地味鉄庵

鉄道趣味の果てしなく深い森の中にひっそりと (?) 佇む庵のようなブログです。

京急の秘宝中の秘宝 (?)・クト2

2008-05-23 17:56:59 | 事業用車両


 来る25日の京急久里浜イベントの主役であるラッピング1000形は、お子様の興奮のるつぼとなることはやむを得ないとして、じっくりと濃いぃ撮影を楽しむとすれば保線用車コーナー! ですが、ここの常連は久里浜に常駐するデト17+18と相場が決まっております (たぶん。昨年5月22日の記事をご参照下さい)。そこで出来れば、珍車中の珍車・クト1形(1と2の2両あり)を間近で撮ってみたい……と思うのですが、とりあえず久里浜に行く予定もありませんので (^^;)、前に撮影したカットをアップしてみることにします。
 クト1形はデト17+18と同様の救援車で、デト各種のほか旧1000形、及び今はなき700形と総括制御することが可能なようです。そして普段はクト1が神奈川新町に、クト2が金沢文庫に常駐し、いざ事故が発生した場合に現場に急行するべく、事故復旧用の各種機器を搭載しています。しかし……そもそも救援車という存在は出番がないことが好ましいわけで、普段から利用客に存在をアピールする必要も全くありませんので、車庫の奥で寝ていることがもっぱら……。クト1は新町の住宅街の道路から見える位置に留置されているものの、周囲は検車区のいろいろな建物やブツが並び (確か) 、背伸びをしてどう頑張ってもうまく撮影できません。



 そしてクト2も、普段は留置中の営業用車両に邪魔 (?!) されており、これまで文庫~八景間を数え切れないほど通ってもその姿を目にすることは叶いませんでした。デト11+12の活躍の陰で出番が少ないデチ15+16 (レール積卸用クレーンを外してからはデトに改称されたのでしたっけ?) が、踏切脇の見やすい位置に留置されていることと比べると、天地ほどの差があります……。
 では、一体どうすればクト2を拝むことが出来るのか……。策を講じてたどりついた結論は、「金沢八景の東急車輌脇で旧1000形を撮るついでにじっと待て!」……これに尽きます (笑)。文庫の庫内ではたまに、入換や出庫のために留置車両群に切れ目が生じ、見通しが非常に良くなることがあります。そのときがまさにクトを拝むチャンスです! そして、滅多に動かないため台車まわりも含めてピカピカな車体が午後の光の中でまばゆく映えているのを眼にすれば、「ををっ、これがクト様の全体像か……ありがたやありがたや」という気分が盛り上がります (*^^*)。しかし同時に「一体いつ、手前の柱などの障害物を入れずに完璧な形式写真を撮ることが出来るのだろうか」という溜め息が……(苦笑)。
 なお、ここで京急の列車を撮る際には、カメラを東急車輌の方に向けないよう注意する必要があります。門前には「写真撮影禁止」と書いてありますので……(日車・川車・近車は大丈夫なようですので、何故東急だけ……と思います -_-)。まあ、今どきの東急車輌から出場する車両を、神武寺に来る前の段階からガツガツと撮ってみたいとは思いませんが、入換用のDLが横浜市大正門脇の踏切 (ここで撮る分には、工場内は見えないためおとがめなし) まで出て来るシーンは、いずれ撮ってみたかったりします (笑)。

京王6000系・雨上がりの相模原線を行く

2008-05-22 21:20:07 | 都市民鉄 (首都圏)


