上毛電鉄創立80周年記念イベント訪問ネタの第2弾は、1980年頃までの黄色一色旧塗装を身にまとってファンの前に美しい姿を見せたデハ104の話題です~。
上毛の古豪・デハ100形は、1928年の上毛電鉄開業時に4両が導入されたもので、昭和初期の電車らしくお椀型通風器を屋根に載せているあたりも含めて如何にも地方私鉄らしい電車として長年活躍してきました。しかし80年に元西武車の入線により2両が廃車となり、残った2両は区間運転用として活躍を続けたものの、90年代後半になるとその用途も廃止となった結果、101がバラストホキ牽引車&イベント用車として残り、104は廃車……という経緯をたどって来ました。
ただ、101・104は揃って群馬県産業遺産の指定を受けているとかで、104もすぐに解体されることはなく、長らく物置代わりとして使われてきました。車庫の片隅でボロボロな姿をさらしていたのはかなり痛々しかったですが……。
そんなデハ104が、このたび上毛電鉄創立80年に合わせて美しく整備され、しかもかつての黄色一色カラーを身にまとったということですからもう大変! いろいろな私鉄関連書籍を読むにつけ、黄色一色時代の上毛旧型車百花繚乱ぶりに、いつも「もっと早く生まれていれば……」という思いを抱いていただけに、1両が当時の姿を再現しただけでも本当に満足です (^^)。
しかも、何がとりわけ感動的だったかと申しますと……車体だけでなく、床下の台車・機器類までもグレーで丁寧に塗装され、とても廃車済みの車両とは思えない (と申しますか、まさに全検上がりの車両としか思えない) ほどピカピカなことです!
これだけでもファンサービスとして十分過ぎるほどだと思いますが……さらには何とパンタグラフまで上がっており、今にも釣掛サウンドを奏でながら動き出しそうな雰囲気に、「訪れて良かったぁっっ!!」という喜びは絶頂に達したのでした v(^o^)v。
特に、この2カットを撮影したのは、記念列車が大胡から中央前橋へ出発した直後で、ちょうどそれと前後して、車庫の一番奥に留置してあったデハ104が713+714編成によってこの位置まで引っ張り出されて来たのですが、その頃、上毛電鉄を訪問したほとんどのファンは、乗るか沿線で撮るかのどちらかでしたので、大胡の車庫周辺には私を含めて2~3人しかいませんでした。というわけで、美しい姿をほとんど独り占め……!
何はともあれ、ここまで徹底したレストアぶりを実現してファンに披露して下さった上毛電鉄には、とにかく感謝!感謝!です。これからも丁寧に保存して頂き、今度は開通80周年=デハ100形登場80周年の際に改めて美しい姿を披露して欲しいものです。その際には、もっとサイドから写真を撮りやすいようにして頂けるとありがたいですね~。