地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

真夏の京都鉄路巡礼 (3) 阪急嵐山線2309F

2008-08-18 10:44:46 | 都市民鉄 (近畿以西)


 阪急京都線の6300系撮影が一段落した後は、2300系目当てで嵐山線へGo!
 前回嵐山線を訪れたのは早いもので3年半前で (05年2月12日付記事)、当時はまだ2301Fや2303Fが健在でしたので、嵐山線内の運用はほぼ正面表示幕非装備・下げサボ編成でまかなわれており、神宝線系支線に残る3000系の下げサボ編成と比べても、やや大振りな前パンを振りかざした姿とサボの組み合わせにメロメロとなったものです……。しかしその後、2301Fは中間車を廃して動態保存車となり、2303Fはまるごと廃車となり……ついに2300系の手サボ車は2309Fを残すのみとなってしまいました。
 というわけで、2309Fが無事運用に入ってくれているか気がかりではあったのですが、桂駅で6300系を撮っているあいだに2309Fの活躍を確認して一安心 (^^)。嵐山から折り返して来た2309Fが桂駅にすべり込んで来るシーンを完璧に写し止めることが出来ました (*^O^*)。



 その後は上桂に移動。松尾駅もそうですが、嵐山線の中間駅はいずれも静かな住宅街の中の、桜の木々に囲まれた相対式ホームということで、雰囲気は上々ですね……。桜が満開な時期に訪れれば格別の味わいなのかも知れませんが、夏の緑とマルーンの組み合わせも、如何にも奥ゆかしい味わいの京菓子という風情が漂っています。極めて良く整備された2309F (そして前面幕装備の2319F) も「まだまだ余裕」と言わんばかりの表情で、淡々と走っておりました……。
 しかし、そんな2300系もそろそろ風前の灯火か……と思えてなりません。今回、桂車庫の梅田方スペースに本線用の2315F・2317Fが並べられているのを目にしたところ、「休車」の表示がデカデカと……(-_-;)。一応、いろいろネットで調べてみた結果では、昨年春のダイヤ改正で運用数が減ったあおりで、ATSを更新していないこの2編成が完全な予備車扱いとなっているとのこと。まぁ、如何せん2300系は1961年の登場ですので、ほとんど天寿を全うしつつあり、余程のことがない限り再起は難しいのかも知れません。そしてこの動きは、今後じわじわと他の編成にも波及すると思われ、その際には手サボの2309Fが真っ先に槍玉にあげられるのでしょうか……。
 ともあれ、2300系は栄えある初代ローレル賞受賞車として、神宝線の2000系ともども阪急電車のデザイン面での一時代を創った名車だという点は誰もが一致するところでしょう。その原点のスタイルを保ち続けた2309Fの、これからの最後の活躍を熱く見守りたいと思います。