福岡を中心に巨大な鉄道・バス網を作り上げ、独特のカルチャーを誇ってきた西鉄は、今年で創立100年を迎えたとのこと。既に北九州の路面電車網は子会社の筑豊電鉄を除いて切り捨てられ、宮地岳線の不採算区間も廃止となった今では、西鉄は何やら鉄道とバスの主従が逆転しているのではないか……という印象も否めません (汗)。しかし、とりあえず大牟田線の朝のラッシュアワーを眺めていますと、なかなかどうして、九州男児的な質実剛健さを漂わせる通勤車両の長大編成が頻繁に行き交っているではないですか! そこで「たとえ天神界隈が西鉄バスセンターに出入りする高速バスに埋め尽くされようとも、やっぱり西鉄大牟田線と西鉄福岡 (天神) 駅は西鉄帝国の本丸御殿なんだなぁ……」という気分にさせられます (笑)。
そんな西鉄ではこのたび100周年を記念して、先日から赤と黒の記念ラッピングを施した8000系が走り始めたそうです。黒の面積がかなり多く、何やら伊豆急の「黒船電車」を思い出すのですが……(^^;)。そこで当ブログでも勝手に協賛しまして、2年前の福岡出張の際に撮影したきりアップしそびれていた (滝汗) ラッシュ輸送の光景を蔵出ししたいと思います。
トップバッターは西鉄最大の陣容を誇る5000系! 独特のパノラミックヴューを採用していながら、あくまで昔気質の前面貫通マスク (幌付きなのもグッド!)、そして二段窓がズラリと並ぶサイドヴューというデザインで、特にこれといった華も何もなく、1970年代的な私鉄車両のある意味で典型的な姿をとっているわけですが……そんな地味な仕事師的風貌がまた良し! 車内の雰囲気も何やら小田急5000形に似ており (あくまで小田急沿線民の印象です。スミマセン ^^;)、走行音も小田急9000形とJR103系を足して2で割ったようなワイルドさ……(^O^)。そんな電車が長大編成を組んで湯水のように走っている朝の福岡界隈は、まさに癒しの空間であります (*^^*)。
この5000系、日中はあくまで普通や急行主体の地味~な活躍ですが、朝夕のラッシュアワーには2扉転クロの8000系に代わって特急運用の主力をこなします (その代わりに8000系はデラックス普通に化けるという……うらやまし過ぎです -_-)。とくに、大牟田発・最混雑時間帯特急の送り込みとして早朝に西鉄福岡 (天神) を発車する5000系の特急に乗ったのですが (その目的は三池鉄道訪問 ^o^ 当ブログの07年1月23日付記事をどうぞ)、いや~小郡から宮の陣あたりまで、一面の水田の中を豪快にカッ飛ばす走りっぷりにはシビれました! もちろん、特急に乗るなら転クロである8000系や2000系の方が良いのかも知れませんが、こういう地味な車両の意外な実力に驚くのも私鉄めぐりの楽しみなのだと思います。
というわけで、2000系はまた改めて。どうぞお楽しみに……(^^;