地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

西鉄ラッシュ輸送を撮る (3) 6000形

2008-08-28 13:47:56 | 都市民鉄 (近畿以西)


 先日登場した元西鉄の広電3000形つながりで、西鉄シリーズの続きと参りましょう (^^;)。5000形と並ぶ西鉄通勤車の主力といえば6000形。2年前の福岡出張の際にも、19m4扉という、20m車と比べて心なしかドアの間隔が狭い車体をフルに活かして、朝のラッシュピーク時に天神に到着する運用に集中的に入っておりました。7両編成の場合、京阪5000系ほどではありませんが、ドアがズラ~ッと並んでいる光景は結構壮観で、九州に余り縁のない関東人間である私でも、さすが福岡は大都会だ……と認識を新たにさせられます。
 この電車、正面は5000形のスタイルを踏襲していますが、側面は2段窓ではないので、イマイチ面白みがないなぁ……と思ったものです (^^;)。しかし、他の私鉄では一段下降窓車すら次々に廃車となっている現状を考えれば、こんな電車が1990年代に入ってから、しかも抵抗制御で (!!) 製造されたこと自体を大いにありがたいことだと思わなければならないでしょう……。
 ちなみに、600・700形が天神大牟田線系統から消えてしまった今では、前パンは6000形の3連とワンマン用の新型車7000・7050形にのみ見られるものですが、甘木~大牟田間がメインの7000系列は余り天神まで顔を出さず、天神口の大部分の列車は前パンではないものと相場が決まっています。そこで、時折6000形の前パン車が現れると、フレーミングを変えるのに結構焦ります (^^;



 いっぽうこちらはVVVFの6050形。抵抗制御の6000形を製造し始めて僅か2年後にはVVVFに移行し、他の大手私鉄で見られるような界磁チョッパの通勤車が存在しないというところが何とも興味深い (不思議な?) ところです。6000形そのものが90年代の作品ですので、最初からVVVFで製造すれば良かったのに……と思うのですが (^^;;)。
 それよりも、この6000系列で注目したいのは、平日朝ラッシュの終わり頃に下り3本だけ設定されている「直行」列車です! 天神から筑紫へ入庫する列車が、回送ではなくとりあえず客扱いもするということで、途中駅の利用はほとんど考慮されておらず、薬院を発車したら次は終点の二日市! これが京急でしたら、最初から短距離鈍行快特or特急という設定になりそうですが (運用番号の都合とはいえ、堀ノ内発浦賀行、久里浜発堀ノ内行、所要時間はどちらも6分、しかも各駅停車の「特急」なんて、インチキそのもの……^^;;;)、西鉄の場合は途中ちゃんと停まらないうえ、1日3本だけの列車にわざわざ「直行」という凛々しい種別名がつけられているあたり、う~ん何ともシブい話です (*^^*)。
 そんな西鉄、この秋には何やらかつての特急車・1000形の鉄コレが出るらしいですが (マジ欲しい!)、いずれは5000・6000形といった地味~な通勤車の模型も出て欲しいものです。
 というわけで、約2年にわたってお届けしてきた (汗) 福岡出張鉄シリーズをお楽しみ頂き、誠にありがとうございました……m(_ _)m