地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

小田急3月ダイヤ改正と5200形の今後 (下)

2008-03-06 10:02:00 | 大手民鉄 (小田急)


 先日の記事では江ノ島線の話題ばかり炸裂させてしまいましたが (笑)、いよいよ来週末に迫った小田急改正でもう一つ感慨深いのは、箱根登山線乗り入れの4連化に伴う急行直通の廃止です。このことは、かねてから進められていた小田原駅・旧箱根登山ホームの大型車4連用化改造と、風祭駅の相対式4連用ホーム化改造の様子から予想できてはいたのですが、いざ箱根登山直通急行がなくなる……と聞きますと、ひとつの時代が終わるなぁ、という思いが募ります。
 かつて中型車の時代から連綿と続いていた急行の湯本直通……とくに三十路以上の世代の方でしたら、大型車が増える一方の70年代末から80年代前半の頃、一般車の運用の中では一番格上なはずの湯本急行が相も変わらず2400形で運行され、いつでもメチャ混みなうえに夏は死ぬほど暑かったことが強い印象として残っておられることと思います (^_^;)。湯本急行と併結の江ノ島急行も2400の指定席で、これまたメチャ混み (^^;;)。というわけで、かつては「2400という電車は何でこんなにボロくてショボいのか」と思っておりました。もっとも、ボロくてショボいと言えば、当時の江ノ島線各停の主力・釣掛4000もそうでしたが (こちらは大型車で釣掛なので元々大好き *^o^*)、今では2400も4000も追憶の彼方の味わい深い車両として「ちゃんと撮影しておけば良かった……」と後悔しまくりです (汗)。
 それはさておき、そんな湯本急行が、箱根登山線内の改良に伴い一気に大型6連化されたのは拍手喝采ものでしたが、6連は相模大野~秦野間の混雑には対応できても、登山線内では所詮長過ぎたことは否めません。バブルの頃ですら平日は空いており、景気がどん底だった90年代はもっと閑散としていたのを思い出します。
 したがって、輸送力を適正化し、都内からの観光客は出来るだけ特急に誘導するだけでなく、長年の懸案だった風祭駅でのドアコック操作の廃止を実現する今回の4連化は、まことに合理的な判断だと思っております。急行で箱根登山線へ向かうにしても、小田原駅での乗り換えは階段の昇降を伴わないラクチンなものですので、利用客への負担も最小限なものと言えるでしょう。



 それでも……「急行」の表示も凛々しい堂々の6連が、急勾配と急カーブのためとにかくノロノロとしか進めない……という箱根登山線ならではのギャップを楽しむことが出来なくなるのも事実。小柄な箱根登山車が70km/hほどでキビキビ走るのに対して、小田急の急行は所要時間が2~3分余計にかかるのが当たり前でしたので、「どこが急行だ」とつぶやいたものです (笑)。しかし、既に箱根登山車が入生田から下りてくることはなくなり、今回画像をアップした風祭駅の3線レールも撤去され (そもそも線路配置自体が構内大改造で変わりました)、まもなく「急行」も消えるとは……何もかも変わって行きますね (-_-)。
 ダイヤ改正の内容を知って以来、この区間を行く5200形の6連をもう一度撮っておきたいとも思ったのですが、小田急顔の5200形6連が確か7編成 (あるいはそれ以下? 最近も5262Fが相模大野で解体されているのを目にして悲しいです……) まで減ってしまった現状では、既に非効率の極み。3000形を撮っておくのも大事な記録なのかも知れませんが、「やっぱこんな電車のためにデジカメのバッテリを使いたくないな~」と思うのも人情です (爆)。昨年末たまたま、入生田駅で3000形の各停湯本行と各停小田原行が交換するというレアなシーンに遭遇したのですが、「3000だから要らない」と思って撮らなかった私は、どうせ気の利かないダメ人間なのかも知れません (笑)。
 というわけで、個人的な関心は既に、新松田~小田原~湯本間の区間運転4連がどのような車種で運行されるのかという点に移っており (^^;)、果たして田の字窓5000形と、5200形の最近4連化された編成を中心とした運用になるのかどうか注目しております (この4連化は当初、いくらネットや雑誌で眼にしても半信半疑だったのですが、先日ついに目撃して仰天。さらに「5200の10連急行」も目撃しました。う~撮りたい!)。そして、もしそうなれば、小田急顔最後の聖域が生まれることになり、万々歳ものですね (*^^*)。現状でも、4連の小田急顔率は6連と比べてかなり高いですから、8000・1000が混ざるとしてもそれなりに楽しめるだろうと予測しています。個人的には、5000・5200の一部を箱根登山に移籍して、箱根登山1000・2000と同じ塗装に!と期待しているのですが、そんな気配が全くない以上、所詮は妄想で終わりそうですね……(^^;)。