に描いていこう」「思考が止まりそうになったら別のブランチに飛ぼう」というような言葉かけをしていきますが、そのうちに自分の口からポンと飛び出た言葉に自画自賛しました。

「自分の指は第2の脳みそです!」

そうです。
人間の脳が刺激を受ける身体部分を人体イラストで表した「ホムンクルス」というイラスト図では、人差し指が異様なほどに大きくなっています。つまり、人間の脳を活性化させるためには指をジャンジャン動かすことが一番なのです。

考えたり、思い出したりするときに、じっと腕を組んで「う~ん」とうなる時代は終わりました。動いて動いて脳の中にあるものを見える化していく人が、これからの時代のリーダーです。


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上がっていくセルフイメージ


6年国語「カレーライス」の読解でマインドマップを使ってきました。たった2週間にして、1枚目のこの画像のような高いレベルのマップが出てきました。しかもこれを描いた時間は、視力検査があって半分授業ができなかった「すき間の時間」の20分ほどです。一気に描き上げて、「先生できました。」とさりげなくもってこられたので、私はビックリ。



次の2枚は、本人たちがかなり満足し、ぜひブログで紹介してほしいと言っていたものです。

 

2枚目の子は、自分で描いたマップを見ながら、
「今回はすごい頑張ったよ!なんか自分でもすごいと思った!」
とつぶやいたので、すかさず井上、言葉をキャッチ!ご本人の1枚目のマップと比べさせ、これほど変わってきたんだとビジュアルで納得させると、ご本人は最高の笑顔。マインドマップの取り組みを始めた頃には「俺には無理。」ということが多かっただけに、この1枚でセルフイメージのアップをしてくれたことは間違いないでしょう。

3枚目は、
「ほら、このマインドマップはかなり頑張って描いたよ。」
と言ってきたものです。ブランチの描き方はまだ練習不足なので未熟さがありますが、書いている内容を見ると、教材文の内容を完全に把握し、図式化できているのです。本人も文章読解できたことに大変納得をし、「こことここがつながりがあるんだ。」とか、「この気持ちはつけ足してみた。」など、工夫できた点を説明してくれました。



次の1枚は、「6年生になってから授業がすごく面白くなって良かった。」とご両親に話してくれている子です。



ご両親から「我が子が良く変わっている姿を見て本当に喜んでいます。井上先生のご活躍を心から応援しています。」というお便りもいただきました。これはすごく重要な要素を含んでいますので、あえてブログに載せました。
これからの学校の教師は、目の前の子どもたちを指導しているだけではいけないと思うのです。子ども達を良く変えていく。それはいったいどのような指導をすると変わるのか。どのような心構えでいると変わるのか。そうしたことを大人社会への啓発事例として紹介していくことで、人間社会の諸問題を解決するための力になるはずだと思っています。



学習指導要領は新しく変わりました。
新時代に対応する人材を育成するための指導要領に変わりました。

ところが、それを教育現場で教えていく教師は依然として古い教え方から脱してはいません。多くの授業は「ひとつの答えを求めていく授業」になっており、そこからはみ出す子どもに問題があるとされてしまいます。これは教師だけの課題ではなく学校を支えている各家族の課題でもあります。子どもを取り巻く大人が、戦前からの教育の手法に価値を感じている間は、新学習指導要領のねらいが達成させることはないと思います。

一つの答えを求めていく収束型の教育から離れて、広く様々な答えを無限に出していく拡散型の教育に変化しましょう。


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全国学力検査をマインドマップで解くと

今日は日本中の小学校で一斉に「学力検査」が行われました。
6年生担任の私も試験監督として、ルール通りに立ち会いました。(苦笑)
なぜ苦笑かというと、4時間も試験官をし続けることに慣れていないので、「はぁ~、これなら自分で授業をしていた方が全然楽だなぁ・・・」という気分になっていたからです。


さて、今日の算数問題の中で、私の目から見たらすごく簡単だと思っていたところ、予想に反してけっこう正解が少なかった問題がありました。図の問題です。

*****************

【問題文】
よう子さんたちは、港博物館に行くことにしました。

(1)よう子さんたちは、バスに乗って港博物館に行きます。下の表は、乗車するバス停の時刻表の一部です。

6時 10 40
7時 10 40
8時 10 30 50
 9時 10 25 45 55
10時 10 25 45 55
11時 10 30 50

朝いちばん早いバスは、午前6時10分です。その次のバスは午前6時40分です。

このバス停には、午前9時40分に集合します。
港博物館までは、バスで20分かかります。
午前10時20分までに、港博物館に着くためには、午前何時何分に発車する予定のバスに乗ればよいですか。その時刻をすべて書きましょう。

***************

間違えた子ども達は、どうやら集合時間をおさえることを忘れてしまい、10時より前の発車時間をすべて書いていました。

この間違えは、もしマインドマップをかいていたら絶対に起こらなかったと思われます。算数の問題文には余計な言葉が入っていません。すべて意味のある数字であることがほとんどです。出てきた言葉を確実にマインドマップ化すると、「メモ書き」で問題画像の下にかいてあるようなものになります。赤の矢印でかいたところがバスに乗る時間帯だと分かるはずです。


たとえマインドマップを使わなくても、別の表で書いてもいいし、時刻表に書き込みをしながら解いてもいいし。とにかく問題文を何らかの形で紙に書いてみて、「見える化」をすることでかんちがいに気がつく確立が上がるでしょう。


皆様の学校ではどうだったでしょうか???


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お隣のクラスの実践 【マインドマップ導入】

今日は私の実践ではなく、お隣のクラスの授業の様子を紹介します。

以下は、若手有望教員のH井教諭に書いてもらった文章です。

********************

昨日、井上先生にマインドマップの描き方を学年で指導していただき、こどもたちの気持ちが新鮮なうちに、マインドマップを描かせました。

今日の1、2時間目、避難訓練で十分な時間が取れなかったのですが、こどもたちの集中ぶりは驚くばかり。一気にクラスがシーンとなり、『集中状態に入った!!』という感じです。さっきまで大声で騒いでいた男の子たちが、休み時間も忘れてマインドマップを描き続けていました。

「俺、野球のことでこんなに描けた!」
「紙が足りないときはどうするのですか??」

やる気の言葉は、雰囲気を変えますね。それを感じました。

私も先生の講習で、同じく集中して“描き続ける現象”を体験しましたから、こどもたちが本当に楽しんでいるのがよくわかります。

その後の授業でも、集中力は続いていました。私は、疲れちゃってダメになるかなと心配したのですが、どうやら逆のようで、彼らにとっては相乗効果で、次の授業も集中して取り組んでいました。

********************

井上学級でも昨日は宿題で「自分の好きなもの」を描いてもらいました。
初めてにしてはずいぶん上手なマインドマップが提出されてビックリしています。


さて、今日の放課後、クラスの中学受験組を集めて、『井上式・中学に必ず合格する方法』を伝授しました。内容に関しては極秘の極秘。企業秘密です。

学級通信には書くかもしれません。

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絆―冬は必ず春となる
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