地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

長電オリジナル車両&塗装の現在

2007-02-01 20:19:00 | 地方民鉄 (甲信)


 長野電鉄1000系「ゆけむり」がデヴューして間もなく2ヶ月。2本中1本の展望席ガラスにヒビが入ってしまい、特注品が完成するまで湯田中寄り先頭車が封鎖扱いとなってしまったのは少々残念なことですが、とりあえず地元長野で大いに注目を集め、特に宿泊旅行の行き帰りにちょうど良い時間を中心に利用が大きく伸びているといううれしい話題を耳にします (^^)。記録的暖冬のせいで、雪煙を上げながら力走するシーンはほとんどお預けになっているようですが、とりあえずこの週末あたりは雪景色をゆく1000系の姿を楽しむことが出来るのでしょう……。
 そんな1000系の活躍によって、長らく務めた特急運用の第一線から退いたのが、もはや古豪の域に達しつつある2000系……。とはいえ、幸いなことにダイヤ改正後もそれなりに活躍の舞台が残されており、朝夕のB特急、そして午前中の長野~須坂間運用を中心に(入りやすいスジは長電HPをご参照下さい)、変わらない優美な姿を見せてくれます! そして気がついてみれば、赤とクリーム色の長電カラーを身にまとっている現役車両は、もう2000系のA・D編成だけなんですよね……。



 そして、2000系が現在の塗装に変更されるまで、2000系を含む長電車両のスタンダードだったのが、この胴回りと幕板が赤いバージョン。ですが、その最後の2両になってしまった除籍済みのOS10も、訪れるたびに色が褪せつつあり……非常に寂しいですね (-_-)。しかも、長電は最近、余剰車あるいは事故車として須坂の構内に放置されていた3500系の非冷房車を、相次いで解体したり東京メトロに再譲渡したりしてしまいましたので、次に解体するとしたら……このOS10が対象になるとしてもおかしくないでしょう。思い出してみれば、長野周辺地下化のシンボルとして新造されたOS10は、上信電鉄の6000系や250形、そして富山地鉄の14760形と相前後して現れた「80年代の地方私鉄の星」だったわけでして……。地方私鉄が新造車を用意できるほど元気だった時代があったことを思い出させてくれる車両すら、僅か1形式1両ずつで保守コストがかかること、そして冷房付きで登場しなかったことが仇になって、早々に余剰車となる運命をたどったわけです。
 そこで頭をよぎるのは、OS10と長電標準塗装ともどもこのまま完全に消えるのはもったいない!ということです。2000系が旧塗装を復活させてくれれば良いのですが……(^^;)。