地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

ソウル保存車両周遊 (6) 準高速EMU車体

2018-09-15 20:00:00 | 韓国の鉄道


 韓国鉄道博物館で大統領専用車を撮影した際には、西船junctionどっと混む様で拝見した画像からして、フラットなライティングであれば左右の様々な角度から撮影出来るのを楽しみにしていたのですが、何かジャマな奴が大宇製・従者用編成の脇に置いてあり、アングルが制約されているという……(-_-;)。とはいえ折角ですので、このボディについても記録に励んでみました。
 韓国鉄道公社では現在、依然として新規路線の建設が活発であるだけでなく、既存路線についても線形改良が積極的に進められており、ここらへんは流石国鉄だからなぁ〜!とうらやましさを感じますが、それらがどの程度の収支となるかは別の話。そして、これらの新規路線を中心に、KTXが走らない地方とソウルを一層速やかに結ぶ手段として、2020年を目途に時速200〜250km程度の動力分散式電車を運転するようです。この車両はその実物大モックアップということで、台車は省略されていますが (^^;)、「世界一等・国民鉄道」(2000年代のスローガンだな、こりゃ)の美しい未来を予告しているかのようでありました。サイズ的には東北新幹線の在来線直通車と大体同じか?という感じですが……というか、山形新幹線の現行塗装よりも好きな塗装です (笑)。運転席と車内にも入ることが出来ますが、雨漏りしているというケンチャナヨ品質……。



 それはさておき、今回海苔以外の唯一の土産として購入した最新の全国道路地図 (10年以上前に買ったものは主要地名に漢字が添えられていましたが、今やハングルのみとなりました……) を見ておりましたところ、ざっと主に以下のような新線や線形改良区間が近い将来開業するようです。(Wikipediaも参考。書き漏らしがあったら恐縮です) 厳密な採算よりも社会政策の問題として鉄道がバンバン造られるのはある意味でうらやましいですが、ソウル首都圏であれば採算も合うのでしょうか?

*地下鉄4号線……タンコゲから山奥へ延伸。
*地下鉄5号線……上一洞から河南市方面へ延伸。
*地下鉄7号線……富平区庁から仁川地下鉄2号線の石南へ延伸。
*地下鉄8号線……岩寺から延伸して京義中央線の別内へ延伸。牡丹から延伸して新盆唐線&京江線の板橋に至る。
*地下鉄9号線……総合運動場から8号線石村・5号線オリンピック公園を経て報勲病院まで近日開業。
*金浦都市鉄道……金浦空港から金浦市北部へ。
*新盆唐線……北側は2022年に3号線の新沙まで延伸。米軍基地返還後、龍山まで延伸。南側は2023年に光教から好梅実まで延伸。
*ソウル新電鉄新林線……7号線セッカン・1号線大林から、2号線新林、ソウル大学校&奎章閣(朝鮮王朝の文書館&博物館)へ向かうライトレール。
*京元線……東豆川から漣川まで複線電化に。哨城里付近の隘路は新線化。現在の通勤用DCは漣川〜白馬高地間に大幅短縮?(白馬高地〜鉄原〜月井里間を再開するために車両を確保?)
*盆唐線……水原から間もなく延伸して、既に復活済みの水仁線と一体化へ。途中で安山線 (4号線のコレール区間) に直通?
*西海線……京仁線の素砂から南下して元時に至る首都圏電鉄区間が6月に開業済み。経営母体は「素砂元時運営」でコレールに運営委託。最終的にはソウル郊外線の大谷から長項線の洪城に至る。(ということは、ソウル郊外線の再旅客化もあり得る?)
*新安山線……汝矣島から永登浦・九老デジタル団地・光明を経て安山市・西海線方面へ建設中(将来の始発駅はソウル駅)。京釜線電鉄区間の補完?
*京江線……新盆唐線の板橋から驪州に至る首都圏電鉄区間と、原州から江陵に至るKTX区間が開業済み。水仁線月串〜板橋間が計画中、驪州〜西原州間が建設中。
*中部内陸線……京江線の夫鉢で枝分かれして忠州を経て聞慶に至る。

*東海線……三捗から南下して浦項方面に至る。既に部分開通し、2022年頃全通? うまく北朝鮮を開国させた場合、釜山からシベリア鉄道方面への重要物資輸送ルートになる予定。
*中央線……どう見ても曲がりくねっているルートを新線化させる工事は大分前から行われていますが、清涼里〜忠清道界隈は既に完成し、工事の主な舞台は慶尚北道あたりに。
*慶全線……中央線と同じく大幅に線形改良・新線化が進行中。それによって、超絶に犬猿の仲な慶尚道と全羅道の関係を縮めることが出来るのか?