復興を目指して一億総火の玉!という類の表現は全体主義的でキライです。悲しみや衝撃が癒えない方はどうか御無理をなさらないよう……そっとしておいてあげたいと思います。しかし息が長く着実な復興のためには、まず少しでも頑張れる人間から頑張って世の中を明るい方向に、というのもまた道理。そこで、復興を願って火の玉のように燃えさかる個人的な思いを小さな模型に込めたい!と思いまして (いや、より正確には、少しでも指先を動かして心静かに集中する時間を持たなければ、やはりどこか脆い内心が押し潰されそうな気分に……)、日本が約65年前の国難から復興するシンボル (?) となった63系改め73系電車を製作してみることにしました。勿論、復興のシンボルは人それぞれ多様でしょうが、いや~南武・横浜・御殿場線で73系に乗った記憶をギリギリでリアルに持っている鉄ヲタなオッサンが思いつくのはこんな程度……ということですみません (汗)。
と申しますか、かねてから戦前型スカ色旧国をシコシコと作る傍ら、やはり基本中の基本として73系は自作したいよなぁ~という願望がありました。とくに私の場合、撫順だの何だのと怪しいフリーランス車両を作るその都度、GM73系板キットの一部パーツを重宝して来ましたが、その代わりに何のかの言って73系をまともに作ったことがないというのは如何なものか?ということでして……(^^;;;)。そこで、既に試しにクモハ73を組んでいたのですが (2枚目左)、車体塗装後エナメル塗料でHゴムや屋根配管の色差しをしたきり放置状態となっておりました (滝汗)。そこで、このままではいかん!という思いと《復興》に照らした作品を作りたいという思いがこのたび合流したという次第です。
基本的には、かつて63→73系の実車がそうであったように、何のひねりもなく素組みの即席製造ですが、板から切り離したばかりで組む前の段階で念入りにバリを落とし、ストレスなくビシッと垂直・水平が出るよう細心の注意を払っております。かまぼこボディだからこそ垂直・水平に一層気を遣わなければ見栄えを保てないためですが、その甲斐あってスッと組み上がると気分が良いですね……。
こんな感じでとにかくGM板キットのお約束通りに作って行きますので、次回はもう完成編の予定です。なお、今回の画像では台車がグレーですが、たまたま拙宅にDT13黒の在庫がなかったためであります……(^^;)。