地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ソウル電車漫遊録 (3) 1号線抵抗制御1000系

2008-03-04 07:09:31 | 韓国の鉄道


 韓国国鉄の抵抗制御車・1000系は、拡大を続けるソウル首都圏の輸送需要に応えるべく大量に増備され、その一部は今でもそれなりに大活躍を続けています。そして、国鉄京釜・京仁・京元線と相互乗り入れをするソウル地下鉄1号線も、開業以来国鉄1000系と同規格の車両 (地下鉄1000系) を揃えてきました。そのほとんど唯一最大の違いは……国鉄線のスカ色に対し、地下鉄1号線は「クリーム地+窓周り赤」という塗装をまとって来たことくらいでしょうか (^^;)。
 しかし地下鉄1000系も、製造後25年廃車ルールに従って、日本の301系顔をした初期車から廃車が進んでいるのが現状……。その代替として、地下鉄3・4号線で大量に走っているVVVF車と同じような車両も1号線に投入され、やはり1000台の番号を名乗っていますので、初心者にとっては難解な世界です。京急に新旧1000形があるようなものでしょうか (^^;)。というわけで、現在地下鉄1号線に在籍する抵抗制御1000系の生き残りは、車齢が新しい中間増結車と、その一部に地下鉄VVVF車風のマスクをくっつけて先頭車化した車両の寄せ集めだということになります。



 この地下鉄1号線1000系は、1号線のラインカラーである赤が103系風の車体にとても良く似合っているだけでなく、先頭車も田の字窓車ですので、うまく遭遇すると非常にうれしく、個人的には首都圏電鉄を利用する際のお楽しみの一つだったりします (*^^*)。しかしこの車両は同時に、とにかく滅多に当たらない車両の代表格でもあります……。何故なら、ただでさえ地下鉄1号線の短さゆえに、編成数がそれほど多くないだけでなく (数本~10本程度しかない?)、運用区間が非常に広範囲にわたっているからです。北は京元線・議政府、南は京釜線の餅店、西は京仁線の仁川まで、しかも普通列車オンリー……。
 このように、雲をつかむような世界の車両である地下鉄1000系を、出張ついでの行き当たりばったりで駅撮りをしているあいだに1本でも撮ることができれば、それだけで間違いなく宝くじ当選レベルのラッキーさだと言えましょう。1枚目は龍山駅、2枚目は京仁線の素砂駅での撮影ですが、別の駅で1時間半ほど待っていても、自分が立っているホームにばかり地下鉄1000系が立て続けに現れ、肝心の向かいの線路には全く来ない……というヒサンな事態に遭遇したこともありますので……(T_T)。本来であれば2枚目のような、架線柱が目立ちまくりの画像はボツにしたいところですが、地下鉄1000系に限っては許容範囲とせざるを得なかったりします。京仁線といい京釜線といい、複々線でダイナミックなのは良いのですが、どこでも緩行線と急行線のあいだに架線柱が立っているのが残念です (汗)。