側聞するところによると、奈良線のウグイス103系は消滅に近づき、残る103系的田の字窓車は和田岬線と105系のみとなったようですが、桜井・和歌山線の105系についてもついに代替用の227系がお披露目された今日この頃。寂しいものですね……。
ところが何と、ソウルメトロ1号線では、極めて103系的な風貌の車両が辛うじて現役で、ソウル首都圏の最重要動脈たる1号線〜韓国国鉄京釜・京仁・京元線を闊歩しています。このサイドビューで製造された韓国国鉄の初期抵抗車はとっくの昔に廃車となり、一部の中間車も中期抵抗車と運命を共にして消え……先月の9年ぶりの訪韓時にはてっきりもう見られないものと思っておりましたが、撮り鉄中に突然、田の字窓車をサハとして組み込んだステンレス新1000系が来たものですから超ビックリ!! 天気は最悪で、かなり厄介なレタッチを強いられましたが、無事その麗しの姿を形式写真的に記録することが出来ました……。
そこで、何故こんな古株が、「製造後25年で廃車」をルール化している韓国で未だに生き残っているのか……と思いまして、西船junctionどっと混む様での概説を読んでみたところ、ソウルメトロ1号線の1000系 (韓国国鉄の初期抵抗車1000系と同じ車両) は、1989年に編成長大化のために追加新造された3次車がそれなりに多く (?)、中間車のみで編成を組み直した10連が今でもクリーム+赤帯で現役であるほか、ステンレス・VVVFの新1000系 (韓国国鉄5000系と同じ)の10連化にあたっては、サハ8両が4編成に組み込まれて現役とのことです。ステンレス車に合わせてグレーを塗っているのは独特ですが、中には調色を間違えて (?) やけに白っぽい車両があるのも、ケンチャナヨ的な雰囲気を感じさせてくれます。
というわけで、新1000系に組み込まれた田の字窓サハは、恐らく25年ルールの特例として、新1000系がこの先廃車となるであろう数年後まで活躍を続けることになりそうです (予想)。いっぽう……1989年製グループは先頭車化改造車も含めて現役ということは……途中ですれ違ったクリーム+赤帯編成も電機子チョッパではなく、抵抗制御の田の字窓が特例として現役だったのか!!
ソウルメトロ1号線マンセー!! (駅はホーム幅が狭く、自動改札も通りにくい回転バー式なのが宜しくないですが)
しかし遺憾なのは、1号線〜国鉄直通区間は余りにも長大で、往復するのに莫大な時間を要するため (仁川〜逍遙山とか、どれくらい時間かかるのやら。京釜線からの列車は、見たところ清涼里または光云大 (旧・城北) 折返しがほとんどのようですが、それでも遠いわな……)、クリーム+赤帯の豪華 (?) 編成にしても、ねずみ色サハ組み込み編成にしても、滅多に遭遇出来ないことでしょうか。