地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

東関東新緑DC紀行 (1) 久留里線キハ30

2006-05-01 15:00:27 | 国鉄型車両


 季節はまさに新緑、しかも今年は何ともうれしいことに花粉が早々にほぼ飛び終わってしまった……(^o^) というわけで、この春は花粉症になって以来はじめて、芽吹きの季節にヒノキの木が如何にも多そうなエリアに繰り出してみることにしました。そこで、特に狙いを定めたのが、味わい深いDCがまだまだ現役で残っている千葉・茨城の各路線。これからシリーズで撮り鉄日記をご紹介して行くことにします。
 
 最初に訪れたのは、だいたい2年ぶりになるJR久留里線。ここは一応JRであることは確かなのですが、使われている車両がキハ30・37・38といったラインナップであり、今やJR全体から見て珍車の宝庫であること、しかもその結果として (独特の塗装もあわせて) JRというよりも非電化ローカル私鉄のノリに近いものが感じられることに魅力を感じております (^^;)。もちろん、行き止まりの終点である上総亀山へ向かって袋小路を進んで行くあの雰囲気といい、横田と久留里におけるタブレット交換といい、さらには味わいを尽くした各駅の雰囲気といい、人それぞれに魅力を数え上げたらきりがないでしょう (^^;;)。
 そんな久留里線、前回訪れた際にはまぁそれなりに撮影したつもりではあったのですが、何故かその日は、久留里線の至宝にして全国のJR線上では最後の現役車両となってしまったキハ30が、3両とも木更津のクラの中で寝ているという悲劇に遭遇してしまったのでした……。
 そこで今回の目標 (=というか悲願) は「何としてでもキハ30を撮る!」ということでした。特に最近は関東鉄道でキハ30・35の残党を撮るたびに、10代の頃あれほど「ボロ」とバカにしたはずの車両たちの野暮だけれども健気な雰囲気が愛おしく感じられて仕方ありませんので……(^^;)。

 まずは横浜駅東口からアクアラインバスに乗って木更津へ。渋滞に巻き込まれることもなく快調に走ったバスは、定刻よりも早く木更津駅東口に着いてしまいました。そこで早速、駅前広場の南から機関区沿いに延びる道路に向かいますと……何とキハ30の3両横並びが!! JR現役車としては3両しか現存しないはずなのに……その3両がまさに自分の訪問を待ち構えて歓迎してくれているような……。奇跡としか言いようがないシーンを目にしたことによる感動で手が震えてしまいましたが、何とか撮影に成功しました (^o^)。

 そんなこんなで柵の外から撮影していますと、今度は何と機関区の中から作業員のおじさんがコンデジを片手に現れ、やはり私と同じようにキハ30・3並びの図を激写されていました。そこで、機関区入り口の門越しに会話をしたのですが、如何にもな房州弁で曰く「長年木更津機関区で久留里線の車両保守につき合ってきたけれど、3両しかないキハ30がこんな感じで並ぶのは見たことがないもんで、思わずロッカーからデジカメ持ち出して来ちゃったよ……」とのこと。現場の職員の方にとっても超レアなわけですから、横浜からアクアラインに乗ってきたばかりの私がドンピシャで巡り合わせるのはまさに宝くじ大当たりレベルの話でした……!
 しかし、これだけの当たりが出てしまうと「運を使い果たしてしまったのではないか?」と疑問に思うのも事実。そして実際、その後の久留里線撮影はハラハラの連続になってしまったのでした……。↑の横田駅でのカットは一番マシな部類ということで、続きは改めて……(^^;