地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ソウル保存車両周遊 (3) 広電906号

2018-09-08 00:00:00 | 韓国の鉄道


 ソウルの国鉄花郎台駅跡地にあるプラハのタトラカーの存在には圧倒されますが、それ以上に「ウルトラスーパー奇跡!」と思うのは、広電906号がこうして花郎台駅のド真ん中に鎮座していることです☆
 事の縁起は西船junctionどっと混む様で詳細に説明されていますので、拙ブログでは冗長な説明を避けますが……少なくとも、これが1960年代までのソウル市電に近似というのは何かの冗談でしょう (笑)。京春線廃線跡の一部を活用して、地下鉄花郎台駅とのあいだに電車を走らせようとする計画がある中で、古いながらもなるべく状態が良い車両を物色していたところ、広電900形が目に止まり、車両更新を進めていた広電とのあいだで利害が一致した(広電としてもタダで国際交流・国際貢献できる)ということかと想像しています。



 しかし……ヤンゴンの広電が結局超!宝の持ち腐れとなり、僅か半年で運行休止となってしまったのと同じく、否それ以上に、この906号は不運なのではないかと……。何故なら、そのような運行計画があるはずの地下鉄花郎台駅〜国鉄花郎台駅跡のあいだの線路は、最早完全に遊歩道となっており、今さら電車が走るのは難しい状態となっているためです。ここを歩いた際、906号の車両限界よりも内側に真新しい街灯が林立しており、途中で横切る大通りも完全に線路が撤去されて単なる舗装道路と化しており、「あぁ〜こりゃダメだ。電車運行なんてお役所が思いついた、計画にもならないケンチャナヨな机上の空論だったのだ」と理解しました。2018年内の運行開始なんて絶対にないだろこれ・・・。あるいは、ある日突然街灯の位置が移され、踏切の軌道も復活し、906号がバッテリを装備するなどという展開になれば、日本人路面系鉄ヲタは大歓喜でしょうが……。この先果たしてどうなるかはモルゲッソヨ〜。このまま全く運行されないまま、やがて色が褪せて荒廃して行く可能性も多分にありますので、現在の美しい姿を韓国の地で見るという奇想天外な謎体験を楽しみたい方は、ソウルへパルリカセヨ〜(笑)。