
京阪電車の浜大津駅は、京津線と石山坂本線を結びつける中枢であるということで、それなりに規模の大きい駅なのだろう……と予想していたのですが、意外や意外、狭い島式ホームがあるだけの駅でしたので大いに拍子抜けしました (^^;)。京津線の電車は浜大津に到着して客を降ろすとすぐに引上線に入ってしまい、そこに石山寺行の電車が入線するという要領です (逆もまたしかり)。ダイヤ乱れなどが発生したら結構ややこしいことにならないか……と思うのですが、そこは慣れたもので、電車は大きな滞りもなく駅前の交差点を堂々と横断して駅に出入りしていました。そんな小気味よい光景を橋上駅舎に向かう階段から見下ろしていますと (上の画像)、時間が過ぎて行くのを思わず忘れそうになります (^^;)。

この石山坂本線、浜大津駅前の交差点から次の三井寺駅までのあいだは併用軌道になっており、しかも交通量はさほど多くないため、割と落ち着いて撮影することが可能です (^^)。たま~に側面広告が付いた車両もありますが、基本的には緑のツートンがよく似合う落ち着いたデザインの電車がゆったりと行き交っている光景には心からのなごみを感じるんですよね~。ひょっとすると、いろいろな形式や広告塗装が入り乱れ、しかもクルマの観光客でしばしば渋滞が起こる江ノ電の併用軌道よりも、はるかにこちらの方が落ち着いて楽しめるかも知れません。
そんな石山坂本線、浜大津から坂本まで乗ってみましたが、車庫があり7分半間隔区間の終点でもある近江神宮前までは、住宅街の気軽な足といった雰囲気そのもの。これがさらに滋賀里以遠になりますと (滋賀県の「滋賀」って、この小さな集落から取っているのでしょうか。神奈川宿→神奈川県というパターンと似ている……)、琵琶湖を間近に見下ろす棚田の丘の中腹を結構豪快にカッ飛ばして走りますので、意外と車窓の変化に富んでいるのが面白かったです。またいずれ、緑したたる盛夏や、雪降り積もる厳寒の季節に、この小粒な緑の電車を撮ってみたい……と思ったのでした (^^)。