地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

第四ヤンゴン熱鉄記 (8) RBT2500各車表情

2016-05-17 12:00:00 | ミャンマーの鉄道


 RBT2573 (キハ47 503)……寒冷地仕様車が酷暑の地で客車に!



 トイレは封鎖されていますが、汚物タンク等はそのまま存置。



 RBT2544 (松浦MR-201)。私の訪問時は6両中4両が松浦……。



 RBT2540 (ちほくCR70-2)。極寒の地は遥か遠く、車高も改造。

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 少々油断している(黄金週間中に訪れた栃木ネタに執心してしまった)うちに、ミャンマーからぽつぽつ伝わって来る新事情が次第にたまり、実にめくるめく諸行無常を感じずにはいられないのですが、キハ11のみ辛うじて機能していたヤンゴン環状線車両のクーラーは、このたび完全使用停止となったとか……。やはりキハ11程度の車両のクーラーでは、3月以後の激烈な暑季に耐えきれず、窓を開けた方がまだましという状況が急速に顕在化してしまったのでしょう。また、『ミャンマー・日本語教室ブログ』様に寄せられたコメントを見ていますと、誰も乗らない臨港線路面電車も、駅の掲示が外されて、結局当面運休というオチになったとかなっていないとか……(この点は今後引き続き事実確認が必要でしょう。環状線の駅まで延伸しなければ絶対に客は増えないと思うのですなぁ~)。

 というわけで結局は、それなりに本数がジャンジャン (?) あり、しかも窓が開く非冷房の列車こそヤンゴンでは最強!ということになりますが、窓が大いに開き、しかもドアも完全に手動となっているRBT2500は完璧な車両です!! この点、やはり非冷房・ドア全開の (とゆーか、ドアが存在しない) 既存MR客車の場合、ドアと座席の境目に大きな仕切り板がありますので、ドア経由の風という点で、このRBT2500には大いなる優越性があります (急ブレーキ時の安全度は大いに下がりますが)。
 そこで私も、このRBT2500列車 (当面、東郊行きのna運用) に乗った際には、キハ47のドア脇に陣取りまして、ドアから直接入ってくる風に「うぅぅ~涼しい♪」と唸りまくったのでした。同乗の鉄道警察の皆様も、6両連結されているうちキハ47が最も居住性に優れていることを体感的に知っているためか、常にキハ47の車端部でダラ~ンとしていたのが面白かったです (^^;

 なお、ロングシートの全開ドア脇に陣取る……といえば、インドネシアの非冷房電車やDC改造地獄客車でもやったことがありますが、空気バネ台車でチンタラ走るヤンゴンのRBT2500が乗り心地という点で大幅に上回ります (さすがにトーチャンカレー~ダゴン大学間は、軌道がアレ過ぎますので、一気に最悪レベルとなりますが。笑)。ただ、風の入り具合はやはり速度に比例しますので、涼しさはインドネシアの方が上でしょうか。あ、そういえば、インドネシアの場合には投石がそのまま車内に飛び込んでくるという恐怖を体験したことがありまして、心胆の底から極寒気分に浸ることも……。というわけで、トータルな涼しさと安心感のバランスを考えれば、時速30km前後でのんびりと走るRBT2500は、全開ドア脇着席乗車入門としてお薦めできます (とゆーか、インドネシアは約4年前に一気に運用から離脱してしまいましたし……)。