1年生へのサーブ指導日記

体育館で見ていた方々には分かると思いますが、1年生のサーブ個人指導を試みました。その理由は、サーブ練習をしている様子を観察していて、(そろそろ細かい指導を入れたら伸びる感じがしてきたな)と感覚的に判断したからです。理屈(理論)ではありません。雰囲気を感じ取ったと思ってください。別の言葉で言えば、このような感じが「指導感覚」という言葉を超えた何かなのです。経験でしょうかね。

結果から言えば、サーブを遠くに飛ばす技術を一気に伸ばせたということになりました。1年生本人は、これまでいくら頑張って練習しても、上級生のようにはサーブが飛ばないことを、1年生なりに悩んでいたのでしょう。ネットまで7mのラインからサーブを打って、ネットを超えたとき、うれし涙を流していました。

ではどのような指導をしたのでしょうか。
(1)トスをあげる位置を間違えていたので、前足のつま先あたりに投げられるように練習させた。
(2)手の握り方を間違えていたので、5本の指全部を直させた。
(3)腕を伸ばしたまま降っていたので、本当に力が入るのは、ひじを少しだけ曲げて打つことだと体験させた。
(4)打つ前の腕の引き方が足りなかったので、最初から思い切り腕を引けるようなフォームに変えた。
(5)右足から左足への体重移動ができるように練習させた。
(6)ボールのどこを打てば一番飛ぶのかを実感させた。
(7)打つ前にどこを見たらよいのかを教えて、練習させた。
(8)かまえた時には力をぬいて、打つ瞬間だけ「グッ」と力を入れることを教えた。
ざっとこのような指導を入れているわけです。小学生への指導は、こうして細かく分けて教える必要があります。

まだ完全に身につけたわけではなく、たまたますべてがうまくいって、10本に1本くらいナイスサーブが出るレベルです。
人間のコンフォートゾーンはけっこう恐ろしくて、うまくいってもすぐに元に戻っていきます。ですから指導者は、一喜一憂することなく、できなくて当たり前、できたらそれを強化するために、高い評価をしてあげる。このくり返しで子供たちを伸ばしていきます。
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