地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

うどんよりも琴電 (9) 逆転保存の23号

2006-07-26 16:15:18 | 地方民鉄 (琴電)


 9回にわたってお送りしてきた琴電寄り道シリーズの最後を飾るのは、レアなニス塗り内装を保ってきたがゆえに、志度線の旧型の中では恐らく最も人気があると思われる23号です! 
 近鉄から譲り受けた4両の20形は、一応あれこれ外観に手を加えられてのっぺりとした (?) 車体となっているため、琴電オリジナル旧型車に比べればインパクトが弱そうにも見えます。……しかし実際には1925年製で、1000・3000形よりも1歳年老いた車齢81年!! 



 そして、ニス塗りで残る23号の車内に一歩踏み込みますと (瓦町から今橋まで23号に当たりました! *^^*)、ドアの脇の柱には如何にも大正モダニズムを物語るかのような彫刻の装飾が残っています。これはもうそのまま、産業遺産にとどまらず文化遺産モノ! 



 今回訪れた7月7日の時点では、今月末のダイヤ改正以後、そんな23号も22・24号とともに800形と世代交代して廃車となってしまう……と聞いておりましたので、とにかく惜別の思いで必死にシャッターを切り続けました。しかしその後事情は一転、ことでんHPにおける「20形さよなら撮影会」の告知によりますと、23号の廃車を惜しむ声が数多く寄せられたことから、当初保存予定の21号に代えて23号を保存する方針に変更したとのこと!! もちろん今後はイベント走行・展示などがメインとなるでしょうが、美しく貴重なニス塗りの車内を今後も味わうことが出来るわけですから、琴電の大英断に拍手!ですね (^^)。
 ちなみに……8月の今橋イベントは、海外出張につき行けません。それさえなければ、8月は割と個人的に日程の都合がつきやすいことから、必ず馳せ参じるつもりでしたが……。
 それはさておき、23号の動態保存にあたっては、300号の楕円窓が復活したのと同様、幕板部分にもともとあった円弧を描いた明かり取り窓が復活するのか、そして塗装はどうなるのか……気になるところです (まあ明かり取り窓の復活は込み入った工事だけにコスト的にムリでしょうね ^^;)。

 というわけで、僅か3時間のあいだに100数十カットも撮り続けた (^^;) 渾身の「出張寄り道ことでん編」をお楽しみ頂きましてありがとうございました。m(_ _)m