 新年度に入ってから、京王相模原線沿線の取引先に毎週1回通っているのですが、用務は午前の2時間ほどでサッと済んでしまうという美味しさ……(^^)。「これは京王を撮り貯める絶好のチャンス!」というわけで、仕事がそれほど繁忙でもなく、移動のついでに撮り鉄する時間を割ける機会と、非ピーカンでアングルを選びたい放題な天気がうまく重なるのを待ち続けておりました (笑)。
 そこでようやく去る火曜日にそのチャンスが訪れたのですが……こういうときに限って台風並みの低気圧が首都圏の通勤ラッシュを直撃するとは……(@_@;)。ホント、あらゆる路線が大幅に遅れまくりで、大混乱に巻き込まれた方も多かったのではないかと思います。私もふだん京王相模原線に出る際には、小田急でまず新百合ヶ丘に向かい、多摩線に乗るはずのところ……相模大野を発車した時点で完全なダンゴ運転で先が思いやられまくり (-_-;)。そこで急遽横浜線経由にしたところ、ちょうどそのタイミングに合わせるかのように速度規制がかけられ (爆)、20数分にわたり上下線の列車が来なくなった町田駅はホームから人がこぼれおちそうなほどの凄惨な光景に……。ようやく来た列車も地獄の激混み (300%を余裕でオーバー?) で、橋本に着く頃には無理な力が体中にかかって背骨が痛い……。というわけで、巻き込まれた皆様、どうもお疲れ様でした (-o-;;)。
 結局一事が万事こんな感じだった20日朝の首都圏の鉄道……。京王線も例外ではなく、相模原線沿線で用務を終えて撮り鉄態勢に入ろうとした11時前後は、滅多にないほどの大混乱を未だに引きずりまくっていました。



 用務先の最寄り駅から、予め「ピーカンでない日に是非ここで」と目星をつけていた南大沢に向かった際にはすぐに電車が来てくれましたので、ただちに事態の深刻さをのみこんだわけではなかったのですが、いざホームの先端でカメラ片手に待ち構えてみたところ……電車が全然来ねぇぇぇぇ!! (超爆) 余程新宿方面に列車が集中してしまい身動きがとれない状況なのか、それとも新宿から引き上げてきた列車を一旦ことごとく若葉台に引っ込ませて徹底的に間引くことで態勢立て直しを図っていたのか、真相は輸送司令氏のみぞ知る……という感じですが、とにかく若葉台以西を走る列車が激減し、20~25分前後に1本という「一体どこの閑散路線だ……」という状態でした。
 私の狙い目はあくまで6000系でして、9030系の相次ぐ増備で (もう8~9本も走っているのですなぁ……) 数を減らしつつあるとは言っても、これまでウォッチしている限り、まあまあの効率で撮影できるという印象。だからこそ今のうちに「用務先へのお出かけついで鉄」に励もうとしていたのですが……結局やって来たのは8000・9030系と続き、お目当ての6000系が来るまで1時間近く待たされてしまいました (鬱)。それだけに、1枚目をうまく写した瞬間は嬉しかったですね……。パンタが架線柱にかかったetc..は気にしない!
 その後は多摩境へ移動し、丹沢バックの構図で狙うことにします。幸いにして、自分が乗った橋本行の次が6000系でしたので、橋本から折り返して来るところを期待しながら待っていたところ……何と急行・新線新宿行!!\(^O^)/ 都営新宿線との直通を中止した非常時だけの徒花かも知れませんが、滅多に撮影できない組み合わせでもあり……とくにこの先6000系がいっそう減少すればまず拝むことは出来なくなるでしょう。それだけに、本数激減に苦しめられながらも大満足!という感じで橋本に戻り、長津田→恩田 (20日の記事参照) へと向かったのでした。

台湾鉄路温故知新 (10) 変わりゆくキョ光号

2008-05-21 20:56:02 | 台湾の鉄道


 昨日台湾では馬新総統が就任したということで、バブリー・チャイナの経済力を借りながら台湾経済を持たせるという戦略がはっきりしたわけですが、その最大の目玉となっているのは、台湾と中国のあいだの飛行機直航と (これまでは香港経由)、中国観光客の大々的な呼び込み……。毎日3000人が当面の目標って一体……。これからは、台北をはじめ各地のメジャーなスポットや台湾新幹線、それにタロコ号 (太魯閣号。この連載の次回アップ予定) などの移動手段は、中国成金観光客が大挙して乗っている可能性が高まるのではないかとヒヤヒヤしています。せめて台湾新幹線・各駅停車列車の商務車 (日本の「こだま」のグリーン車と同じく、時間がかかるため空いてます) は静寂を保ってくれ!と思っているのですが……(-_-;)。
 しかし、事はそうと決まった以上、今後とも観光客の喧噪とはなるべく距離を置いて台湾をまったりと楽しむための策を考えなければなりません。もっとも、中国成金の行動様式を考えれば、それもさほど難しくはなさそうです。何故なら、彼らはデラックスでキラキラと派手なところが大好きですので……(笑)。そこで、速さからして新幹線やタロコには全く歯が立たないキョ光号 (キョ=くさかんむり+呂) の旅を重視すれば良いということになりそうです (笑)。



