韓国国鉄花郎台駅の跡地で、広電906号が鎮座しているさらに奥には、韓国鉄道庁のミカ5形SLが鎮座しています。韓国鉄道博物館が狭いスペースに多くの車両をせせこましく並べて撮りにくいのを考えますと、本物の駅に置くという趣向は実に良い! ミカ5はもちろん満鉄・鮮鉄式の形式名を引き継いだもので、ミカド形の第5シリーズということになりますが、この罐は朝鮮戦争後に日本に作らせたもののようです (あらゆる面で日帝残滓。笑)。運転室周辺のいろいろな装備が撤去されてしまっていますが、まぁ致し方ないでしょう。
それにしても、塗り直した時点から余り時間を経ていない姿は誠に堂々と美しく、こんな罐がスカ色近似色の鮮鉄客車を牽引して「ピドゥルギ (鳩) 号=鈍行列車」として快走していた光景を思い浮かべるのもまたいとをかし。罐だけではもったいなく、各地で宿営車として流用されているピドゥルギ客車かトンイル (統一) 客車を2〜3両ほど何とか再整備して、連結した状態で展示される日を夢に見たいと思います。あ、でも個人的には、ステンレス製のセマウル客車というテキトーでカオスな組み合わせも大歓迎です (笑)。