次につながる練習試合

監督「練習試合なんてする必要はない!相手に失礼だ!」
選手「いいえ!努力するからやらせてください!」
そんなやりとりが毎回続いている新チームです。

今日も朝から車の中で叱る。
「初めての遠征なのにレギュラーがそろわないんだから車から降りろ。昨日遊んでいたんだろ。それで体調を崩して休むようなチームは試合なんてする資格がない。もう一人は連絡もなしに休んでいるじゃないか。早く全員降りろ。」
何にも答えない子ども。無言の時間がすぎる。じゃあいいやと車を走らせず、何か言うまで待つ。15分してやっと「試合をさせてください。」

けっきょく試合をしてもお粗末なもんです。


この新チーム、メンバーのほとんどが「末っ子」です。夢というか妄想というか、良く言えば希望というか、そんなものばかりが大きくて、実態が伴いません。そこで、大きく自立と責任感を促すために、ひとつの方針を示しました。

「練習、練習試合の時に、いっさい大人の世話にはならずに、自分たちのことは自分たちでやること。もしほんの一瞬でも大人の世話になっているところを私が見たら、次の練習試合はなくなると思いなさい。」

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「適材適所」
フリーポジションの小学生バレーは、身長に関係なく自分を最大に生かすポジションが確保できます。今日の練習試合で新チームの能力が最大に生かせるポジションに変えることを決めました。

6年生レシーバー3人で徹底的に拾い、エースが1発で決めるというチームにします。エースは170cm近くになるはずですから、ブロックの上から打てるように必ずなります。セッターも3年生にチェンジしましたが、エースとの相性を考えれば絶対にこの方が良いのです。セッターを替えた午後から見ちがえるようなスパイクになったのが証拠です。
今変えなければ教育大会には間に合いません。断行します。

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練習試合の最後に言いました。
「練習試合をすれば、今日のように厳しいしつらくて苦しいことしかないよ。全然楽しくないよ。それでもまたやるの?」
なんと子ども達は、ニッコリ笑って、
「やりたいです!!!」
次もやらせてもらえるんだと喜んでいるのです。
私自身、この子たちを追い込みすぎていることは重々分かっているだけに、可愛そうな気持ちになってしまいました。


大丈夫。きっと勝てるようにしてあげるから。
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