 ただ、既に長距離客の利用は大幅に流れてしまったキョ光号は、先日のダイヤ大改正で本数が減らされただけでなくスピードダウンの憂き目にも遭い、その存在は大きく揺らぎつつあります……。それもひとえに、長距離需要を諦めた分だけ停車駅を増やし、新幹線や自強の恩恵を受けない駅の利用客を取り込もうとした結果ですが、その遅さたるや……ダイヤ改正の直前に台鉄公式HPで新時刻表が公表されるやいなや、台湾人鉄道迷のあいだで「復興号よりも運賃が高いというのに、復興号よりも遅いとは何事だ!」という猛ブーイングが起こったほど (苦笑)。台鉄の説明では、もともと復興号として運行していたスジにキョ光号を充てたために、このような逆転劇が生じたそうですが……。
 そんなキョ光号、たとえ遅くなっても良いから、客車特急としての威厳をいつまでも保って欲しいと思うのですが、ダイヤ改正を契機として、かつての日本国鉄特急・急行型グリーン車に劣らない座席スペックを持つ手動扉編成がまた減ったのは寂しいことです。既にキョ光号にそれほど資金を投下できない中ではやむを得ないとは言え、自動扉の新型客車 (一部は手動扉車からの改造車) は、内装や椅子のつくりが薄っぺらで安っぽいことは否めませんので……。
 まぁ、それでも日本の特急普通車と比べれば依然として豪華快適です (笑)。というわけで、のんびり・ゆったりとした台湾・客車列車の旅を今後も手軽に楽しむため、新型キョ光号を愛用し続けることになるのだろう……と思っています。
 ちなみに、今回の画像はいずれも旧型バージョン (*^^*)。1枚目の画像は花東線・瑞穂駅南の踏切にて。瑞穂といえば近場の鄙びた温泉群ですが、そこをそっちのけで約2時間ほど撮り鉄をしていた私って一体……(笑)。自強号の高速通過に備えてきついカントがついたカーブを行く客車列車の図は最高にシビれますが、この撮影は涙なくして語れません。何故なら……この踏切の周辺に巣くっていた小さな羽虫が凶暴の限りを尽くしていたからです!(涙) 手の甲が集中攻撃を受けて数十カ所腫れまくり、強烈な痛がゆさが完全に消えるまで1ヵ月かかりました。御用心、御用心……(@_@)。2枚目は南州駅北の踏切で撮っております。

東急恩田通信・東横復帰9001F出場編

2008-05-20 15:28:55 | 大手民鉄 (東急)


 いっときの休日返上な超多忙もようやくピークを過ぎ、小出しに時間を確保して寄り道出来るようになったことから、今日は午前中の京王沿線での仕事が終わった後は休み扱いにしまして、恩田の東急長津田工場に寄り道することにしました。去る7日に訪れた際には、廃車搬出を待つ8000系や、工場内に吸い込まれて行くデハ9201を眺めたものですが、その後8000系の搬出は進み、リンク頂いている「さすらい館」さんや「PRECIOS」さんを拝見していると、工場内の目に見える範囲はクハ8001とデハ8191を残して既にすっからかん。というわけで……訪れても入換の類はほとんど期待できないことは百も承知だったのですが、それでも何か気になる……(^^;)。これだけ空間が出来た以上、他の車両が新たにいつ入場してもおかしくありません。そんな場面に遭遇できればラッキー!……というわけです (笑)。
 そこで、長津田発13:00のこどもの国行に乗って恩田に着いたところ、何と!入場していた9001Fが、8連再組成を終えたピカピカな姿で停車していました!!



 周知の通り、9001Fはここしばらく5連に短縮されて大井町線に転属していましたが、余った3両が恩田で雨ざらしになっている光景を眺めるにつけ、ああもったいない……という思いを禁じ得ませんでした。86年に登場した9001Fは早いもので車齢22年を経てしまいましたが、個人的にはどれだけ「走るんです」が増えようとも、9000系は未だに「正統な最新型」です (爆)。そこで、そのトップナンバーには是非余剰となっている中間車を再びきちんと組み込んで、東横線に復帰して欲しいものだ……と思っておりました。それがようやく実現したのは何より! (^^) しかも、下手にLED化されることなく幕のまま! というわけで、ピカピカな9001Fを目にしていると、久しぶりに東横線に出かけてみようかなぁ……という欲求が自ずと盛り上がって来ます。
 おっと、車体の輝きに気をとられているばかりではいけない、速攻でカメラを出して記録開始じゃ!というわけで撮影したのが1枚目のカット。しかし、恩田駅の線形の関係で、到底編成の全体が入らないのは残念なところ。そこで「しばらくすれば元住吉に回送か? 改札を出て工場正門脇の踏切に行こう」と思った矢先、スィィ~と発車してしまいました。うぅ……残念 (苦笑)。
 その後はいつものように高台へ。物置代わりのデハ8191と、保存へ向けた作業中 (?) のクハ8001だけがポツンと佇む光景も、これはこれで貴重なものかも知れません。こんなにスカスカな長津田工場は初めて見ました……(^^;)。いっぽう、テクノシステムは社屋に大きな看板が掲げられ、本格始動という雰囲気。伊豆急向けの5両をいじる音が響き渡っていました (両端の窓ガラスを外したナゾのデハ8100も、どうやら両運化ではなく、伊豆急向けの先頭車化&トイレ設置工事をやっているようで……^^;)。

秩父鉄道1000系・非ワンマン各停

2008-05-19 10:28:00 | 地方民鉄 (関東北東部)


 先日開催された秩父鉄道・広瀬川原まつりは、リンク頂いているmelonpanさんのブログを拝見するにつけ、とんでもない人出となったようですね……。まぁ、それは一応、これまで毎年恒例だった大雨とは無縁な天気だったことにもよるのでしょうが (昨年の広瀬川原まつりが終わった午後3時前後、熊谷近辺を襲ったとてつもない豪雨の凄まじさは絶対に忘れません……^^; 持田駅ではドアが開くや否やあっという間に1000系の車内が水たまりに。爆)、何と言っても1000系国鉄色リバイバル編成が揃い踏んだことによるのでしょう。林立する三脚に象徴される殺気立った光景をPCの画面越しに眺めるにつけ、その圧倒的多数は国鉄色編成が登場するまで秩父鉄道とは無縁な国鉄・JR党なのではないか……と思うと、釣掛黄金時代から秩父党をやっている私としましては「何だかなぁ……」という気分です。もしこれが全部標準塗装だとしたら (それも見たい!)、恐らく撮影会場はスカスカでしょう (^_^;;)。ま、そのうち必ず平日の三峰口駅で、のんびり・まったりと、HMがついていない国鉄色1000系との語らいを果たすことにします……(爆)。
 それはさておき、先日ふと秩父公式の「パレオエクスプレスNews Site」を見ておりましたところ、何と販売中の1000系国鉄色グッズに描かれたウグイスには黄帯がない! これは恐らく、いずれ黄帯を剥がして山手線テイストにすることを暗示しているのでしょうか?! 



 のっけから表題と関係なさそうな話題で恐縮ですが (^^;)、今後かりに秩父1000系がますます国鉄色リバイバル塗装へと傾斜して行くとしたら (南武支線はもとより、「なんちゃって」ノリで常磐快速色、さらには正面の雰囲気がクハ79の全金属車に似ているからという理由で葡萄色もありうる?) 、荒川の流れをイメージした現行塗装に当たる確率が下がって行くわけで、それはそれで寂しい気がします。個人的には、国鉄色リバイバルはさておき、秩父色 (小豆色系と黄色系) のリバイバルを是非夜露○○!(爆) と強く念願しているのですが、その場合にしても現塗装の減少という趨勢は変わらないでしょう。
 というわけで、1000系については塗装の如何を問わず、引き続き地味な記録に励んで行きたいと思っておりますが、特に秘かに注目しているのが、ごく僅かに設定されている非ワンマン列車です。その存在理由は、恐らく他の鉄道・路線でもやっている通り、業務上の書類などを運搬するためだと思われますが、趣味的な観点から見たポイントは、何と言っても種別幕が「ワンマン」ではなく「各停」になっていることでしょうか (*^^*)。これでもし黄色旧塗装が復活し、非ワンマン運用に入ってくれるとすれば、まさに1000系入線当初の姿の再現になると思うのですが (クーラーを除く ^^;)、それはそれでギャンブル……。当面は、国鉄色復活編成がこの非ワンマン運用に入る機会にうまく遭遇することが、個人的な課題です (汗)。